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VAR代替担うチャレンジ制度の拡大試験が承認…今年のU20&U17女子W杯ですでに試験運用

超ワールドサッカー / 2024年12月3日 12時0分

写真:Getty Images

国際サッカー評議会(IFAB)は2日、監督が判定に異議を申し立てる機会を与える代替VARシステムであるフットボール・ビデオ・サポート(FVS)の拡大試験を承認した。『ESPN』が伝えている。

アメリカのメジャースポーツやテニス、プロ野球などではお馴染みの判定に異議を申し立てる“リクエスト”、“チャレンジ”制度。

サッカー界においてもその導入を求める声が挙がっていたなか、今年のFIFA U-20女子ワールドカップ、FIFA U-17女子ワールドカップで試験導入されていたFVSは、3月にIFABからビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の費用対効果の高い代替手段として試験のゴーサインが出されていた。

国際サッカー連盟(FIFA)の審判委員会のピエルルイジ・コリーナ委員長は先月『ESPN』に対し、ロンドンで開催されるIFABの年次総会で、より多くの大会で試験運用を行うよう申請する予定であると語っていたという。

FVSはVAR担当を務める審判員のみがレビューを監督および管理するのではなく、監督がミスがあったと感じた場合、試合ごとに最大2回まで異議を申し立てる機会が監督者に与えられる。

現在、このシステムは、プレミアリーグのようなトップリーグではなく、理想的にはカメラが4台以下の、リソースの少ないリーグでのみ使用されることを想定している。これは、使用されるスタジアムの規模や種類が多岐にわたるため、VARの使用に問題がある女子スーパーリーグのような大会で使用できる可能性があるという。

前述のコリーナ氏はその狙いや運用について以下のように説明している。

「我々はまだ試行の始まりであり、U-20とU-17のFIFA 女子ワールドカップでの経験を慎重に分析する予定だが、今のところ予想外のことは何も見られていない」

「FVSがVARではないことを明確にすることは、特に予測の面で重要だ。カメラの数が限られているため、FVSではVARが示すことができるものを示すことができない。オフサイドがその一例だ。カメラが適切に配置されていないと、明らかなオフサイドしか見分けられない。そのため、フィールド上の判定も重要になる」

「FVSは、理想的には4台から5台の限られたカメラセットアップで機能するように設計されている。カメラの数が増えると、すべての映像と利用可能な角度を確認するプロセスが非常に長くなる可能性がある。これは、VARとは異なり、審判が見るためにそれらのクリップを選択するビデオ・マッチオフィシャルがいないためだ」

FVSでは、監督が判定に異議を唱え、審判がピッチの脇に行き、事象のリプレイを確認する。VARとは異なり、ビデオをキューに入れるリプレイ・オペレーターのみが存在。その後、審判は単独で自分の判定を評価し、事前に明白で明らかな誤りを犯したことを知らされないという。

また、IFABではゴールキーパーがボールを長く保持しすぎることに対処するトライアルの更新も提示され、相手がボールをコントロールしてから8秒以上保持された場合、相手にコーナーまたはスローイン(2つの別々のトライアル)が与えられる。「カテゴリー1」のアカデミーを持つ25クラブによる大会であるプレミアリーグ2も、このトライアルに参加している。

また、キャプテンのみが審判と話すことができるトライアル、長時間のVARチェックとVARレビュー後の公開アナウンスを含むトライアル、半自動オフサイド技術に関する開発、審判のボディカメラの使用についても議論されている。

来年3月1日のIFAB年次総会では、これらのトライアルに関する次の決定が行われ、来年7月から発効する規則の修正が確認される。

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