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ユーロ準決勝前のスペインに不穏な空気…主将モラタ「スペインでは、何に対しても、誰に対しても尊敬の念がない」と物議醸すコメント

超ワールドサッカー / 2024年7月8日 20時55分

写真:Getty Images

ユーロ2024の準決勝を控えるなか、スペイン代表のカピタンを務めるFWアルバロ・モラタを巡って不穏な空気が流れている。

今大会でグループステージ唯一の全勝突破を果たし、決勝トーナメントではジョージア代表、開催国のドイツ代表を撃破し、ベスト4進出を果たしたラ・ロハ。

9日の準決勝では優勝候補ポルトガル代表をPK戦の末に下した、2018年ロシア・ワールドカップ王者のフランス代表という難敵相手とファイナル進出を懸けた大一番に臨む。

その重要なセミファイナルに向け、スペインとしてはチームとファン・サポーターが一丸となった空気を作りたいところだが、チームをまとめる立場にあるモラタは、スペイン『エル・ムンド』で「スペインでは何に対しても、誰に対しても敬意がない」と一部の識者やファンの批判的な態度に辟易しているとコメント。

さらに、今大会終了後の代表引退やアトレティコ・マドリーから国外への移籍を含め、これ以上スペインでプレーを継続したくないと主張した。

「そうなるかもしれない(スペイン代表での最後の大会になるかもしれない)。あまり話したくない可能性ではあるけど、その可能性はある」

「スペインでは幸せでいるのは難しい」

「間違いなく(スペイン国外のほうが幸せだ)。それは何度も言ってきた。何よりも、人々が自分を尊敬してくれるからだ。スペインでは、何に対しても、誰に対しても尊敬の念がない」

以前からスペイン国内の一部ファンとの間で問題を抱えていたモラタは、直近のドイツ戦で交代した後、イエローカードを受けて累積警告でフランス戦を欠場するとの誤った報道もあった。

その際の報道や同選手の大一番での欠場を喜んだ一部ファンの反応に対してモラタは憤りを隠さない。

「先日、僕がイエローカードをもらったから(タッチライン際で)泣いていたとみんなが言っていた」

「なんて馬鹿げた話だ! 自分がカピタンを務めた母国が準決勝に進出したから泣いていただけだ。そういった理由で泣いている人を批判するなんてありえないことだ」

「代表チームでの最後の試合になるかもしれない、この大会を楽しもうとしているし、将来どうなるかはわからない。いつかはみんな自分を恋しく思うかもしれない。毎日、去るときが近づいている。だから楽しんでいるし、泣いているし、良いことであれ悪いことであれ、次に何が起きても泣く」

また、サウジアラビアからのオファーを拒絶し、一時は残留希望をクラブに伝えたと報じられたが、ラ・ロハでの状況と同様にクラブレベルでもスペインでのキャリア継続に疑問を抱いているという。

「ユーロに集中しているとはいえ、スペインに残るのが自分にとってベストかどうかはわからないと思っている。アトレティコでトロフィーを勝ち取りたいと言ってきたけど、それに価値があるかどうかは考えなければならない」

「(アトレティコに残る)というのは心の底からの意見だけど、スペインにいるのは時々難しい」

「自分が被害者を演じているとか、文句を言っているとか言われるのはうんざりだ。これが代表チームでの最後の大会になるかもしれないので、できるだけ良い形で終わりたいし、楽しみたいだけだ」

重要な一戦を前に物議を醸すコメントをしたモラタに対しては、国内メディアやファン・サポーターから当然のことながら批判的な意見が殺到。ただ、モラタがここまで追い込まれる状況を作った周囲の環境にも問題があるのは確かだ。

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