日本マイクロソフト 次世代オンライン遠隔医療システムの開発・提供で長崎大などと連携協定
週刊BCN+ / 2021年3月3日 17時25分
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日本マイクロソフトは3月3日、次世代オンライン遠隔医療システムの開発・提供について、長崎大学(長崎市)、五島中央病院(福江島)、長崎県、五島市と連携協定を結んだ。5者は同日、MR(複合現実)技術を活用した関節リウマチ患者向け医療システムの実証実験を長崎大病院と五島中央病院で開始した。 実証実験で活用するのは、長崎大学関節リウマチ遠隔医療システム「NURAS(ニューラス)」。専門医過疎地域の離島やへき地などの遠隔地にいる患者が、これまでよりも高い精度でリウマチ専門医による遠隔医療を受けることできるのが特徴だ。
具体的には、立体的な動画を撮影できるカメラ「Azure Kinect DK」を患者の前に置き、遠隔地にいる専門医が「HoloLens 2」を装着。コラボレーションツール「Teams」を使ってビデオ会議を行い、平面映像だけでは評価が困難な病変部位を立体的かつリアルタイムに観察・評価できるようになっている。
記者発表会には5者の代表者らが参加した。日本マイクロソフト執行役員最高技術責任者で、マイクロソフトディベロップメントの榊原彰社長は「MRやAI(人工知能)、Teamsといったさまざまなマイクロソフトのテクノロジーを網羅的に活用して遠隔診療をするのはおそらく世界初。これからこういったソリューションがどんどん増えていくと思うが、NURASはその先駆けになるはずだ」と期待感を示した。
日本マイクロソフトによると、今月下旬には、AIを活用して診察時の患者の表情の変化を素早く捉え、自動的に患者の心情(不安や満足度など)を評価する機能や、患者との対話を時系列で記録する機能などを実装する予定。将来的には、医療分野に加えて教育や研究など他分野への展開も検討している。(齋藤秀平)
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