「底上げ、結果、内容」W杯前の最後の遠征へ池田太監督が意気込み、ポルトガル相手には「試合を通してマネジメントできれば」

写真：©︎CWS Brains, LTD.

なでしこジャパンの池田太監督が、7日のポルトガル女子代表戦に向けて意気込みを語った。

今年7月にオーストラリア＆ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)を控えるなでしこジャパン。今回のヨーロッパ遠征が、W杯前最後のアウェイでの活動となる。

2月にはアメリカ遠征を行い、SheBelieves Cupでブラジル女子代表、アメリカ女子代表、カナダ女子代表と対戦。世界の強豪と戦い、1勝2敗の結果となった。

今回の遠征では7日にポルトガル、11日にデンマーク女子代表と対戦することになるが、この2試合が終われば本大会前に１度国内で試合を行うのみ。重要な2試合となる。

池田監督は前日のメディア取材に応対。この遠征への意気込みを語った。

「海外の遠征としてはW杯前の最後になるということでは、1つ1つの試合、ポルトガル戦、デンマーク戦に向けて準備して、チームの底上げも含めてバランスを考えて臨んでいきたいです。本大会に向けた結果、そして内容を求めていきたいと思います」

結果と底上げを求めるという池田監督。今回の遠征に向けて選手に伝えたことについても語った。

「チームとしては2月の活動として、アメリカでやってきたことの振り返り。アグレッシブさと自信を持って戦うことができれば、相手に圧力をかけられるというところを再確認しました」

「SheBelieves Cupでのブラジル戦、アメリカ戦ではチャンスがあってもゴールに繋げられなかったということでは、アタッキングサードでのクオリティなど、2月の振り返りで継続するところと改善するところを伝えてトレーニングをしています」

ポルトガル戦でやりたいことについては「プレーオフを勝ち抜いてチームとして完成しているので、どこに我々の攻撃の糸口、スペースがあるのか。相手の隙と言いますか、ゲームコントロールじゃないですけど試合を通してマネジメントできればと思っています」とコメント。試合を通じてポイントを突いていきたいとした。

そのポルトガルの印象については「完成しているというか、戦い方が分析する中でも見えてきて、相手のやりたいことをこちらが準備して封じられるかどうか」と、経験値があり同じクラブの選手が多いということで完成度があるとコメント。「勢いのあるチーム、相手の狙い、やってくることに対して良い準備して対策をして、相手を抑えて、切り替えてスペースを使えるようなことを準備してきたこと、トライしてきたこと、意図的な守備と意図的な攻撃を繰り返していきたい」と、そういう相手にしっかりと対応力を見せられるかがポイントだとした。

警戒する点については「前線の選手が流れたり、ダイナミックに動いてくるので、供給元をどう抑えるか。相手のランニングにどうついていくか、出された後の全体の守備の準備は警戒しなければいけないと思います」と、パスの出どころを封じていきたいと狙いを語っている。

男子のカタール・ワールドカップ、そして野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)と日本を代表するスポーツが国民の心を動かし続けている。この流れに続いていきたいなでしこジャパンだが、現状大きな注目は集められていない。

2月の遠征が全く放送されなかったことも影響し、関心が高くない中で、今回はテレビ放送もある。池田監督は「放送があるということで、1人でも多くの方に観てもらえればと思いますし、我々のアグレッシブさ、切り替えの鋭さなど躍動感が伝わればと思っています」と語り、「W杯への積み上げにもなると思いますし、なでしこのサッカー、W杯イヤーにつながると思うので、積極性を出していきたいです」と、ファンが注目したくなるサッカーを見せていきたいとした。

この最後の遠征で選手に求めることについては「選手は自分の持っているポテンシャルを出してほしいと思いますし、そういうものがあるから代表活動をしていると思います」と語り、「チームのコンセプトを理解しつつ、その上で自分が持っているスペシャルなものを出してほしいと思います」とコメント。「出場する時間もまちまちかもしれませんが、試合も含め、トレーニング、オンザピッチ、オフザピッチでも、選手の存在感、選手1人1人がこのチームに何をプラスとして与えられるかを出してほしいと思います」と、試合の出場有無に関わらず、チームにどう貢献できるかを見せて欲しいと語った。

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