アトラシアン、新たなAI技術「Atlassian Intelligence」の導入を発表
週刊BCN+ / 2023年4月25日 12時3分
![アトラシアン、新たなAI技術「Atlassian Intelligence」の導入を発表](https://media.image.infoseek.co.jp/isnews/photos/weeklybcn/weeklybcn_197814_0-small.jpg)
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アトラシアンは、4月18日から20日に開催された同社最大の年次カンファレンス「Team’23」で、チームのコラボレーション方法を深く理解し、仕事の効率化を促進する新しい人工知能(AI)技術を活用した「Atlassian Intelligence」を発表した。Atlassian Intelligenceは、クラウド製品共通のテクノロジー基盤である「Atlassian Platform」に組み込まれ、アトラシアン製品群を使ったチーム・コレボレーションの大幅な促進を目指す。また、同イベントでは、「Confluence」の新機能や「Atlassian Analytics」の正式リリースも発表した。 Atlassian Intelligenceは、同社の内部モデルとOpenAIとのコラボレーションによって開発されたAIを活用。大規模言語モデルを用いて、特定企業のチームがどのように協働するかを推測、行われている作業の種類とそれらの関係性を表示するカスタムなチームワーク・グラフを構築する。チームワーク・グラフは、Atlassian Platformのオープンな仕様により、チームが他に活用しているサードパーティーアプリからのデータと合わせてさらに強化される。また、Atlassian IntelligenceはAtlassian Platformに組み込まれ、クラウド製品を横断して活用することができる。
AI技術を使って、文脈から情報の作成、まとめ、抽出をすることで、チームの作業を促進する。例えば、ミーティング議事録から決定事項やアクションアイテムを迅速にまとめたり、Confluenceに記録された製品仕様をもとに、ツイート原稿を下書きしたり、Jira Softwareで、製品アップデートのテストプランを作成することができる。
また、Jira Service Managementのバーチャル・エージェントとして、チームメンバーが最も必要とするときに、即座に支援を提供する。Atlassian Intelligenceが、サポートチームに代わって問い合わせリクエストを迅速に解決したり、回答文の温度感を調整したり、人の担当者に引き継ぐために対応状況をまとめて記録することなどが可能となる。サポートチームに代わって、繰り返し質問される典型的な問い合わせに対応するため、サポートチームはより重要な作業に集中することができる。バーチャル・エージェントは、コーディングやデータサイエンス、高価なコンサルタントなどを必要とせずに、すぐにセットアップすることができる。
さらに、企業やチーム、業務に特化したオンデマンドな辞書を保持し、共通認識を提供する。例えば、特定の用語をハイライトして、その定義や情報源、社内の精通している人を確認できるだけでなく、チームワーク・グラフをもとにそれがどのように業務に関係するかなどを、Atlassian Intelligenceにたずねることができる。
自然言語を理解しているため、「在宅勤務環境を構築するために利用できる経費申請額は」「開発環境の構築方法は」など、Confluenceに記録されている社内のナレッジやポリシーに関する質問に答えることができるだけでなく、すべてのJira Cloud製品の中から目的の課題を見つけることも可能。また、アトラシアン製品と連携するサードパーティー製品からのデータをSQLに関する知識なしに分析・視覚化するためのハブであるAtlassian Analyticsから、複数のデータソースを活用して、見識を生成することもできる。
Confluenceは、2003年のローンチ以降、改良を重ね、新しいコンテンツタイプや機能を搭載し、ナレッジ共有の領域を超えた製品へと進化している。今回のイベントでは、新たな機能として、「ホワイトボード」「データベース」「外部コラボレーション機能」を発表した。
ホワイトボードは、考えを行動につなげるためのデジタルホワイトボード。構造化されていないブレインストーミング段階のような情報を、Jiraの課題やConfluenceのページなどのアウトプットへシームレスに変換することで、アイデアを実行に移す支援を行う。
データベースは、作業同士をつないだり、トラッキングするための機能。構造化された動的なテーブルで、JiraのタスクやConfluenceのページ、担当者、期日、ステータスなどの情報を整理し、単一のデータベーステーブルに格納する。
外部コラボレーション機能では、Confluenceスペースにゲストユーザーを追加したり、公開リンクを使って閲覧のみのConfluenceページを外部に共有するなどして、より効率的に作業を進めることができるようになる。また、Atlassian Ventureの投資先企業の1社であるHypothes.isと提携し、どこからでも自由なコラボレーションを可能にする。新しいChrome拡張を使えば、Confluenceユーザーが、あらゆるウェブページから、Confluence内と同じようにコメントすることが可能となる。
このほか、さまざまな手法でデータを取り込んで分析することができるAtlassian Analyticsを、今回のイベントで正式にリリースした。Jira Software、Jira Service Management、Confluence CloudのEnterpriseエディションで使うことができる。アトラシアン製品のみならず、顧客が使用する他社のSaaS製品のデータも読み込むことができる。開発プロセス、サービス提供、マーケティング効果に関する包括的な洞察をチームや経営陣と共有することが可能になり、重要な意思決定を支援する。
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