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名古屋vs浦和の見解の相違と町田vs秋田の誤審/六川亨の日本サッカー見聞録

超ワールドサッカー / 2023年4月13日 19時30分

写真:Getty Images

3月9日のJ1リーグ、名古屋対浦和戦のことだった。浦和のサポーターが立ち入り禁止エリアへの侵入や警備員への威嚇、脅し行為があったと名古屋が公表。浦和も一部の行為を認めて当該サポーターへの処分を発表した。ところが12日、名古屋の情報発信について浦和は見解の食い違いがあるとして、座席の移動に伴う当該行為に至るまでの両チームの事実経過を発表した。13日現在、浦和の見解に対して名古屋からの反論はないが、Jリーグ始まって以来の“椿事"と言っていいだろう。

今年はJリーグが始まって30周年の記念すべきシーズンでもある。開幕当時はともに「お荷物」と言われた浦和と名古屋だが、いまや押しも押されもせぬビッグクラブである。ここは“大人の対応"で早期の解決を期待したい。

そして、またもや誤審である。4月8日のJ2リーグ第8節、町田対秋田戦で秋田のFW青木翔大がハーフライン付近から超ロングシュートを放った。GKポープ・ウィリアムは戻りながらパンチングしたが、ボールはゴール内に落下した。ところが仰向けに倒れていたポープがゴール内のボールを弾き出すと、判定はノーゴールに。ボールは完全にゴール内に落下していたものの、主審も副審も町田ゴールからはかなり離れていたため得点と確認できなかったのだろう。

ご存じのようにJ2リーグとJ3リーグにVARは導入されていない。J1リーグに比べてチーム数が多いにもかかわらず、収益はかなり少ないためJリーグにとって経済的な負担が大きいのもその一因だろう。このためジャッジは審判団の判断に委ねるしかない。とはいえJ1リーグも数年前までは同じ環境だったし、「主審のジャッジも含めてサッカーである」という考え方は昔から一般的だった。

だからこそ1966年イングランドW杯決勝、イングランド対西ドイツ戦でのジェフ・ハースト(イングランド)のシュートはゴールラインを割ったかどうか(判定はゴールだが、西ドイツ国民は認めていない)や、1986年メキシコW杯でのアルゼンチン対イングランド戦でのディエゴ・マラドーナの“神の手ゴール"といった語り継がれる得点も生まれている。

さらに最近のイングランド・プレミアリーグではVARでもミスジャッジが報告された。VARも最終的な判断は人間が下すため、完璧ではないということだろう。完璧を期すならゴールライン・テクノロジーしかないということになる。

フェアプレーという観点から言えば、ポープ自身はインゴールだったことを認識していた可能性が高い。このため自らゴールだったと主審に申告することもできる。しかし選手として、自らのミスではないのでチームのことを考えればなかなか言えないのかもしれない。(編集部注:ポープはインスタグラムのストーリーズで認識していたと言及)さらに、主審も選手や監督の申告でジャッジを変える可能性は低いだろう。せめてもの救いは、秋田が後半39分にDF阿部海大の決勝点で勝利を収めたことだった。


【文・六川亨】



【動画】映像で見ればあり得ないノーゴールの判定…


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