安倍政権批判ツイートの俳優・古舘寛治が炎上 「政治的に偏った発言」とは?

wezzy / 2019年7月4日 19時5分

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 俳優の古舘寛治のツイートが話題になっている。

 古舘寛治は、『いだてん〜東京オリムピック噺〜』(NHK)、『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)、『リーガルハイ』(フジテレビ系)、映画『勝手にふるえてろ』、映画『マイ・バック・ページ』など、数々のドラマ・映画に出演し、いまや欠かない名バイプレイヤーだ。

 そんな古舘寛治はツイッターで強権的な安倍政権の姿勢を批判することが多いが、<NHK大河という、公営放送の看板番組に出てる俳優の古舘寛治が政治的に偏った発言繰り返すのはいただけないので、各所通報しておきました>というリプライが送られてきたという。

 それに対し、彼はこのツイートを引用RTするかたちで、こう綴ったのだ。

<私通報されたようです!
なんの罪なんだろ?
政治偏向罪?俳優政治発言罪?
アベ批判罪??
俺日本にいるつもりだったんだけど、、、
どこの国に迷い込んだんだ?
おっそろしいな〜
私はどうも全体主義国家に
いるようですぞ!!!
(いつ飛行機に乗せられたんだろ・・・??)>

一体なんの理由で、どこに通報したのか

 リプライを送ってきたユーザーの言う<各所通報しておきました>の<各所>が具体的にどこかはわからないが、それが警察ならば古舘の言う通り<なんの罪なんだろ?>という話だ。もしツイッター日本法人に通報したのだとしたら、彼のツイートのどこを「ツイッターのルールに反している」として通報したのだろうか。

 ツイッターはつぶやいてはいけない事柄について明文化しており、それらは公式サイトで確認することができる。

 暴力をほのめかす脅迫、自殺の扇動、児童の性的搾取に該当するコンテンツなどが禁止事項にあたるが、言うまでもなくそこに、「時の権力を批判するツイートをしてはならない」などという馬鹿げた条項は存在しない。

 ちなみに、安倍政権を熱狂的に応援する層がしばしば繰り出す「ヘイト行為」に関しては禁止事項が明文化されている。規約によれば、<人種、民族、出身地、性的指向、性別、性同一性、進行している宗教、年齢、障碍、深刻な疾患を理由にして他者への暴力を助長したり、脅迫または嫌がらせを行ったりする投稿を禁じます>(本文ママ)となっている。

 このルールが守られているかは怪しいものだが、ツイッターのルールに沿うならば、通報すべきアカウントは他にもっといるのではないだろうか。

「『いだてん』の宣伝だけしとけ」と言われたことも

 古舘寛治のツイッターアカウントにこういったリプライが届くのは、今回が初めてではないようだ。彼は以前、<「政治のことなんかに触れず、いだてんの宣伝だけしとけ」ってのがまた来た>と投稿したことがある。

 古舘のもとに「政治的発言をするな」といった言葉が飛んでくるのは、彼が安倍政権に対して批判的な姿勢をとっているからだ。これが180度真逆の立場をとっていたら、反応は違っているだろう。古舘自身もそういった傾向をこのようなツイートで指摘している。

<でも実質上言論の自由が保障されてるはずの国でこんなに政治発言がしにくい国は日本くらいでしょう。つまり他の国よりずっと全体主義が近い。現に僕に絡んでくる人たちは無意識にせよ全体主義を渇望している。現政権を批判する事自体が許せないのですから。「政府に楯突くなんて許せん!」ですから>

安倍政権批判の意見だけが「炎上」する

 ローラ、りゅうちぇる、村本大輔(ウーマンラッシュアワー)、上田晋也(くりぃむしちゅー)、星田英利(元ほっしゃん。)、石田純一など、安倍政権に対して批判的な発言をしただけで理不尽な炎上に晒された芸能人は多い。

 彼らに対しては「芸能人が政治的発言をするな」「反日芸能人」といった罵詈雑言が投げつけられるわけだが、逆の意見をもつ芸能人にはそうではない。

 松本人志、小籔千豊、つるの剛士、千原せいじ等が、安倍政権を支持し中国や韓国に対するヘイトを扇動するような発言をした際には喝采があがり、「芸能人が政治的発言をするな」という炎上は起こらなかった。

 6月8日放送『上田晋也のサタデージャーナル』(TBS系)に出演した劇作家の鴻上尚史は<政治的発言が問題なんじゃなくて、実はよく見ると、政権を批判してるっていうか、反体制側の人たちが問題になっているわけで。要は、首相と一緒に飯食ってるのは誰も炎上してないわけですよ>と指摘していたが、古舘を取り巻く状況もまさにそういったものだ。

 「『いだてん』の宣伝だけしとけ」とのリプライを投げつけるネットユーザーは、政治的発言が許せないのではなく、“現政権を批判すること自体が許せない”のだろう。

 しかし、そういった「炎上」で口を閉ざせば、強権的な政治が罷り通る日本社会はますますその傾向を強め、最終的には本当に国を批判する言動を行うことができない国になってしまうだろう。そうならないためにも、批判に屈せず政府の矛盾や愚行をスルーせず指摘する姿勢を維持する著名人の存在は大きい。

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