パレスチナ代表は不安抱えたままアジアカップへ 「10日前に家族へ送ったメッセージの返信は昨日届いた」
超ワールドサッカー / 2024年1月15日 16時0分
アジアカップ2023に参戦中のパレスチナ代表。選手たちが開催地カタールに到着するまでの約3カ月間を、カタール『アルジャジーラ』がレポートした。
13日に開幕したアジア杯。3大会連続3度目出場のパレスチナ代表は14日、グループC第1節でイラン代表と対戦し、1-4で敗れて黒星発進となった。
この一戦でゴールマウスを守った背番号「22」、GKラミ・ハマデはイスラエルで生まれ育ち、パレスチナ代表として史上初めてイスラエル・プレミアリーグでプレー。現在はパレスチナのヨルダン川西岸、ウェストバンク・プレミアリーグで戦う29歳だ。
ハマデは「ガザで起きていることが頭から離れない。日々の生活やサッカーにも集中できない」と言い、ガザ地区を実効支配するイスラム主義組織ハマスとイスラエル軍の戦闘が始まってから約3カ月、今大会の代表メンバー26人およびスタッフと大半の時間を共有してきたと明かす。
昨年10月7日にハマスがイスラエル側への攻撃を開始してから約3週間後、パレスチナ代表チーム一行はカタール・ワールドカップ(W杯)予選2試合を戦うため、ヨルダン川西岸地区を出発。それ以来、イスラエル軍による移動制限が強化され、遠征メンバーは誰一人としてヨルダン川西岸地区に戻れていないという。
したがって、今大会の登録メンバー26人は昨年11月と同じ顔ぶれ。その中にはDFモハメド・サーレ、FWマフムード・ワディとガザ地区出身の選手がいるものの、2人ともエジプトのクラブでプレーしているために、代表活動に参加できた形とのことだ。
ハマデが語ったところによると、サーレはガザ地区に残した家族との連絡が毎日取れる状況ではないようで、「10日前に家族へ送ったメッセージの返信は昨日届いた」とも。不安な日々を過ごしているようだ。
また、今大会開幕の数日前には、パレスチナのサッカー界で最も偉大な選手の1人に数えられ、世代別のパレスチナ代表でコーチも務めていたハニ・アル・マスダル氏(42)が、ガザ地区内で爆撃により死去したとの一報がカタール入りしていたチームに。パレスチナサッカー協会(PFA)によると、昨年10月以降ガザ地区内で70人以上のサッカー選手・コーチ・関係者が亡くなっているという。
パレスチナ代表を率いるチュニジア人指揮官、マクラム・ダブー監督は「練習前、練習中、バスの車中、ホテルの部屋…いついかなる時も、誰もがニュースを気にしている。選手たちは皆、パレスチナに残した家族の身を心配している」と語っている。
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