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圧巻7発大勝で鬼門のW杯最終予選初戦を突破…森保一監督「過去を生かして、また成長していける手応えを持てた」

超ワールドサッカー / 2024年9月6日 1時50分

写真:©超ワールドサッカー

日本代表の森保一監督が、鬼門突破で白星スタートを飾った中国代表戦を振り返った。

日本代表は5日、埼玉スタジアム2002で行われた2026年の北中米ワールドカップ(W杯)アジア最終予選グループC第1節の中国戦に7-0の圧勝を収めた。

2018年のロシアW杯、2022年のカタールW杯ではUAE代表、オマーン代表に敗れており、日本にとっては鬼門となっている最終予選の初陣。とりわけ、対戦相手の指揮官は前回大会でオマーンを指揮し、日本を破った名将のブランコ・イバンコビッチ監督ということもあり、より重圧を感じる中での戦いとなった。

しかし、前半序盤にセットプレーから遠藤航のゴールが生まれると、以降は相手の粘りの守備にあったものの、ハーフタイム直前に三笘薫のゴールで追加点。2点リードで試合を折り返すと、後半は南野拓実の連続ゴールに途中出場の伊東純也、前田大然がゴール。試合終了間際には久保建英にもゴールが生まれ、苦戦必至と見られた初戦を圧巻の大勝で飾った。

同試合後、公式会見に出席した森保監督は会見冒頭で会心の勝利を謙虚に総括した。

「まずは選手たちがアジア最終予選の初戦のスタートの難しさを認識してくれて、そこで最善の準備をしてくれたことが、この結果に繋がったと思います。選手だけではスタッフも含めていいスタートを切ろうということを、2回のトレーニング期間の中でも自分たちがやらなければいけないことと向き合ってくれて、真摯に取り組んでくれた結果だと思っています。そして、今日埼玉スタジアムにたくさんのサポーターの皆さんが足を運んでくださって選手たちの後押しをしてくれたこと。そして、メディアの皆さんを通してたくさんの方々が選手の後押しをしてくれたことが勝利に繋がったと思います」

「これからさらに厳しい戦いが待っていると思うので、まずはチーム一丸となって戦い抜いてサポーターの皆さんに勝利をお届けしたいという気持ちを持って次の試合にも挑んでいきたいと思います。サポーターの皆さんにはまた応援と共闘してほしいということをお伝えしたいと思います。今日こうやって代表ウィークとして試合をさせていただいていますけど、Jリーグの試合があったり、国内では公式戦がある中で選手を派遣してくださっているチームがあるからこそ我々は活動ができるので、Jリーグの皆さんの協力に対する感謝も伝えたいです」

質疑応答では過去2大会で苦戦した初戦へのアプローチ、より攻撃的な形の[3-4-2-1]の布陣での戦いという部分に質問が投げかけられた。

前者に関しては足並みを揃えられた選手の合流、直前のトレーニングによる共通認識のすり合わせを含めた準備の部分が機能したという。

「前回のアジア最終予選では初戦を落としてしまい、反省すべきところがあったということを、今回は同じ轍を踏まないようにやらなければいけない。そこを考えていた中で、準備としては選手が攻撃も守備も含めてミーティング等々で、チームとしてどういう戦いをするということをよりイメージできること。あとはピッチ上で2度の全体練習をすることができましたが、そこでより具体的に攻撃と守備を我々がこの試合に向けてやるべきことを確認できたことが良かったかなと思います

「前回は集合がバラバラになってコンディション重視でトレーニングというよりもイメージの共有というミーティングだけで終わったところがありました。今回は協会の皆さんの協力もあって、月曜日の夜に選手全体が集まることができていい準備ができたと思います」

後者に関しては「新しくやるというよりも6月からの継続というところで、やってきたことを継続する。その中でコンディション等々の選手の状態を見ながら起用する形になりました」と採用の意図を説明。また、ウイングバックに堂安律、三笘という攻撃的な選手を配置する形となったが、その2選手を含め前線の選手たちの高い守備意識によって非常にバランスが取れた戦いができたと選手の献身性を称えた。

「攻撃的か守備的かということにおいて、3バック、4バックも今の問題や戦力である選手たちのクオリティを考えるといろんなことができると思っています。今日は3バックで戦った中で、攻撃的な選手を特にサイドに配置しているところと、守備的な選手に代えて、よりいい守備から攻撃ということも考えながらチーム編成することを考えています」

「ただし今日も攻撃的な選手であるサイドの右サイドの堂安、左サイドの三笘。シャドーに入った久保、南野。最前線の上田も含めて、みんなが本当に高い守備意識を持って我々が求める戦い方をしてくれたと思います。実際に今日は無失点で終われましたし、おそらく中国は我々の攻撃的なサイドのところを突いてくる意図があったと思いますが、守備もみんながチームのために献身的に泥臭く戦ってくれた結果、無失点で抑えながら彼らの攻撃面の特長も出してくれたと思っています」

また、先制点となった左CKはキッカーを務めた久保のプレースキックの質はもちろんのこと、遠藤をフリーにするための味方のブロックを含め非常に質の高い崩しだった。

当初、拮抗した展開を予想していた中、より重要性を強調していた中での会心のプレーに、指揮官も大きな手応えを感じている。

「セットプレーの攻撃は前田(遼一)コーチの下、ミーティングとトレーニングというところで、イメージを共有したところを出せたと思います。ただし、セットプレーだけではもちろんないですけど、セットプレーが決まるということは、キッカーの質が素晴らしいことと、準備したことを選手たちがピッチ内でイメージを共有して具現化してくれていること。選手たちのクオリティとやるべきことの整理、表現する力が素晴らしかったと思います。今日は拮抗した試合になると思っていましたし、実際は点差が開きましたけど、セットプレーによる先制点によって我々にとってかなり有利な試合展開になったということは間違いないです。これからもオープンプレーと共に攻守のセットプレーの準備をやっていくところを徹底していきたいです」

選手個々の部分では7カ月ぶりの代表復帰で1ゴール1アシストの活躍を見せた伊東、20歳となった直後にA代表デビューを飾った高井幸大がトピックとなった。

アジアカップ開催時に途中離脱を決断し、以降は密なコミュニケーションを取りながら満を持して今回のタイミングで復帰させた伊東の活躍に関して森保監督は、試合前の段階から温かく迎え入れたファン・サポーターへの感謝を語りつつ、重圧のかかる中でしっかりと結果を残したスタッド・ランスのエースの勝負強さを称えている。

「伊東純也ですけど、まずは本当に彼の代表復帰をサポーターの皆さんが温かく迎えてくださって、そして期待をしているという雰囲気を作ってくださったことで、彼もそしてチームいい雰囲気でプレーすることができたと思っています。彼の1得点1アシストというのは、彼の特長は攻撃的なサイドからの崩しは我々にとって大きな武器であるということを自分のプレー、結果によって示してくれたと思います」

「そういった意味では存在感だけでなく数字の部分もしっかりと残し、ヨーロッパで生き抜く上で結果にこだわるところを今日の試合でもやってくれたと思います。そして彼は熱いプレー、思い切ったプレーをしてくれたという部分では、やはり温かく迎え入れてくださったサポーターの皆さんに対して、いいプレーを見せたいという気持ちがあったのかなと思います。そういう意味でサポーターの皆さんが純也のプレーを引き出してくれたのかなと思います」

一方、大差がついた状況でのデビューながらJリーグや先のパリ・オリンピック同様に落ち着き払ったプレーで存在感を示した怖いもの知らずの若武者に対しては「昨日、一昨日までは19歳だと思っていなかったです」とジョークを交えながら、期待通りの振る舞いに目を細めた。

「高井はすごく落ち着いていて、パリ・オリンピック年代ということはもちろん承知していましたが、非常に落ち着いたプレーでチームの活動にスムーズに入っていたので、20歳になったばかりという部分は、あの落ち着きからは感じられないです。ただ雰囲気であったり、彼の笑顔というところはまだまだ若く、これからさらに力をつけてくれる選手だと思います。トレーニングの中でも非常に存在感を出してプレーしてくれています。本当に20歳とは思えない落ち着きや雰囲気を持っている選手だと思います」

「今日もピッチに送り出すときにすごく笑顔で、普通だと顔が引きつってもおかしくないのになと思いながら彼を送り出しました。今日は点差が開いた中でそこでチャレンジをするという部分では、彼にとってもいい流れではあったと思います。これからより拮抗した試合の中で、自分の力を発揮できるように練習の段階からやってほしいと思います。空中戦もほとんど勝っていたと思いますけど、全部勝てるそういうところが彼の特長で、高さを止める守備。そして攻撃力を発揮できるところをチームに還元できるように力をつけてほしいと思います」

「選手、スタッフを含めてこのアジア最終予選初戦がどれだけ難しいものかというところをみんなが認識した上で、今日いい準備ができていい結果を出せたことは、過去の痛い経験。それは消えませんけど過去を生かして、また成長していけているという手応えを持てたのかなと思います」と、鬼門突破へ強い意識を持って臨んだ中での今回の大勝に手応えを感じる森保監督だが、この初戦でオーストラリア代表に1-0で勝利を挙げたバーレーン代表との次節アウェイゲームに向けては再び気を引き締め直している。

「今日のオーストラリア対バーレーンの結果を知って、やはり最終予選で簡単な戦いはないということを改めて感じました。我々も決して気を緩めてはいけないなと思っています。FIFAランキングでいえば、明らかにオーストラリアの方が上位にいますが、それによって結果を保証されていない。我々は常に目の前の一戦に向けて最善の準備をすることと、全力を尽くすところをやっていかなければいけないという戒めになる結果だったと思います。次のバーレーン戦で相手が勢いに乗ってくるというところで、相手のホームでの戦い。我々にとってアウェイでの戦いという部分で厳しい戦いになるということを、まずは気持ちの部分で覚悟を持って戦いに挑むことが大切だと思います」

「そして我々はアグレッシブに戦う部分と、粘り強く戦うというところ。そして試合を通して最後まで戦い抜くことをやれるチームだと思っているので、次も厳しい戦いを覚悟しながらアグレッシブにチャレンジするところはチャレンジする。粘り強く戦うところは粘り強く。流れに応じて選手たちがピッチ上で力を発揮してくれるように、またイメージを共有して挑みたいと思います」

なお、中国戦での大勝の勢いを活かしたいサムライブルーは、10日に敵地バーレーンで連勝を狙う。

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