藤田ニコルが韓国旅行でバッシング! 理性的なのは政治家よりK-POPファンの若者だ

wezzy / 2019年1月24日 6時5分

写真

 「徴用工」問題や、レーダー照射問題など、複数の政治問題が重なり、日韓関係は現在「過去最悪」とも言われている。そんななか、1月20日放送『サンデー・ジャポン』(TBS系)で、藤田ニコルが日本国内に渦巻く「嫌韓」の深刻さがよく分かるコメントをした。

 この日の『サンデー・ジャポン』では、文筆家の古谷経衡氏をゲストに迎え、ここ最近における日韓関係の悪化の話題を扱っていたのだが、そのなかで藤田ニコルはこのように語った。

<私がたとえば韓国旅行に行ったりだとか、K-POPの音楽を聴いているだけで、一部の人からけっこう言われたりします。(『行ってんじゃねえよ』とか)そういう言葉を一部の方から、ツイッターとかインスタグラムとかで来るので、『あ……、こういう感じなんだなぁ……』って>

 確かに、藤田ニコルのツイッターを確認すると、そういったリプライは継続的に寄せられている。

 2016年11月に<韓国に買い物行きたい欲が止まらない もう1人にこるんいたらなぁ...>とつぶやいた際には<よく反日の国に行けるな>とのリプライが飛び、2017年9月に韓国の人気女性アイドルグループ・BLACKPINKのメンバーと一緒に写真を撮った際も<散々反日してる国に金だけ持ってかれてる日本>などという皮肉めいたリプライが寄せられていた。

 こうした傾向は、BTSの原爆Tシャツ騒動や「徴用工」問題が起きた昨年秋から激化している。

 藤田ニコルは、2018年12月24日放送『有吉ゼミ』(日本テレビ)の特番で、平野ノラとともに「韓国3日間17800円激安ツアー」に参加する企画に出演しているが、その番組に関するツイートには、<今、韓国なんか行っちゃっただめでしょ><もうすぐ行けなくなる国 行かなくて良い国になります!><お前テレビ出んなよ 見ないが ガキに悪影響。お前みたいなアホがいるとガキが真似すんじゃん アホは黙ってろよ><悪いことは言わない。早く帰っておいで。韓国なんて人の行く所ではない>といったグロテスクなヘイトを撒き散らす文章が散見される。

自民党議員が韓国を「常軌を逸した国」と呼ぶ異常な状況

 両国の政治において問題が起きているのは確かだが、それによって民間レベルの交流が制限されるようなことはあってはならないし、ましてや、韓国の人々を愚弄するようなヘイトが撒き散らされるような状況は、非常に問題だ。

 政治的にうまくいっていない時だからこそ、市井の人々が草の根の動きで、両国の親善を深める活動が重要性を帯びる。



 しかし、政権与党やメディアが煽りたてる「嫌韓」の動きは、そういった理性的な考えを駆逐し、むしろ、感情に駆られて隣国を攻撃する流れを強めた。

 自由民主党所属の長尾敬衆議院議員は1月11日にこんなツイートを投稿している。

<一般論として、内戦などで危険な国へは渡航制限がなされます。
 今の韓国の様に、常軌を逸した国へ渡航した場合、日本人が何をされるかわかりません。
 感情だけで理が通じない。協議や法の支配、倫理、道徳も通用するとは思えない。
 先ずは、日本人の韓国への渡航を控えるなど出来る事はある筈です。>

 最も理性的になって話し合いを喚起しなくてはならない立場である政権与党の国会議員が、全世界に向けて発信しているSNSに<常軌を逸した国>などという挑発の言葉を書き込んでいることは異常である。

 文在寅大統領は10日に行われた記者会見で<日本の政治家が政治争点化し、拡散させていることは賢明な態度ではない><韓日が新たな外交関係を結んだが解決できなかった問題がある。韓国が作ったのではない。日本政府は、もう少し謙虚な態度を示すべきだ>(1月10日付朝日新聞DIGITALより)と発言し、ネトウヨの怒りを買ったが、<今の韓国の様に、常軌を逸した国>といった発信を見る限り、文在寅大統領の意見の方が正当性があるのではないかと思えてくる。

憎しみを煽るのではなく、「相手を知る」ことからすべては始まる

 K-POPアーティストのイベントで司会を務めるなどK-POP界に詳しい韓国大衆文化ジャーナリストの古家正亨氏は、「ユリイカ」(青土社)2018年11月号のインタビューのなかで、K-POPをはじめとした草の根の日韓親善の動きに関して非常に重要な提言をしている。

 メディアではしばしば反韓感情を煽るような報道がなされており、インターネット空間ではさらにその傾向が顕著だが、そういった状況に対して古家氏は<隔たりをどう埋めていくかというと、そこはもうひたすら地道な草の根交流を続けていくしかないと思うんです。やはり実際に韓国に行ったり何かしら関係をもったりすることで初めて見えてくるものがあるんですよね>としたうえで、音楽を通じて韓国の文化に触れる若者たちに希望を託している。

<いまK-POPを聴いている小中学生が急激に増えています。その子たちは大人たちが作り上げた壁に毒されることなく、すごく純粋な気持ちで韓国を見ることができている。エンターテインメントというわかりやすい切り口から他国に接するのはすごく大事なことで、そうして相手を理解したうえであれば、先ほど言ったようなネットニュースにふれたときにも「ここではこう言われているけれど、こういう部分もあるのではないか」といったように自分で考え、自分自身の答えを導き出すことが出来ると思うんです。そこに僕は未来を感じるんですね>



 10代や20代のユーザーが多い音楽ストリーミングサービスのLINE MUSICが発表した2018年間アーティストランキングでは、1位がBTS、2位がTWICE、3位がAAAと、トップ3のうち2つをK-POPアイドルが占めた。

 こういった結果に対してネトウヨは「若い奴はバカだから日韓関係もよく知らずにK-POPに洗脳されているんだ」といった言葉を吐き捨てるが、ツイッターなどのSNSを見れば一目瞭然なように、韓国語を使いこなして情報を得ることができる若者は非常に多いし、「若者は無知だからK-POPを聴く」と断言してはばからないネトウヨが、実際にはハングルも読めなければ、韓国の文化についても何も知らないのに対し、K-POPを聴く若者たちは韓国の文化や社会状況について非常に詳しい。

 両国の関係が悪い時だからこそ、「相手のことを知ろう」とする、こういった動きこそ、どんどん進んでしかるべきものだろう。

(倉野尾 実)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング