エクセルソフト、ソフトウェア開発ツールスイートの最新バージョン
週刊BCN+ / 2022年12月20日 15時5分
記事の画像
エクセルソフトは、インテルが提供するアプリケーションのパフォーマンス向上のためのソフトウェア開発ツールスイート「インテル oneAPI ツールキット」の有償製品について、最新バージョン2023の国内販売を12月19日に開始した。
インテル oneAPI ツールキットは、インテルプロセッサー向けの最適化に加えて、インテルが提供するGPUやFPGAなど異なるハードウェアも並行利用できるよう統一されたプログラミング・モデルをサポート。現在と将来のインテルのプラットフォームでパフォーマンスを最大限に引き出す必要があるソフトウェア開発者の負担を軽減する。
同ツールキットには、インテルのCPU、GPU、FPGAといった複数のアクセラレータ・アーキテクチャーに対応可能なSYCL、またはC++やPythonによる開発をサポートするコンパイラー、パフォーマンス・ライブラリー、性能解析ツールなどを含むベース・ツールキットと、HPCやIoT、レンダリングの各用途でのニーズを満たす専門的なツールを加えた構成の計四つのツールキットがある。
いずれも、WindowsとLinuxの各OSをはじめ、一部のコンポーネントではmacOSもサポートする。また、Microsoft Visual StudioまたはEclipseへ統合して使用することができる。
今回の最新バージョン2023では、インテルの最新CPU/GPUアーキテクチャーとそれらの高度な機能をサポートする。具体的には、第4世代インテルXeonスケーラブル・プロセッサー(開発コード名 Sapphire Rapids)と高帯域幅メモリを有するインテルXeon CPUマックス・シリーズのインテル アドバンスト・マトリクス・エクステンション(インテルAMX)、bfloat16サポートを含むインテルAVX-512など、インテル データセンター GPUフレックス・シリーズ、インテル Arc Aシリーズ・グラフィックスのハードウェアAV1エンコーダー、インテル データセンターGPUマックス・シリーズ(開発コード名 Ponte Vecchio)のデータ型の柔軟性を備えたインテル Xe マトリクス・エクステンション(インテル XMX)とベクトルエンジンなどをサポートしている。
「インテル oneAPI DPC++/C++コンパイラー」によるSYCL 2020仕様サポートの進展と「インテル oneAPI DPC++ ライブラリー(インテル oneDPL)」による標準C++テンプレート・ライブラリーのSYCLサポート範囲拡大によって、マルチアーキテクチャー・プログラミングの移植性と生産性がさらに向上した。
「インテル DPC++互換性ツール」は、オープンソースのSYCLomaticベースとなり、cuBLASやcuDNNといったCUDAライブラリーの呼び出しを含む、より多くのCUDA C/C++のソースコードを、オープン標準に基づくSYCLとoneAPIライブラリーの呼び出しを行うコメント付きソースコードへ変換できるようになった。
「インテル oneAPI マス・カーネル・ライブラリー(インテル oneMKL)」では、BLASとFFTについてCUDAでの同等のライブラリーAPIとの機能的な互換性が向上。また SYCLとC/FortranのOpenMPによるインテルのGPU向けオフロード・プログラミングで利用できるインターフェースを提供する。
「インテル oneAPI ビデオ・プロセシング・ライブラリー(インテル oneVPL)」のAPIにより、インテル データセンター GPU フレックス・シリーズ、インテル Arc Aシリーズ・グラフィックスのハードウェアAV1コーデックを利用できる。
「インテル VTune プロファイラー」のアプリケーション・パフォーマンス・スナップショット機能により、MPIのインバランス問題を特定できる。第4世代インテル Xeonスーラブル・プロセッサー、インテル データセンター GPU マックス・シリーズ、第13世代インテルCoreプロセッサー(開発コード名 Raptor Lake)を新たにサポートした。
「インテル Advisor」では、自動ルーフライン解析でインテル データセンター GPU マックス・シリーズをサポート。また、オフロードのモデル化によって、CPUからGPUへのデータ移動コストの最適化について、実用的な推奨事項が得られるようになった。
LLVMテクノロジー・ベースの新しい「インテル Fortran コンパイラー」は、Fortran 2003、Fortran 2008、Fortran 2018の全ての機能と、より多くのOpenMP 5.x機能に対応した。Co-Arrayを使用すると、MPIなどの外部のAPIをプログラム中に使うことなく並列化を実現する。
さらに、CPUで高速なSIMDパフォーマンスを実現するための「インテル Implicit SPMD Program Compilerランタイム・ライブラリー」がコンポーネントに加わった。また、「インテル オープン・ボリューム・カーネル・ライブラリー」では、VDBボリュームについてメモリレイアウト効率が向上し、インテル AVX-512の使用率を調整できるようになった。
「インテル OSPRay」と「インテル OSPRay Studio」では、複数のレンダリング機能と、AIトレーニング用のセグメンテーション画像作成に利用できるインスタンスIDバッファーが追加された。
価格は、インテル oneAPI ベース・ツールキットが17万4900円、インテル oneAPI ベース&HPCツールキット(マルチノード)が73万9200円、インテル oneAPI ベース&HPC ツールキット(シングルノード)が37万5100円、インテル oneAPIベース&IoTツールキットが60万円、インテル oneAPI ベース&レンダリング・ツールキット(マルチノード)が73万9200円、インテル oneAPI ベース&レンダリング・ツールキット(シングルノード)が37万5100円。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
エクセルソフトは、1月17日 (金) に AI / HPC ソフトウェア開発や運用の最適化について学べるイベント『AI + HPC DEVELOPER TECH DAY 2025』 をオンラインで開催
PR TIMES / 2024年11月25日 10時15分
-
Supermicro(スーパーマイクロ)、液冷NVIDIA Blackwell ソリューションを提供
共同通信PRワイヤー / 2024年11月22日 15時8分
-
スーパーマイクロ、スーパーコンピューティング2024にてHPCに最適化されたマルチノードシステムの最大規模のポートフォリオを発表
共同通信PRワイヤー / 2024年11月22日 9時44分
-
エクセルソフト、インテル・ソフト開発ツールの最新バージョン2025の販売を開始
週刊BCN+ / 2024年11月6日 15時19分
-
エクセルソフトは、HPC/AI アプリケーションの最適化および高速化、マルチアーキテクチャー・プログラミングを支援するインテル・ソフトウェア開発ツールの最新バージョン 2025 を販売開始
PR TIMES / 2024年11月6日 11時45分
ランキング
-
1日経平均株価が再度上昇するのはいつになるのか すでに「日柄調整という悪材料」は織り込んだ
東洋経済オンライン / 2024年11月25日 9時30分
-
2自然界最強「ミノムシの糸」を製品化、スポーツ用品や自動車に活用へ…興和「化学繊維に代わる存在に」
読売新聞 / 2024年11月25日 10時50分
-
3京都の老舗を支える「よきパートナー」という思想 自社だけでなく、客や取引先とともに成長する
東洋経済オンライン / 2024年11月25日 14時0分
-
4スエズ運河の船舶通過激減 パナマも、供給網負担重く
共同通信 / 2024年11月25日 16時29分
-
5あなたは気づいてる?部下が上司に抱く不満8選 部下は上司への不満を言わないまま辞めていく
東洋経済オンライン / 2024年11月25日 9時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください