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理経、VR消防教育訓練シミュレーションシステム「学習モード」を販売

週刊BCN+ / 2023年10月31日 15時9分

理経、VR消防教育訓練シミュレーションシステム「学習モード」を販売

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 理経は10月31日、産学官連携による共同開発を進めてきた「火災現場という危険な状況を安全に疑似体験する」ためのVR消防教育訓練シミュレーションシステムについて、「学習モード」が完成し、11月から販売すると発表した。この「学習モード」は、横浜市消防訓練センターで初任教育生の訓練に活用される。

 消防隊員の教育訓練に特化したVR消防教育訓練シミュレーションシステムは、理経が横浜市消防局、東京大学、東京理科大学と産学官で共同開発を進めているもので、火災性状(火災の発生と拡大のメカニズム)を学ぶ「学習モード」と、バーチャル空間で消火活動を体験できる「訓練モード」からなる。

 今回完成した「学習モード」は、「360°燃焼実験映像」「温度可視化画像」「6DoF(シックスドフ)煙体験」の3種類のコンテンツから構成される。360°燃焼実験映像は、建物室内を実際に燃焼させた火災の再現実験を360°画像で撮影する。温度可視化画像は、時間経過とともに推移していく火災現象を正確にとらえたバーチャル映像に、120カ所の温度測定データを数字として可視化することで、火災進展時の温度変化を確認する。6DoF煙体験は、建物火災現場を自由に移動し煙の拡大を確認する。

 これによって、あたかも500℃以上の高温で燃えている室内で火災の進展を観察しているかのような没入感をもとに、火災性状を学習することができる。

 理経では、全国の消防・防災関係機関に向けて「学習モード」を販売し、火災時の進展の学習を支援する。その販売額の一部は横浜市に歳入される。今後もさらに共同研究開発を進め、危険な消火活動を疑似体験する「訓練モード」の完成を目指す。

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