理経、AIソリューション「ailia」の販売を開始 axと販売代理店契約
週刊BCN+ / 2022年4月19日 10時0分
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理経は4月19日、ax(エーエックス)と新規販売代理店契約を結び、最新のAI機能を導入するための環境を提供し、さまざまなデバイス上でAIの活用を可能とするソリューション「ailia(アイリア)」の販売を開始したと発表した。
ailiaは、スマートフォンやパソコンなどのエッジ(端末)側で使用するアプリケーションへ容易にAI機能を実装できる「ailia SDK」を中核として、学習済みAIモデルの提供から、AIモデルを実装したアプリケーション開発まで、トータルソリューションを提供する。
AIモデルとは、例えば車の画像を入力すると「これは車だ」と識別できるというように、コンピューターが「学習を重ねる」ことにより、入力されたデータを分析し、結果を返す仕組み。通常、画像認識のAIの場合、モデルの学習には膨大な量の画像を読み込ませる必要があり、多大な時間とコストがかかる。
ailiaには、すでに学習済みのAIモデルが200種類以上用意されているため、1から学習させる負担をかけずにAI環境を取り入れることが可能。また、中核製品となるailia SDKは端末側での推論に特化し、スマートフォンやパソコンなどで使用するアプリケーションにAIモデルを組み込むことができる。AIモデルは、画像解析をメインに距離推定や物体検出に特化したものなどを用意している。さらに、既存モデルに調整や学習を加えるなど、要望に応じたカスタマイズも可能となっている。
クラウド上に搭載されるのが主流だった従来のAIに比べ、端末側へ搭載することでネットワークへの接続が不要となり「通信料が発生しない」「リアルタイムでAI処理が可能」「ネットワーク環境に負荷をかけない」といったメリットがある。また、大容量の画像も高速に処理することができる。
Windows、macOS、Linux、iOS、Androidなど、各端末によってAIアプリケーションの作り方は異なるため、従来は大きな手間がかかっていたが、ailiaを用いることで、さまざまなOSに対応したAI環境の導入をスムーズに実現する。
企業の技術部門などでAIを開発する場合には、AIモデルの新規開発や既存モデルの改良のための学習環境を提供する。
理経では今後、今まで人が判断していた業務を無人で行える利点を生かして、電車やバスなどの交通インフラ、セキュリティ、美容、カメラメーカー、フォトスタジオ業界などを中心に提案していくとともに、業界を問わずさまざまなシーンで「AIを手軽に利用したい」という企業からの要望に応えていく。初年度は、SDK12セットの販売を見込んでいる。
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