敵地でドローのシティがバイエルン撃破で王者マドリーが待つベスト4進出!《CL》
超ワールドサッカー / 2023年4月20日 6時3分
チャンピオンズリーグ(CL)準々決勝2ndレグ、バイエルンvsマンチェスター・シティが19日にフースバル・アレーナ・ミュンヘンで行われ、1-1のドローに終わった。この結果、2戦合計1-4としたシティの準決勝進出が決定した。
先週に行われた1stレグは、ホームのシティがロドリ、ベルナルド・シウバ、ハーランドのゴールによって3-0のスコアで圧勝。ベスト4進出へ大きなアドバンテージを手にした。
敵地で惨敗したバイエルンは、同試合後のドレッシングルームでマネがサネとの激しい口論の末に顔面を殴打する衝撃的な事件を起こし、超高額の罰金と共に週末のリーグ戦のメンバーから締め出される醜態も演じた。
さらに、バウンスバックの勝利を期したホッフェンハイム戦はパヴァールのゴールで先制したものの、最終的にホームで1-1のドロー。リーグ首位こそキープしたものの、大逆転を目指す今回の大一番に弾みを付けられず。トゥヘル監督は奇跡を狙った一戦で1stレグから先発2人を変更。アルフォンソ・デイビスとニャブリに代えて、保有元との対戦となるカンセロ、負傷明けのチュポ=モティングを起用した。
一方、指揮官の古巣相手に望外の完勝を収めたシティは、週末のレスター戦でもハーランドの2ゴールの活躍などで3-1の快勝。公式戦10連勝という最高の状態で敵地へ乗り込んだ。今回のリターンレグでは初戦と全く同じメンバーを起用し、[3-2-4-1]の布陣を継続した。
ホームサポーターの大声援を背に受けて立ち上がりから激しいハイプレス、能動的なボール保持と1stレグとは明らかに異なるアプローチで試合に入ったバイエルン。右にコマン、左にサネと順足のウイングで臨んだ中、8分と9分には続けて背後を取ったコマンが相手陣内深い位置まで侵攻してクロスを入れるが、いずれも中の味方には合わない。
以降もシティにボールを握らせずに自分たちのペースで試合を進めるホームチームは17分に最初のビッグチャンスを迎える。中盤でのボール奪取からカウンターを発動し、ムシアラからのスルーパスに完璧なタイミングで抜け出したサネがボックス内までドリブルで運ぶが、勇気を持って前に出たGKエデルソンにコースを限定された結果、左足のシュートはわずかに枠の右へ外れる。
すると、ピンチの後にチャンスあり。シティは直後にデ・ブライネのスルーパスに抜け出したハーランドがボックス手前でDFウパメカノに倒されると、このファウルに対して決定阻止のレッドカードが掲示される。これで早くも数的優位かに思われたが、ハーランドの抜け出しのタイミングでのオフサイドがあったとしてカードが取り消しに。
冷や汗をかいたものの、以降もアプローチを変えることなく相手の背後を効果的に突いてフィニッシュまで繋げていくバイエルン。ボックス手前で得たFKの場面でサネの強烈なシュート、サイドを深くえぐってから空いたバイタルエリアでのゴレツカらの連続シュートでゴールを脅かすが、前回対戦同様に最後の質を欠く。
前半半ばを過ぎて試合が膠着し始めるが、思わぬ形でシティに絶好の先制機が訪れる。35分、ボックス手前でギュンドアンが放ったシュートがボックス内のDFウパメカノの身体から離れた左腕を掠めると、主審はハンドでのPKを与える。しかし、ゴール裏のサポーターの圧力にバイエルンの選手たちの細かな駆け引きで集中を乱したか、キッカーのハーランドがクロスバーの上に大きく外してしまった。
相手のPK失敗で逆転突破の可能性を残したバイエルンは前半終盤にかけて畳みかける。ボックス内への侵入からコマン、チュポ=モティングと続けてシュートを枠内に飛ばしたが、いずれも相手守備陣に撥ね返されてゴールをこじ開けることはできなかった。
ゴールレスで折り返した後半はバイエルンが引き続きリスクを冒して前に出ていくが、ハーフタイムにしっかりと修正を施したシティが攻守両面でしっかりと対応。互いになかなか決定機まで持ち込めないクローズな立ち上がりとなる。
55分にはシティの高速カウンターが発動し、デ・ブライネ、グリーリッシュとの連携からボックス内に抜け出したハーランドが左足を振るが、パワー不足のシュートはGKゾマーが難なくキャッチした。この試合2度目の決定機を逸したノルウェー代表FWだが、3度目のチャンスは逃さなかった。
57分、自陣ボックス内でコマンの折り返しから際どいシーンを作られた直後にストーンズのロングフィードからカウンターを発動。ハーフウェイライン付近で空中戦に競り勝ってデ・ブライネにボールを落としたハーランドがリターンパスを受けてボックス内への侵入を試みる。対峙したDFウパメカノが足を滑らせたことで、そのままゴール前に運んだ背番号9は冷静にGKとの一対一を制し、出場試合で公式戦7試合連続ゴールとした。
痛恨の失点で敗退が濃厚となったバイエルンは失点直後にカンセロとサネを下げてアルフォンソ・デイビス、マネを同時投入。さらに、71分にはチュポ=モティングとムシアラに代えてテルとミュラーを続けてピッチに送り出す。一方、シティではハムストリングを痛めたアケがプレー続行不可能となり、ラポルテのスクランブル投入を余儀なくされた。
その後は試合をコントロールしながら逃げ切り態勢に入ったシティに対して、ホームで意地を見せたいバイエルンが決死の猛攻に打って出る。すると、80分にはボックス左のライン際で仕掛けたマネの折り返しがDFアカンジの広げた手に当ってPKを獲得。これをキッカーのキミッヒが冷静に中央へ蹴り込んで同点に追いついた。
その後、シティはハーランドとデ・ブライネを下げてアルバレス、ウォーカーを投入し、5バックの形で1-1のスコアを維持する戦い方にシフト。以降は危なげなくホームチームの攻撃を撥ね返し続けた。
そして、連勝での突破こそ逃したものの、優勝候補同士の対決に完勝のシティが、王者レアル・マドリーが待つベスト4進出を決定。敗れたバイエルンはDFBポカールに続くCL敗退によって、残りシーズンはブンデスリーガ一本に集中することになった。
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