チェルシーが宿敵に会心のシーズンダブル! 3連敗スパーズはCL出場権獲得が絶望的に…【プレミアリーグ】
超ワールドサッカー / 2024年5月3日 5時36分
プレミアリーグ第26節延期分、チェルシーvsトッテナムが2日にスタンフォード・ブリッジで行われ、ホームのチェルシーが2-0で勝利した。
9位のチェルシー(勝ち点48)は前節、アストン・ビラとのアウェイゲームを2-2のドローで終えた。後半アディショナルタイムの劇的な逆転ゴールが微妙な判定で取り消される不運もあり、リーグ2戦未勝利。逆転でのヨーロッパ出場権獲得が絶望的になりつつある。それでも、勝ち続けて奇跡を祈るしかないブルーズは、ポチェッティーノ監督にとってイングランドでの通算400試合目の指揮となる古巣相手のメモリアルゲームで3戦ぶりの白星を狙った。前節からは先発1人を変更し、負傷のチアゴ・シウバに代えてギルクリストを右サイドバックで起用した。
一方、5位のトッテナム(勝ち点60)は前節、ホーム開催のアーセナルとのノースロンドン・ダービーで2-3の敗戦。後半の2ゴールで追い上げたが、前半の3失点が響き宿敵相手に屈辱の敗戦となった。これでリーグ連敗のスパーズは2試合消化試合が多い4位のアストン・ビラとのポイント差が「7」に広がり、自力での逆転の可能性が消滅。チェルシー同様に勝ち点3を積み上げ続けるしかないポステコグルーのチームは、前節から先発5人を変更。負傷のベン・デイビス、ヴェルナーに代えてエメルソン、ブレナン・ジョンソン、2セントラルMFをサール、ビスマに入れ替えたほか、前線もマディソンに代えてリシャルリソンを最前線に置いた。
ミッドウィーク開催ながらダービーらしい熱狂的な空気の中で幕を開けたダービー。立ち上がりにはホームのチェルシーにビッグチャンス。5分、中盤左でのボール奪取からムドリクのスルーパスに抜け出したジャクソンがGKヴィカーリオの股間を抜くシュートを放ったが、これはDFファン・デ・フェンの見事なゴールカバーに阻まれた。
ファーストチャンスをモノにできなかったものの、主導権を握ることに成功したチェルシー。以降も球際の勝負で優位に進めると、ジャクソンを起点に相手のハイラインの背後を突く形で幾度も良い形を作り出す。
両センターバックを中心にソリッドな相手の守備を前に決定機まであと一歩という場面が続くが、23分には右サイドからカットインしたマドゥエケが得意の左足を振っていくが、これは枠の上を外れた。
それでも、直後の24分には相手陣内中央右で得たFKの場面でキッカーのギャラガーが正確なボールをボックス左のスペースに入れると、うまくフリーで走り込んだチャロバーが対角を狙ったヘディングシュートをゴール右隅に流し込み、値千金の今季リーグ戦初ゴールとした。
生え抜き2人のコンビネーションで奪った先制点によって勢いづくホームチームは、引き続き球際の勝負で相手を上回る。32分には右で起点を作ったパーマーからボックス手前左でラストパスを受けたムドリクが右足を振るが、これはわずかに枠の右に外れた。
一方、またしても課題のセットプレーで失点した上、ビルドアップの機能不全で効果的なボールの前進もままならないトッテナム。この状況にピッチサイドのポステコグルー監督も怒りの形相でピッチの選手に盛んに指示を飛ばすシーンも。38分には相手陣内右サイドで得たFKの場面でペドロ・ポロのクロスをファーで競り勝ったロメロが際どいヘディングシュートを放つが、これはわずかに枠の左に外れる。
その後、ようやく相手陣内でのプレータイムを増やしたアウェイチームは、右サイドのジョンソン、ポロを起点に幾度か際どいシーンを作り出したが、ボックス内でのサールのダイレクトシュートがDFチャロバーのブロックに阻まれるなど前半のうちにゴールをこじ開けることはできなかった。
互いに選手交代なしで臨んだ後半はオーストラリア人指揮官から激しい檄を受けたトッテナムが攻勢を仕掛ける立ち上がりに。後半は左サイドのソン・フンミンが攻撃に絡むシーンが増え、両サイドからポケットを取って際どい折り返しも増えていくが、仕留め切るまでには至らず。
この序盤で同点ゴールを奪えなかったポステコグルー監督は63分に3枚替えを敢行。サール、ビスマのセントラルMFをベンタンクール、ホイビュアに入れ替えたほか、リシャルリソンを下げて切り札のマディソンを投入。これで前線の配置も大きく入れ替えた。
一方、後半は防戦一方の展開が続いていたチェルシーだったが、前半と同じような時間帯にセットプレーから大きな追加点を奪う。72分、ククレジャが獲得したボックス手前中央のFKの場面で、キッカーのパーマーが鋭い左足のシュートを放つ。これはクロスバーを叩くが、浮き球のこぼれに反応したジャクソンの左隅を狙ったヘディングシュートが決まった。
この失点直後にホイビュアの絶妙な右クロスから訪れたジョンソンの決定機も決め切れず。厳しい状況となったトッテナムはジョンソン、エメルソンを下げてブライアン・ヒル、ロ・チェルソを投入。リスクを冒して前に出ていく。
対するチェルシーはムドリク、足が攣ったギルクリストを下げてカサデイ、トップチームデビューのアチェンポンを続けてピッチに送り出して逃げ切り態勢に入った。
その後、ベンタンクールらに幾度かチャンスはあったものの、最後までゴールが遠かったトッテナムは、一矢報いることも叶わず。この結果、宿敵相手にシーズンダブルを達成したチェルシーがリーグ3戦ぶりの白星を挙げた。
一方、敗れたトッテナムは逆転でのCL出場権獲得の夢がほぼ潰える形となった。
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