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序盤戦のJリーグ総括/六川亨の日本サッカーの歩み

超ワールドサッカー / 2023年3月14日 13時30分

写真:©︎J.LEAGUE

今シーズンのJ1リーグは第4節を終えた段階で、無敗チームはたったの1チーム。それもJ2リーグから昇格してきた新潟だから驚きだ。

開幕前は昨シーズンの覇者・横浜FMの評価が高かった。FW仲川輝人とレオ・セアラ、DF岩田智輝、GK高丘陽平が抜けたとはいえ、各ポジションに実力者を揃え、穴はないかに見えた。しかし第4節で札幌に初勝利を献上して6位に後退。ただ、まだ序盤戦のため1勝すれば首位に返り咲ける可能性もあるだけに、そう悲観する必要はないだろう。

深刻なのは川崎Fだ。ここ数年は主力選手の流出が続いただけでなく、レアンドロ・ダミアンと小林悠はケガで長期離脱中。さらに第4節の新潟戦では開始19分にMF大島僚太が負傷交代すると、前半でDF山村和也もピッチを去った。これで最終ラインの負傷者は登里享平、車屋紳太郎、ジェジエウと4人に増えた。こうもケガ人が続出しては、鬼木達監督も手の打ちようがないだろう。1勝1分け2敗の14位は不本意な結果と言わざるを得ない。

その川崎Fを倒して3位に浮上したのが新潟(2勝2分け)で、昨シーズンからの主力が26人も残ったのが彼らのアドバンテージだ。とはいえ、新潟と同じく昨シーズンの主力が残留した3位の広島(ルヴァンカップ優勝、天皇杯準優勝)が12位に沈んでいるところを見ると、新潟の躍進には別の理由があるようだ。

同じ昇格組の横浜FCは1分け3敗で最下位に沈んでいる。主力選手の大量流出は防いだものの、第4節のFC東京戦(3-1)ではスタメン11人中6人が今シーズン獲得した選手。攻守にチームの骨格ができあがるまで、いましばらく時間がかかるだろう。

同じく未勝利で17位のG大阪も、ダニエル・ポヤトス新監督を迎え、攻撃的なサッカーに舵を切っているものの勝ちきれない試合が続いている。得点源として期待されているチュニジア代表FWイッサム・ジェバリも、この時期の他チームの外国籍選手の多くが同じように、まだ身体が重く3月4日の第3節・神戸戦で80分間プレーしたもののシュートは1本だけ。彼の復調を待つまでG大阪の試練は続きそうだ。

J2リーグに目を転じると、22チーム中J3リーグからの昇格2チームを含めて8チームが新監督を迎えた。その中で注目は、青森山田高校の監督から町田の監督に就任した黒田剛氏だ。ヘッドコーチに鳥栖を好チームに仕上げた金明輝氏がいるとはいえ、多くの選手を入れ替えながら3勝1分けの首位に立っているのは驚異的。磐田、徳島、千葉、水戸、甲府ら新監督を迎えたチームがいずれも二桁順位に甘んじているだけに、町田の躍進はかえって目を引く。昨シーズン15位のチームがJ2リーグ優勝を達成するか。いましばらくは町田から目が離せない。

最後にJ3リーグだが、今シーズンは20チーム中13チームが監督を交代した。その中で、J2リーグから降格したFC琉球が首位の鳥取と同勝点の2位というのは頷ける。そして田坂和昭監督率いる北九州が3位、霜田正浩監督の松本が4位と健闘している。彼ら以外にも、戸田和幸監督の相模原が9位、中山雅史監督の沼津が初勝利をあげて11位に浮上するなど今年のJ3リーグは話題も多い。今シーズンはJFLへの降格もあるだけに、残留争いも激しさを増すことだろう。


【文・六川亨】

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