【日本代表プレビュー】新生・日本代表の初陣! 三笘薫は先発、最終ライン一新、1トップは?/vsウルグアイ代表
超ワールドサッカー / 2023年3月24日 12時25分
24日、新生・日本代表が始動。史上初となる2期目の指揮を執ることとなった森保一監督が率いるチームは、2026年の北中米ワールドカップ(W杯)を目指し、ここからスタートする。
昨年のカタールW杯では、ドイツ代表、スペイン代表という世界の強豪を下すなど、日本中を大いに沸かせた中、4度目の挑戦となったラウンド16の壁はまたしても阻まれることとなってしまった。
「新しい景色」は見られなかった中、およそ3年半後に迎えるW杯ではその先を目指す日本。慣れ親しんだ選手たちも今回は招集されず、若い新たな選手がどういう成長を見せていくのかも注目が集まる。
新体制の第一歩。チケットが完売している国立競技場での一戦には注目が集まる。
◆新しい日本代表を
試合前日会見に臨んだ森保監督は「ホームということで勝利を目指して戦い、選手たちには自分たちが持っている個の力、そして、チームとしての戦いの中でベストを尽くして戦ってもらいながら、今の最高の個のパフォーマンス、チームのパフォーマンスができるように思い切ってプレーしてほしいなと思います」と口にした。
これまで同様に勝利を目指すことはもちろんだが、それだけではいけない。「新しい目標に向かって新しい大会に向かって我々がチャレンジをしていくということを、選手たちには思い切って表現して欲しいなと思っています」と語り、ここからさらに進化する姿を見せたいと語った。
その日本代表だが、初招集は5名。特に最終ラインは大幅な人の入れ替えが起こり、キャプテンを務めていたDF吉田麻也(シャルケ)やDF長友佑都(FC東京)、DF酒井宏樹(浦和レッズ)らが招集外。最年長はGKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)の31歳という若返りを果たしている。
2024年のパリ・オリンピックを目指す世代の選手も含まれ、チームの中心には東京オリンピック世代の選手が多く入るなど、まさに世代交代が進んでの一戦となるが、選手たちも更なる成長が必要だと感じており、「この3年半ぐらいどう成長できるかにトライする」(遠藤航/シュツットガルト)、「もっと成長しなければ」(伊東純也/スタッド・ランス)、「チームの中心と思われる活躍をしたい」(三笘薫/ブライトン&ホーヴ・アルビオン)と貪欲さを見せている。
W杯の感動、そして日本を大いに沸かせたワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の侍ジャパンの感動をさらに繋げていけるかに注目が集まる。
◆世代交代、監督不在
対するウルグアイは、カタールW杯で失意のグループステージ敗退。さらに、W杯での問題行動でチームを支えてきたFWエディンソン・カバーニやDFディエゴ・ゴディンら4選手が出場停止処分を受けている。
加えて、新監督は決まらず、今回はU-20ウルグアイ代表のマルセロ・ブロリ監督が代行として指揮を執ることに。そしてFWダルウィン・ヌニェス(リバプール)、DFロナルド・アラウホ(バルセロナ)といった中心選手がケガで参加を見送るなど、手負いの状況だ。
ブロリ監督はU-20W杯の予選でも結果を残し、今回も若手を招集している中、「できるだけ多くの情報を次の監督に提供するための機会と考えている」と正式に就任する監督の参考になる試合をしたいと語った。
慣れ親しんだウルグアイの選手は少ないかもしれないが、MFフェデリコ・バルベルデ(レアル・マドリー)、MFマヌエル・ウガルテ(スポルティングCP)や、MFファクンド・ペリストリ(マンチェスター・ユナイテッド)など実力者も多い。
互いに次のW杯に向けた第一歩、テストの意味合いも出ることにはなるが、それでも負けて良い試合はない。「選手の力を信頼して、攻守共に良い戦いができればと思う」とブロリ監督も語るように、ウルグアイらしいサッカーを見せられるのか注目だ。
◆予想スタメン[4-2-3-1]
GK:大迫敬介
DF:菅原由勢、瀬古歩夢、板倉滉、伊藤洋輝
MF:遠藤航、守田英正
MF:堂安律、鎌田大地、三笘薫
FW:上田綺世
監督:森保一
前述の通り、ベテラン勢が招集されていない今回の日本代表。とはいえ、カタールW杯組も多く残り、経験の浅い選手との融合がどうなっていくのかは見どころだ。
ゲーム形式のトレーニングは非公開となり、スタメン予想は混迷を極めるが、新体制の初陣を予想してみた。
まず、MF久保建英(レアル・ソシエダ)は、帰国後の新型コロナウイルス(COVID-19)の陰性が確認できず、23日の前日練習も欠席していた。また、FW前田大然(セルティック)もケガによりトレーニングは別メニュー。この2人は試合に絡まないと考えて良いだろう。
守護神だが、カタールW杯で正守護神を務めたGK権田修一(清水エスパルス)は招集外、GK川島永嗣(ストラスブール)は代表引退と2人が不在。GKシュミット・ダニエル(シント=トロイデン)が唯一のW杯組だが、今回は大迫敬介(サンフレッチェ広島)が先発すると予想する。
東京オリンピックでは谷晃生(ガンバ大阪)が正守護神となったが、そこから大迫のパフォーマンスは上がっており、昨季も広島のYBCルヴァンカップ制覇やJ1・3位という結果に貢献。新守護神に名乗りを挙げたいところだろう。
最終ラインはW杯に参加した選手の大半が不在。ベテラン勢に加え、直近でヒザを負傷し手術を行った冨安健洋(アーセナル)もいない状況だ。
センターバックに板倉滉(ボルシアMG)、そして左サイドバックに伊藤洋輝(シュツットガルト)とカタールW杯組を起用すると予想。CBにはスイスで成長を遂げている瀬古歩夢(グラスホッパー)、右サイドバックには好調を維持している菅原由勢(AZ)が入ると予想する。初招集組も気になるところだが、いずれにしても大きくその顔ぶれが変わることは間違いない。
ボランチは遠藤航(シュツットガルト)と守田英正(スポルティングCP)で間違いないだろう。クラブでも活躍を続ける2人は、チームの中心となって支えてくれるはず。遠藤はゲームキャプテンとしても力を発揮してほしいところだ。
難しいのは2列目。左に三笘薫(ブライトン&ホーヴ・アルビオン)が入ることは森保監督も明言していた通りだろう。そしてトップ下も鎌田大地(フランクフルト)になると予想。クラブでやっているポジションとは違うが、W杯での悔しさを見せたい。そして右サイドだが、伊東純也(スタッド・ランス)か堂安律(フライブルク)となるが、ここは堂安を予想する。W杯での2ゴールの活躍後、クラブではなかなか結果を出せなかったが、ここ2試合で連続ゴールと調子を上げている。タイプが違う2人だけに、どちらの特徴を出していきたいかにもよるが、今は堂安が上と予想した。
そして1トップは、前田を除いた3人の争いに。全員W杯に招集された選手だが、ここは上田綺世(セルクル・ブルージュ)を推したい。
浅野拓磨(ボーフム)への森保監督の信頼度は誰もが知るところだが、FWとしての大事なゴールという点ではクラブでも結果が出ていない。ハイプレスという点では一日の長があるが、「ボールを握った時の戦い方」をテーマにしていることを考えると、ボールを引き出す能力に長け、シャドーやトップ下などで起用されたことでプレーの幅が広がり、何と言っても調子の良い上田を起用してもらいたいところだ。
新生・日本代表の初陣ということもあり、予想不可能な部分もあるが、チケットが完売したスタンドに集まるファンに再び感動を与えられるか。ウルグアイ代表戦は、24日の19時30分にキックオフを迎える。
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