BIPROGY、AZ-COM丸和ホールディングスで「災害ネット」の運用を開始
週刊BCN+ / 2022年10月6日 14時40分
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AZ-COM丸和ホールディングスが、BIPROGYのクロノロジー型危機管理情報共有システム「災害ネット」を導入し、運用を開始した。
災害ネットは、災害情報を時系列に沿ってホワイトボードに書き出す手法(クロノロジー)をデジタル上で表現し、“今“何が起きているのかをリアルタイムに把握できる情報収集・共有ツール。これまで災害時にホワイトボードに列挙していた文字情報だけでなく、画像などをパソコンやスマホから場所を問わず簡単に登録でき、全社で情報を一元管理できるSaaS型サービスとなる。
AZ-COM丸和ホールディングスでは、災害時(地震・台風・豪雨など)の物流支援活動として「BCP物流」を事業の柱の一つに掲げている。BCP物流とは、災害時にAZ-COM丸和グループの強みである全国の拠点や協力会社のネットワークによる輸配送機能を活用し、食品スーパーやドラッグストアなどの小売店への商品配送や、自治体の備蓄物資の物流支援を実施することで、迅速な物流ネットワークの復旧を目指すもの。
従来のAZ-COM丸和ホールディングスの災害対応は、現場からの情報共有に表計算ソフトやメールなどのツールを活用していたが、情報共有では事象の経緯を追えず、メールの取りまとめなどに多くの時間を割いていた。このため、リアルタイムに情報共有ができず、対応が後手に回ってしまうという課題があった。
そこで同社では、BCP物流の実現のため、災害時に有効な情報管理手法である「クロノロジー」に着目し、ホワイトボードを活用した災害対応訓練を行っていた。しかし、ホワイトボードでは離れた場所との情報共有が難しく、情報量の物理的な制約もあることからクロノロジーのメリットを十分に活用できていなかった。こうした中、災害時に適切な意思決定と早期対策を図るため、災害ネットを導入した。
今年7月に行った首都直下型地震を想定した本社災害対策室訓練では、初めて災害ネットを活用しその有用性を確認した。同訓練は、主にAZ-COM丸和ホールディングスの管理部門を対象に実施し、50人体制、約3時間にわたる大規模な訓練を大きな混乱なく実施することができた。
BIPROGYでは、AZ-COM丸和ホールディングスの本社災害対策室訓練で確認した課題点をもとに、使用者の災害ネットに対するさらなる理解促進と習熟度向上を目指す。さらには、「AZ-COM丸和・支援ネットワーク」への災害ネットの利用拡大を図り、AZ-COM BCPネットワークでのBCP物流の強化を支援する。
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