NTT Comとパナソニック、顔認証を統合IDとするデータ利活用で事業共創
週刊BCN+ / 2021年6月9日 15時35分
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NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とパナソニック システムソリューションズ ジャパン(パナソニック)は6月8日、NTT Comが4月に開設した共創環境「CROSS LAB for Smart City(CROSS LAB)」で、顔認証を統合IDとするデータ利活用事業の共創を6月に開始したと発表した。
NTT Comのデータ利活用基盤の一つ「Smart Data Platform for City」と、ディープラーニングを応用した世界最高水準の顔認証技術を活用したパナソニックの「顔認証 入退セキュリティ&オフィス可視化システムKPAS(ケイパス)」を連携。新型コロナウイルス感染症の拡大に伴って需要が高まっている非接触での入退室や、属性に合わせたパーソナルな照明・空調制御を行うことで、オフィスでの生産性向上を目指す。
NTT Comでは、都市から収集されたさまざまなデータの利用・活用に必要な「収集」「蓄積」「管理分析」に関する機能をワンストップで提供するプラットフォームであるSmart Data Platform for Cityを通じ、都市課題の解決に取り組んできた。
一方、パナソニックは世界最高水準の顔認証技術を活用した顔認証ソリューションをはじめ、センシングソリューションやエッジデバイスなどの“現場センシングソリューション”を提供し、鉄道・空港やアミューズメントパーク、店舗やオフィスなど、さまざまな現場の課題解決に取り組んできた。今回、NTT Comがもつデータ利活用基盤との連動による新たな価値の創出を目指し、事業共創を開始する。
事業共創での取り組みとしては、NTT ComのSmart Data Platform for City上で、顔画像とひも付いた情報を統合IDとして管理し、CROSS LABのさまざまなシステムと連動させる。顔画像をIDに活用することで、利用者側はIDカードなどの紛失によるセキュリティリスクを低減でき、衛生的にも優れる非接触での認証が可能となる。管理側としても、カメラや認証端末を設置するだけで利用できる顔認証の活用で、サービスの利便性を高めることができる。
具体的には、入退ゲートの顔認証で得た属性情報に応じて、室内のエリアごとの照明や空調を制御する。例えば、色を正しく見る必要がある印刷やデザイン関係の仕事をする人のエリアでは照明を自然光に近い明るさにするなど、一人ひとりの業務内容に合わせた環境作りをすることで、ストレスの少ないオフィス環境の実現に向けた検討を行う。
オフィスビルでは、待ち時間の短縮によって密を回避する仕組みとして、一人ひとりの行き先階を把握してエレベータの制御を行うことで、利用者を効率よくエレベータに誘導することを検討している。また、スタジアムやアリーナでは、タッチレスな入退場や決済環境に加え、一人ひとりに合わせたパーソナルなファンサービスの提供を検討している。
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