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NIKEがPUMAに続きカンガルーレザーの使用中止を発表

超ワールドサッカー / 2023年3月14日 23時14分

写真:Getty Images

世界的なスポーツブランドのNIKEが、2023年末までにカンガルーレザーを使用した製品の製造を中止することを発表した。アメリカ『ESPN』が伝えている。

NIKEはこれまで人気スパイクの『TIEMPO』シリーズでカンガルーレザーを使用してきたが、「より優れたパフォーマンスソリューションであり、カンガルーレザーの使用に取って代わる新しい素材を使用した新しいNIKE専用の独自の合成アッパーでデビューします」と、今後はカンガルーレザーを使用しないことを明かした。

今回の経緯に関しては、NIKEの本社があるアメリカのオレゴン州で「死んだカンガルーの一部、または死んだカンガルーの一部を含む製品」の販売を禁止する法案を提出した一件。2021年にアメリカの下院で導入された超党派の法案、カンガルー保護法(アメリカ国内のすべてのカンガルー製品の商業目的での輸入、輸送、および販売を禁止)を考慮してのものだという。

また、NIKEの今回の発表の2週間前にはドイツの世界的なスポーツブランドのPUMAが、「今年はカンガルーレザーを使ったフットボールブーツの生産を完全にやめる」と、人気シリーズ『KING』をアップデートした『PUMA KING ULTIMATE』のリリース発表時に明かしていた。

フットボール界では長らく『k-leather』として知られるカンガルーレザーを高級なスパイクモデルで使用しており、現在でも600以上のモデルの内、70以上のモデルで『k-leather』を使用している。

ただ、2019年後半からVersaceやPradaといった有名ファッションブランドでカンガルーレザー使用廃止が発表されると、現在は多くのアパレルブランドで廃止されている。

なお、2021年4月時点で世界の商用カンガルー製品産業は、オーストラリアにとって年間約2億ドルの価値があり、アメリカとの取引は世界2位の8000万ドルと言われていた。そのため、今回のカンガルーレザー廃止の動きは両国間の緊張を高める動きにも繋がると懸念されている。

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