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ネクストウェアとZenmuTechとアイ・ロボティクス、インテグリティ・ドローンの展開で連携

週刊BCN+ / 2022年6月14日 14時31分

ネクストウェアとZenmuTechとアイ・ロボティクス、インテグリティ・ドローンの展開で連携

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 ネクストウェア、ZenmuTech、アイ・ロボティクスの3社は6月13日、秘密分散技術を無人航空機(ドローン)や移動型ロボットに搭載する技術「インテグリティ・ドローン」の展開で連携すると発表した。3社による技術検証はすでに完了し、22年中に国内外の航空機、ドローン、自動運転、防衛装備業界などへの提案を開始する。
 

 インテグリティ・ドローンは、国産の秘密分散技術をマイクロ化し、ドローンや移動型ロボットに搭載する技術。通信が途絶したドローンのデータは瞬時に無効化されるため、仮に悪意ある第三者の手にわたっても機密データの復元を行ったり自律航行プログラムの逆アセンブルを行うことが不可能となる。

 今回開発する秘密分散プログラム自体は非常に小さく軽快であるため、ドローンの運用効率が損なわれることない。また、理論上はドローンや自動巡回型ロボット、自動運転車などあらゆる遠隔操作・自律制御型のロボットへの搭載が可能となる。

 秘密分散技術は、データを「それ自体は意味を持たない、いくつかの分散片」に分け、それぞれの分散片を別の環境で管理することで、外部へのデータ流出を防止する。ZenmuTechの秘密分散「ZENMU-AONT」は、全ての分散片を集めなければ情報が復元できないという特徴がある。そのため、一部の分散片を物理的に切り離したり破壊することにより、残りの大半の分散片は無意味なデータのままであり、復元することができなくなる。

 今回のインテグリティ・ドローン技術では、ZENMU-AONTを利用して、ドローンに独自の技術でマイクロ化されたアルゴリズムを搭載し、システム上でリアルタイムにデータを分散化している。その分散片を通信でベースステーションに送ったり、想定外の事象が起きた場合には自動消去されたりする仕組みを組み合わせて実現していく。

 この技術により、ドローン内に蓄積されたデータやプログラムは「想定された運用状況下にのみ意味をもつ」という設定が可能で、仮に通信途絶や落下といった想定外の状況下となっても「ドローンの自分自身による無意味化」を提供する。

 すでに技術検証の第一段階は終了し、各社が展開するドローン事業への展開を進めつつ、22年中に国内外の航空機メーカー、ドローン運用事業者、自動運転車業界、防衛装備業界などへの提案を開始する。

 各社の役割は、ネクストウェアが秘密分散技術のドローン搭載の技術検証を共同で行い、顔認証やデータベースといった固有の技術と組み合わせた統合パッケージとして、国内外の航空機メーカー、空飛ぶクルマ・ドローン運用事業者などへの提案を行う。また同社は、アイ・ロボティクスへの出資やZenmuTechとの業務提携など、オープンイノベーションによる「知の探索」を積極的に進めている。

 ZenmuTechでは、秘密分散技術のドローン搭載の技術検証で、秘密分散技術の知財とAPIを提供。また、製品展開の段階では秘密分散技術を他のパートナーに対してライセンス提供を行う。

 アイ・ロボティクスは、秘密分散技術のドローン搭載の技術検証で、ドローンへの秘密分散技術の組み込み実証試験を行う。加えてアイ・ロボティクスがもつ技術を組み合わせてドローンソリューションの高度化を行い、各所に向けてサービスを展開していく。

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