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SBT、龍谷大学の農業データを一元管理するデータ分析基盤をAzureで開発

週刊BCN+ / 2023年4月5日 17時18分

SBT、龍谷大学の農業データを一元管理するデータ分析基盤をAzureで開発

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 SBテクノロジー(SBT)と龍谷大学は、農学分野の日本産業デジタル化・高付加価値化をけん引する高度専門人材育成の実現に向けた取り組みで、学生自身が自由にデータにアクセスでき、分析・活用を可能にするデータ分析基盤の開発と、教育の一環として次世代の“アグリDX人材”育成に向けた講義を行った。

 SBTは、龍谷大学とともにデータ活用の収集、可視化、分析までを含めた総合的な支援を通じてDXを実現し、農学部と先端理工学部による分野を横断した研究の実現や、新たな教育機会の創出に貢献する。

 農業従事者の高齢化、担い手不足の深刻さが年々増す中で、農業を持続可能な成長産業とするためには、デジタル技術を活用した生産性の向上が欠かせない。こうした中、龍谷大学では農学部での実習の高度化を図るために、先端理工学部と連携し、農学分野におけるデジタルマインド・スキルをもった“アグリDX人材”の育成に力を入れている。従来、農場の環境データを収集・管理し日々の実習を行っていたが、データの一元化ができておらず、データの管理や共有に課題があった。

 今回、SBTがマイクロソフト製品の豊富な開発実績と知見を有している点と、さまざまなメーカーが提供する各種農場センサーで、一元的に管理・分析できるデータ基盤の開発が可能である点が評価され、この取り組みが実現した。

 具体的には、気象、水質、土壌など、農場に設置されたセンサーから吸い上げられるデータをMicrosoft Azureに自動集約し、分析するためのデータ基盤を開発した。

 データの受け口となる収集基盤、生データを格納するデータ蓄積基盤、可視化・分析をしやすくするための加工基盤の3構造に分けることで、データの扱いやすさとアクセス性を向上。万が一、データを削除してしまった場合でも、すぐに復元可能な構成となっており、学生でも自由にデータにアクセスでき、安心して分析を行うことが可能になった。

 さまざまなデータ形式(CSV、Excel、JSONなど)の蓄積に対応し、過去収集したデータも有効に活用するために、手動によるアップロードにも対応。自動収集に特化せずさまざまなアップロード手段を用意することで、データ基盤としての拡張性を高めた。

 また、この取り組みの一環として、農学部と先端理工学部の学生向けに、SBTのデータサイエンティストによる、実際に収集した農業データを用いたレポート作成演習の講義を行った。学生は、取得したデータをMicrosoft Power BIで可視化し、作物の生育環境の把握に活用している。多角的に分析できるBIツールの導入により、データから得られるインサイトを基に今後の生育へのアプローチを検討していく。

 今後、龍谷大学ではデータ分析基盤のさらなる活用のために、収集対象となるセンサーの拡充や、AIを活用したより高度な分析に向けて取り組んでいく。

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