3連勝懸けた神戸vs川崎Fは痛み分け…首位の神戸は得点ランクトップ浮上の大迫勇也2発で2点差追いつく【明治安田J1第16節】
超ワールドサッカー / 2023年7月22日 21時4分
22日、明治安田生命J1リーグ第16節延期分のヴィッセル神戸vs川崎フロンターレがノエビアスタジアム神戸で行われ、2-2のドローに終わった。
当初、6月3日開催予定も台風2号の影響で延期された第16節延期分。
直近の2連勝で、同勝ち点の横浜F・マリノスを得失点差で上回り首位に再浮上した神戸は、3連勝での首位固めへ難敵をホームで迎え撃った。吉田監督は2-1で競り勝ったサガン鳥栖戦から先発1人を変更。汰木康也に代えて逆転ゴールを決めたジェアン・パトリッキを左ウイングに配置した。
一方、横浜FC、横浜FMとの2つの神奈川ダービーを制して復調気配を示す7位の川崎F。今季2度目の3連勝で中断期間に入りたいチームは、1-0で勝利した前節からGKを上福元直人からチョン・ソンリョンに入れ替えた以外、同じメンバーを継続した。
共に3連勝を狙いアグレッシブな入りを見せる。普段通り、後方から長短交えたパスを使って効果的に前進する川崎Fは、立ち上がりに山田新、宮代大聖と前線の選手がフィニッシュに絡む。対する神戸も前線の高いキープ力を活かし、鋭いカウンターから佐々木大樹が際どい場面を作り出す。
以降はアウェイチームがボールの主導権を握ってやや優勢に試合を進めていく。序盤同様に決定機まで持ち込むことはできないが、相手の一瞬の隙を突いてゴールをこじ開ける。
23分、ショートカウンターの形から中央の家長昭博からボックス左に走り込む山田にパスが繋がる。ゴール前の宮代は折り返しを打ち切れないが、DF本多勇喜の短くなったクリアをゴール右で回収した脇坂泰斗の右隅を狙ったシュートが決まった。
幸先よく先制に成功した川崎Fは飲水タイム明けも、変に落ち着くことなく積極的にゴールを目指す。すると30分、左CKの場面でキッカーの脇坂が右足インスウィングのボールをファーサイドへ入れると、ジョアン・シミッチのヘディングでの折り返しを、ゴール前に飛び込んだ宮代が頭で押し込んだ。
この2失点目で厳しくなった神戸は前半の内に1点を返そうと、ここから攻勢を強めていく。だが、2点リードでボール回しに余裕が生まれた川崎Fを前になかなか効果的にボールを奪えず。強力な前線にチャンスボールを通せない。それでも、セットプレーやサイド攻撃を軸に幾度か大迫勇也や武藤嘉紀にラストパスを繋げたが、相手守備を脅かすまでには至らなかった。
迎えた後半、川崎Fは前半の接触プレーで脳震とうの疑いがあった登里享平を下げて佐々木旭をハーフタイム明けに投入。ただ、後半も引き続き主導権を握る。
対する神戸は何らかのアクシデントか戦術的な判断かは不明も、武藤を立ち上がりに下げて汰木をピッチに送り込む。ここからリスクを冒して前に出ると、ここまで鳴りを潜めていたエースストライカーが目覚める。
まずは59分、初瀬亮の左サイド深くで上げたクロスがボックス内の家長の右手に当たると、一度はエリア外でのハンドと判断されたものの、VARのオンリーレビューでPK判定に変更。これをキッカーの大迫がきっちり決め切って3試合連続ゴールとする。
さらに、62分には右CKの場面でキッカーの汰木が浮き球のクロスをゴール前に入れると、シミッチに完全に競り勝った大迫が打点の高いヘディングシュートをゴール右下隅へ叩き込み、得点ランキング単独トップとなる今季16点目まで奪って見せた。
神戸のスーパーエースの連続ゴールによって2-2の振り出しに戻った試合は、ここからホームチームが優勢に進めていく。
入りこそ悪くなかったものの、後半はなかなか決定機まで持ち込めない川崎Fは選手交代、布陣変更で流れを引き戻しにかかる。瀬古樹、山田、車屋紳太郎を下げて大南拓磨、橘田健人、瀬川祐輔を続けて投入。後ろを3枚に変更。75分には波状攻撃からボックス内の橘田のシュートで久々に神戸ゴールを脅かしたが、これはGK前川黛也の好守に阻まれる。
後半終盤にかけては肘を痛めた汰木の負傷交代というアクシデントが起きたものの、試合自体は一進一退の緊迫感のある攻防が続く。足が止まってきたアウェイチームに対して、地の利があるホームチームが最終盤は完全に押し込んだが、何とか勝ち点1を持ち帰ろうとする相手の粘り強い守備を前に逆転の3点目奪取はならず。
この結果、前半は川崎F、後半は神戸と前後半で主導権が大きく入れ替わった白熱の一戦は2-2のドロー決着。共に連勝がストップした中、2点差を追いついて勝ち点1を積み上げた神戸が2位の横浜FMに1ポイント差を付けて中断期間を迎えることになった。
ヴィッセル神戸 2-2 川崎フロンターレ
【神戸】
大迫勇也(後14)
大迫勇也(後17)
【川崎F】
脇坂泰斗(前23)
宮代大聖(前30)
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