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今週のJリーグ的に一番大きな話題の一つはこれで間違いないでしょ?!の巻/倉井史也のJリーグ

超ワールドサッカー / 2024年10月18日 12時15分

写真:©超ワールドサッカー

そりゃ物事には始まりがあるんだから終わりもあるんですよ。ってのは分かってるんですけどね。残り5試合、鬼木達監督には頑張ってもらおうじゃありませんか。前任者の風間八宏監督から引き継いだのが2017年。そこまでにできた「止める・蹴る」のベースを生かしつつ、「守る」を加えていきなり成績を出しました。

2017年:リーグ戦1位/リーグカップ2位
2018年:リーグ戦1位/ゼロックスカップ2位
2019年:リーグカップ1位/ゼロックスカップ2位
2020年:リーグ戦1位/天皇杯1位
2021年:リーグ戦1位/ゼロックスカップ1位
2022年:リーグ戦2位/フジフイルムカップ2位
2023年:天皇杯1位

って、どんだけタイトル取ってるんですか。でもってこの中でも特筆すべきは2021年。このときも今年と同じ20チーム編成でした。38試合を28勝8分2敗、勝点92得点81失点28で得失点差53というとんでもない成績で終わってるんです。ちなみにこのときの2位は横浜FMで、こちらは勝点79。

これがどれくらいすごいかというのは、現在首位の広島が勝点65だから、残り5試合全部勝っても勝点80なんですよ。横浜FMがそれくらいのラインにいたのに、そこからさらに勝点13上積みしてるんです。そして同じく現在の広島が65得点ですから、川崎の81得点に到達しようと思ったら1試合平均3点取ってもまだ足りない。さらに言えば、28失点は現在J1で最少失点の町田とG大阪が28失点なので、残り5試合全部無失点でやっと失点数は同じ成績ってことになります。

かわいそうだったのは新型コロナウイルスの影響で、2020年の賞金は規定の50パーセント、優勝賞金1億5000万円だったこと。もしもあのとき満額もらえていたら、さらにすごい戦力が整ったのかもしれません。

もっともこの間、川崎にはいい選手も揃っていました。代表クラスで言えば加入したのがこんな選手たちでした。

2017年:田中碧
2018年:守田英正、脇坂泰斗、齋藤学、大久保嘉人
2019年:レアンドロ・ダミアン
2020年:山根視来、旗手怜央、三笘薫

でもって、重要なのはいなくなった選手。

2019年:板倉滉(マンチェスター・シティ)
2020年:三好康児(アントワープ)
2021年:守田英正(サンタ・クララ)、中村憲剛(引退)
2022年:旗手怜央(セルティック)、三笘薫(ブライトン)、田中碧(デュッセルドルフ)
2023年:谷口彰悟(アル・ラーヤン)
2024年:山根視来(ギャラクシー)

10月の日本代表見ていたら11人中5人が元川崎じゃないですか。確かに素材のいい選手も集めてたけど、ちゃんと成長させてたってのが、2006年に引退してすぐにトップコーチの監督になったわけじゃなくて、育成コーチなども経験してきた鬼木監督の功績の一つでもあるんです。

これだけの監督ですからね、引く手数多なのは間違いないでしょう。もしかしたらヨーロッパで指揮、なんてことも想像しちゃいますよ。残念だけどまだJFAのコーチライセンスはUEFAのライセンスと互換性がないけど、もしかしたら来年からできるかも、っていう話もあるんで、そうなったら呼ばれてもおかしくない!! と思いたい!!

それにしてもさ、ACLの途中で監督退任って、なんかすごく残念……って思うんですけど、どうかこれから先の監督人生にも幸あってほしいと思う、とても人間のできた監督でした。

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