国内で初めてインサイダー取引の審査業務にAIを導入、SBI証券がNECと共同で
週刊BCN+ / 2021年9月15日 15時30分
記事の画像
SBI証券は、NECと共同で国内で初めてインサイダー取引の審査業務にAIを導入し、22年度に運用を開始する。
両社は、20年度から実証を行っており、判定理由を明示した上で高精度にインサイダー取引の疑い度合いのスコアリングを実現し、一次審査にかかる時間を約90%短縮できることを確認した。NECは、今回の取り組みの成果・ノウハウを生かし、AIを活用して相場操縦など不公正取引の審査業務を支援するクラウドサービス「NEC AI 不正・リスク検知サービス for 証券」に、インサイダー取引に対応した新たなメニューを加え、22年度に提供を開始する予定。
SBI証券では、19年12月にNEC AI 不正・リスク検知サービス for 証券を導入することで相場操縦取引に対する審査の高度化を進めるなど、デジタルトランスフォーメーションによる不公正取引の監視・防止を強化してきた。今回、SBI証券とNECは、審査観点が多岐にわたるため審査対象の絞り込みが難しく、多くの審査時間を割いていたインサイダー取引にAIを活用することで、審査業務のさらなる高度化・効率化に取り組む。
具体的には、SBI証券が保有する数年分のインサイダー取引に関する取引データや重要事実データなどを学習したAIモデルを生成し、インサイダー取引の疑い度合いをスコアリングすることで審査業務を支援する。AIには、NECの最先端AI技術群「NEC the WISE」の一つであり、分析結果の根拠を可視化できる説明可能なAI「異種混合学習技術」を活用している。
これにより、一定の基準のもと抽出した取引データから不公正取引の疑いのある取引を絞る一次審査を効率化できるため、審査担当者は二次審査などの詳細な審査や深度ある調査・分析に注力することが可能となる。また、人間では気付きにくいリスクをAIが検知・可視化することで、新たな観点から不公正取引の防止に寄与することも期待できる。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
裁判官、東証職員…相次ぐ「市場の番人」のインサイダー疑惑 「監視を強めるべき」
産経ニュース / 2024年11月22日 18時2分
-
請求書払いデータの不正・異常を自動で検知!不正経費自動検知クラウド「Stena Expense」の新機能「Stena Invoice」が正式リリース
PR TIMES / 2024年11月19日 12時15分
-
インサイダー疑惑に揺れる東証、金融庁 資産運用立国戦略に冷や水も
財界オンライン / 2024年11月19日 11時30分
-
これが先進国? 東証社員インサイダー疑い、単なる“不祥事”では済まない深刻な理由
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年11月17日 8時0分
-
金融庁職員らのインサイダー疑惑相次ぎ…監視委はこうして“標的”に狙いをつける
日刊ゲンダイDIGITAL / 2024年10月31日 9時26分
ランキング
-
1春日部のイトーヨーカドーが閉店=「しんちゃん」のスーパーのモデル
時事通信 / 2024年11月24日 19時58分
-
2年収壁見直し、企業の9割賛成 撤廃や社保改革要請も
共同通信 / 2024年11月24日 16時22分
-
3トヨタ『ランドクルーザー』リコール…ドライブシャフト不良、走行不可能になる恐れ
レスポンス / 2024年11月24日 18時30分
-
4異例の「ケーブル盗難でリフト運休」 スキーシーズン前に 捜査は継続中
乗りものニュース / 2024年11月24日 14時12分
-
5UUUMを上場廃止させるオーナー会社の腹づもり 買収後も業績は低迷、2度目のTOBに至った深層
東洋経済オンライン / 2024年11月24日 8時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください