富士通の2020年度決算 コロナで減収も過去最高益を達成
週刊BCN+ / 2021年5月13日 16時0分
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富士通の2020年度(2021年3月期)通期連結決算は、売上高が3兆5897円(前期比6.9%減)、営業利益が2663億円(同25.9%増)、純利益が2027億円(同26.7%増)で減収増益だった。新型コロナウイルスの影響と、19年度にあったPC特需の反動で減収となったが、採算性の改善および5G基地局と半導体の需要増で利益を伸ばし、営業利益、純利益ともに過去最高となった。 特殊要因を除く19年度からの減収幅は1744億円。同社の発表では、このうち新型コロナの影響は1469億円としており、コロナの影響がなかったとしても20年度は減収での着地となった。19年度は消費税増税とWindows 7のサポート終了が重なり、PCの販売や、PC展開サービス等のハードウェア一体型ビジネスに需要があったが、20年度はその反動減が大きかった。
それでも利益を伸ばすことができたのは、システム開発を中心とした主力の「テクノロジーソリューション事業」で、原価圧縮などの利益率向上を進めたことに加え、5G基地局の需要が大きく伸びたことによる物量の拡大があったからだ。また、世界的な半導体需要の逼迫により、19年度は32億円の営業赤字だった電子デバイス事業も298億円の黒字と、大幅な改善を見せた。そのほか、テレワークの推進などの「ワークライフシフト」による経費削減効果も増益に寄与した。
21年度の業績見通しは売上高が3兆6300億円、営業利益が2750億円、純利益が2050億円で、前年度並みを見込む。同社ではテクノロジーソリューション事業の営業利益率を22年度までに10%へ引き上げることを目標として掲げているが、20年度は6.2%だったところ、21年度は7.5%を想定。21年度にはサービスデリバリー体制の強化やデータドリブン経営の推進などに約500億円の成長投資を行い、22年度の目標達成につなげたい考えだ。(日高 彰)
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