ナーゲルスマン率いる新生ドイツがアメリカに逆転勝利で白星発進! 前半バタつくも後半は地力示す【国際親善試合】
超ワールドサッカー / 2023年10月15日 6時5分
国際親善試合のアメリカ代表vsドイツ代表が14日にレンチュラー・フィールドで行われ、アウェイのドイツが1-3で逆転勝利した。
カタール・ワールドカップ(W杯)でのグループステージ敗退に加え、W杯後の大不振によってハンジ・フリック監督の解任に踏み切ったドイツ。自国開催のユーロ2024本大会まで1年を切ったなか、DFBは前バイエルン指揮官のナーゲルスマンを新監督に招へい。
今回のインターナショナルマッチウィークでは、2026年W杯開催国であるアメリカとメキシコ代表と現地で対戦。36歳の青年指揮官はこの初陣に向け、GKにテア・シュテーゲン、4バックにター、フンメルス、リュディガー、ゴセンスを起用。中盤はグロスとギュンドアンの2セントラルMF、2列目は右からサネ、ムシアラ、ヴィルツ。1トップにフュルクルクが入った。
一方、ヨーロッパの強豪をホームで迎え撃ったアメリカは、プリシックやバログン、マッケニー、ムサ、ウェアといった選手が起用された。
互いに前から圧力をかけ合うアグレッシブな入りを見せる。出足の鋭さとハイラインの背後を積極的に狙うアメリカが立ち上がりから際どいシーンを作り出すが、最初の決定機はドイツに訪れる。
11分、ペナルティアーク付近で左のヴィルツから横パスを受けたグロスが抑えの利いた右足のダイレクトシュートを放つと、これが右ポストを直撃。これはGKターナーの背中に当たったが、オウンゴールとはならず。
以降はボールを握るドイツが手数をかけた攻めでチャンスを窺う一方、アメリカも右サイドのウェアのスピードを生かした鋭いカウンターから良い形の攻めを繰り出していく。
徐々にターンオーバーの応酬が目立つオープンな展開になると、前半半ば過ぎに試合が動く。27分、ヴィルツのスルーパスに抜け出したフュルクルクがボックス内での決定機をGKターナーに好守で阻まれて先制のチャンスを逃す。この流れから相手陣内左サイドでバログンとのパス交換で内側へ切り込んだプリシックがペナルティアーク付近から鋭い右足のミドルシュートをゴール右隅へ突き刺した。
プリシックのファインゴールに間違いはないものの、前体制同様の切り替えの緩さ、寄せの甘さによって先制を許したドイツ。失点後もゴセンスが劣勢の左サイドを崩されて際どい場面を作られる。
それでも、前半終盤にかけて攻撃のギアを上げると、こちらも個人技からゴールをこじ開ける。39分、右サイドからドリブルで内側に切り込んだサネが複数のDFをかわしてペナルティアーク付近まで持ち込み、左のギュンドアンとの短いワンツーでゴール前に侵入。GKターナーの飛び出しで自身はフィニッシュに持ち込めずも、こぼれに反応したギュンドアンが左足のシュートを流し込んだ。
良い時間帯に追いついたドイツは畳みかける攻めを見せたが、サネとムシアラの個人技でボックス内に持ち込んだ決定機は相手DFの身体を張ったブロックに阻まれ、逆転ゴールを奪うことはできなかった。
ハーフタイムの修正によって後半は優勢に試合を進めていくドイツ。立ち上がりにはギュンドアンを起点に続けて決定機を作り出すが、GKターナーの好守に阻まれる。
それでも、完全に主導権を掴んだアウェイチームは58分、ペナルティアーク付近でボールを収めたムシアラから左で短いパスを受けたゴセンスが絶妙なダイレクトパスをゴール前のフュルクルクに繋ぐと、この試合再三の決定機を逸していた背番号9がここでは冷静に右足のシュートをゴール右隅へ流し込んだ。
これで試合を引っくり返したドイツはすぐさま突き放す。61分、左サイドからドリブルで中央に切り込んだムシアラが一度はボールを失いかけるも相手DFのクリアが足に当たってボックス左にこぼれると、これに反応したフュルクルクがGKに寄せられる寸前ですかさずラストパス。最後はムシアラがスライディングで無人のゴールへ流し込んだ。
後半は劣勢が続くアメリカはアーロンソンやリカルド・ペピといったフレッシュなアタッカーをピッチに送り込んで反撃を試みるが、セットプレー以外でなかなかチャンスを作れない。
一方、余裕が出てきたドイツは殊勲のムシアラやフュルクルクら前線の選手を中心にメンバーを入れ替え、ハヴァーツやミュラーに加え、ヒューリッヒをA代表デビューさせる。幾度か得たカウンターチャンスではサネが決定機を逸するが、前半に比べて整備されたボールの循環と連携から良い形を作り出した。
その後、危なげなくアメリカの反撃を凌ぎ切ったドイツが、上々の内容でナーゲルスマン新体制の初陣を白星で飾った。
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