一部の移籍ルールは「法律違反」、チェルシーなどでプレーしたL・ディアラがFIFAを訴え…欧州司法裁判所が判決
超ワールドサッカー / 2024年10月4日 20時30分
かつてチェルシーやアーセナルなどでプレーした元フランス代表MFラサナ・ディアラ氏が国際サッカー連盟(FIFA)を訴えていた移籍問題だが、欧州司法裁判所がEU法に違反していると判決を下した。イギリス『BBC』が伝えた。
2019年にパリ・サンジェルマン(PSG)で現役を引退したL・ディアラ氏。フランス代表としても34試合に出場し、ボランチを中心にプレーしていた。
そのディアラ氏は、2014年にロコモティフ・モスクワとの契約が終了した際に、FIFAの規則の一部に対し異議を唱えることに。FIFAの規則の一部が、移籍の自由を制限し、競争法に違反していると主張。損害賠償を求めてFIFAを相手に訴訟を起こしていた。
問題は、2014年にロコモティフ・モスクワに契約を解除されたことが発端。ロコモティフはレオニード・クチュク監督との論争の後、L・ディアラが練習に出席せず、給与の引き下げにも応じなかったとして、契約期間の3年前に解雇していた。
2016年、スポーツ仲裁裁判所の支持を受けたFIFAの裁定により、L・ディアラは契約違反の責任があるとされ、ロコモティフに対して1000万ユーロ()の支払いが命じられた他、15カ月間にわたってプロサッカー選手としての活動が禁止されていた。
その後、L・ディアラはベルギーのシャルルロワに加入。契約を解除されているため、ロコモティフに対していかなる補償金も支払う義務がないという保証を求めていた。しかし、FIFAは国際移籍証明書(ITC)の発行を拒否。移籍が破談となっていた。
L・ディアラ側の弁護士は、この規則に対して異議。選手の以前の契約が正当な理由なく解除された場合、選手と契約を希望するクラブは、以前のクラブに対して共同で補償責任を負い、スポーツ上の制裁を受けるリスクがあるという。また、争いがある場合、選手の元所属クラブの国内協会がITCを保留することができるという規則もあり、移籍の妨げになるを異議を唱えていた。
欧州司法裁判所は、これらの規則に対し「新しいクラブで働くことで活動を展開したいと望むプロサッカー選手の自由な移動を妨げている」とし、FIFAがITC制度を利用して選手の移籍や希望する場所への就労を阻止することはできないとの判断を下した。
FIFAの広報担当者は「移籍制度の主要原則の合法性が、本日の判決で再確認されたことにFIFAは満足している」とコメント。「この判決は、選手の地位と移籍に関するFIFA規則の2条のうち、2つの段落に疑問を投げかけるだけであり、今後は国内裁判所が検討するように求められている。FIFAは他の関係者と連携し、この決定を分析した上で、さらにコメントする予定だ」とした。
L・ディアラ氏は、ル・アーヴルでキャリアをスタート。2005年7月にチェルシーへ完全移籍。2007年8月にアーセナルへと移籍すると、その後はポーツマス、レアル・マドリー、アンジ・マハチカラ、ロコモティフ・モスクワ、マルセイユ、アル・ジャジーラ、PSGでプレーした。
チェルシーではプレミアリーグとFAカップ、EFLカップのタイトルを獲得。レアル・マドリーではラ・リーガ、PSGでは2度のリーグ優勝などを経験していた。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
FIFAがクラブW杯出場クラブ適用の暫定移籍ルールを承認…来年6月1日~10日までの例外的な移籍ウィンドー開設
超ワールドサッカー / 2024年10月4日 7時21分
-
アーセナルでCLデビューのスターリング、歴史に残る史上初となる偉業を達成…今後も達成者は現れない可能性
超ワールドサッカー / 2024年9月20日 15時50分
-
大宮退団の元ポーランド代表FWシュヴィルツォクの新天地が決定、母国クラブのシロンスク・ヴロツワフに加入
超ワールドサッカー / 2024年9月18日 12時50分
-
エムバペ給与未払い問題 PSGの違反確定なら「補強禁止」「CL出場停止」の制裁も=仏報道
東スポWEB / 2024年9月11日 18時4分
-
アップルの税優遇巡る巨額追徴、EU司法裁が支持 グーグル制裁金も
ロイター / 2024年9月11日 8時57分
ランキング
-
1「大谷翔平が現れて屈辱的か?」とベッツに失礼な質問連発の司会者「リスペクトのかけらもない」
東スポWEB / 2024年10月4日 15時9分
-
2セの盗塁に異変「なんでこんなに少ない」 80年ぶりの“珍事”か…X騒然「やばすぎ」
Full-Count / 2024年10月4日 16時43分
-
3ドジャースファン“締め出し” パ軍の異例対応を米批判「とても非常識」「やめさせるべき」
Full-Count / 2024年10月4日 8時8分
-
4阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月4日 11時37分
-
5「深い溝」を噂されてきたイチロー(50)と松井秀喜(50)が雪解け? 抜群の集客力に巨人からのラブコールは加速するか
文春オンライン / 2024年10月4日 17時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください