三井化学とNutanix、次世代工場DX基盤にNutanix Cloud Platformを採用
週刊BCN+ / 2021年8月27日 16時0分
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三井化学とニュータニックス・ジャパン(Nutanix)は、データドリブンなビジネス推進を目指して次世代工場DX基盤のプライベートクラウドとして「Nutanix Cloud Platform」を採用し、9月に大牟田工場で稼働を開始する。12月までに国内全製造拠点に導入し、センサーデータの集約、リアルタイム分析、BCP(事業継続計画)向上を実現する。
今回のNutanix Cloud Platformの導入は、グループ長期経営方針「VISION 2030」の達成に導く重要なDX戦略の一環となるもの。三井化学は、「デジタル・トランスフォーメーション(DX)」を全社で展開し、ビジネスモデル、業務プロセスなどの高度化を目指している。
現在、三井化学の各拠点で試験導入的に少数のセンサー機器を導入し運転高度化の準備しており、今後これを本格導入すると多数のセンサーやIoT機器類を設置することになり、膨大な情報が発生する。これらの情報をクラウドやデータセンターに直接転送すると拠点間の通信量が大幅に増加し、回線が圧迫されITシステム全体が不安定になる可能性がある。BCPの観点からも、災害激甚化による通信回線断絶や停電による拠点間通信不通を考えると、現行のすべての情報を1つのデータセンターにまとめておくことは大きなリスクだった。
そこで、国内の主要5工場と袖ケ浦研究センターで本格的にIoTセンサーデバイス網を構築し、運転のさらなる高度化を図ることとし、その前段として、9月の大牟田工場を皮切りに12月末までに全拠点に前処理用のシステムにNutanix Cloud Platformを導入。膨大な情報量を処理できるDX基盤を整備すること(エッジコンピューティング化)を決定した。
Nutanix Cloud Platformの導入によってプライベートクラウドを構築し、次世代工場DX基盤を構築することで、エッジコンピューティング化を実現。各製造拠点から、振動、ガス、圧力計など多数のセンサーデータを収集し、データレイク化、データのリアルタイム分析が可能となる。
また、各拠点でのエッジコンピューティング環境構築により、災害など非常時に通信断絶が起きた場合のBCP向上を図ることが可能となる。さらに、NutanixはHPE ProLiant DXサーバー上で稼働するため、高セキュリティ・高信頼・高パフォーマンスの安定運用ができる基盤を実現する。
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