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ソフトバンクと本田技術研究所、歩行者とクルマの事故低減に向けた検証を開始

週刊BCN+ / 2021年11月18日 15時30分

ソフトバンクと本田技術研究所、歩行者とクルマの事故低減に向けた検証を開始

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 ソフトバンクと本田技術研究所は、スタンドアローン方式による第5世代移動通信システム(5G SA)とセルラーV2X通信システム(セルラーV2X)を活用し、歩行者とクルマによる事故低減に向けた技術のユースケース検証を開始した。

 本田技術研究所の鷹栖プルービンググラウンド(北海道上川郡鷹栖町)に設置したソフトバンクの5G SAの実験用基地局と本田技術研究所がもつ認識技術を活用して、三つのユースケースで技術検証を進めている。

 ユースケース1は「車両から目視できる歩行者の事故低減」。走行する車両から歩行者を目視できる環境で車載カメラで歩行者が車道へ進入するなど、事故の危険性を認識した場合、車両から直接またはMECサーバーを介して歩行者が所持する携帯端末に注意喚起を促す警報通知を行う。歩行者が回避行動をとることで、車両と歩行者の接触事故を防止する。

 ユースケース2は「車両から目視できない歩行者の事故低減」。走行する車両が、路上駐車車両などの障害物によって、歩行者を目視できない環境にいる場合、見通しが悪いエリア内に歩行者がいる・いないという問い合わせを周辺の携帯端末と他の車両に行う。歩行者がいる場合、歩行者に走行車両の接近を通知するとともに歩行者の携帯端末から走行車両に対して見通しが悪いエリア内に歩行者がいることを通知する。

 また、見通しが悪いエリア内の歩行者を目視できる位置に他の車両がある場合、その車両から走行車両に対して、見通しが悪いエリア内に歩行者がいることを通知する。このように走行車両と歩行者、他の車両が高速でデータ通信を行うことで、接触事故を防止する。

 ユースケース3は「車両から目視できないエリア内の情報の共有による歩行者の事故低減」。走行する車両からMECサーバーに対して、見通しが悪いエリア内の情報を送信し、MECサーバーは情報を整理して、周辺を走行する車両に通知する。通知を受けた車両は、見通しが悪いエリアに近づいた際、歩行者がいる・いないという問い合わせをMECサーバーに対して行い、歩行者がいる場合、MECサーバーから車両と歩行者に警報通知を行う。MECサーバーと車両、歩行者が高速でデータ通信を行うことで、接触事故を防止する。

 このユースケースでは、カメラによる認識機能をもたない車両にも見通しが悪いエリア内の情報を送信することで、認識機能の有無にかかわらず、車両と歩行者の接触事故が防止できるようになる。

 ソフトバンクと本田技術研究所では、これまでも鷹栖プルービンググラウンドに5Gの実験用基地局を設置して、5Gを活用したコネクテッドカーの技術検証を進めてきた。今回の5G SAとセルラーV2Xの連携を見据えた技術検証は、21年度中の完了を目指している。

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