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3年生主体の青森山田で11人中唯一の2年生…左SB小沼蒼珠「チームに勢いをもたらすのは自分の役割」

超ワールドサッカー / 2024年1月6日 23時7分

写真:©超ワールドサッカー

6日、第102回全国高校サッカー選手権大会・準決勝第1試合の市立船橋(千葉)vs青森山田(青森)が国立競技場で行われ、PK戦の末に勝利した青森山田が決勝戦進出を勝ち取った。

市立船橋 1-1(PK:2-4) 青森山田
【市船】
久保原心優(後34)
【青森山田】
小泉佳絃(前11)

青森山田は11分、左CKに190cmDF小泉が頭から飛び込み先制点。79分に同点とされ、PK戦へと突入するも、GK鈴木将永の活躍で勝利…見事、優勝した第100回大会以来、2年ぶりとなる決勝戦進出となった。

この一戦で11人中唯一の2年生として先発(他10人は全員3年生)したのが、左サイドバックのDF小沼蒼珠。名門市船相手にも臆することなく攻撃参加を仕掛け、守備対応の安定感もバッチリ。持ち前のロングスローでも聖地国立をたびたび沸かせた。

試合後にはトレードマークとも言える坊主頭について「生まれた時からです(笑)…小さい時からずっと坊主なんです」と報道陣の笑いを誘いつつ「失点は自分のサイドから。同サイドの選手とのコミュニケーション不足でした」と反省。一方で「対人では決して負けてなかったです。プラスに捉えたい」と手応えを明かす。

マッチアップする機会が多かった市船の選手は、2トップの一角に入ったFW久保原心優(2年生)。2年生どうし、来年度も対戦するであろう“市船のNEXTエース”について、青森山田の最終ラインを担う者として対抗心を燃やす。

「市船はやはりFW郡司璃来選手(U-18日本代表/J2清水加入内定)の警戒が必要だったんですが、個人的に同じ2年生…『久保原選手を自由にさせない』という意識がありました。それでもゴールを決められてしまったので…来年は抑えてやろう、倒してやろうという気持ちです」

8日の決勝戦へ駒を進めたことに関しては「素直に嬉しい」としつつ、「今年度は3年生主体のなか、自分1人が2年生として入っていて、今大会の経験・景色をスタンドで応援してくれている2年生たちに伝えていく義務があると思っています」と次年度への“継承”についても触れた。

あどけない顔つきのなかにも凛々しさ、言葉の節々からは頼もしさが漂う小沼。中学卒業・高校入学に伴って地元・東京を離れた17歳だが、“名門”青森山田に来てからの成長を実感しているようだ。

「中学生の時は親に甘えていたというか…例えば、僕は朝がニガテで、いつも起こしてもらっていたんですが、青森山田に来てからは自分で起きれます。自分を律するというか、イチから自分を作りたくて青森山田に来ました」

「そんな中でU-18プレミアリーグで優勝したり、選手権に出られたり、大好きな先輩たちとサッカーできているので、本当に青森山田へ来てよかったなと思います」

「自分の武器は、攻撃に関わる時のダイナミックなスプリントだったり、ヘディング、ロングスローといったあたりです。“声掛け”も意識していますね。このチームに勢いをもたらすのは自分の役割だと思っています」

2年生の特攻隊長・小沼が勢いをもたらす青森山田。2大会ぶりの選手権制覇を目指し、8日の決勝戦(国立競技場)で近江(滋賀)と対戦する。

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