「EXIT」兼近大樹のフラットな価値観 “古きよきもの”にすがらない姿勢で旋風

wezzy / 2019年7月23日 7時35分

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 “ネオチャラ男芸人”だというお笑いコンビ「EXIT(いぐじぃっと)」の人気が、まだまだ上昇中だ。

 「EXIT」は、りんたろー。(33)と兼近大樹(27)の二人組。かつてはそれぞれ別の芸人とコンビを組んで活動していたが、2017年、『M-1グランプリ』(テレビ朝日系)出場のために、仮コンビとして「SCANDAL」を結成。同年12月、正式に「EXIT」が結成された。

 2018年7月に『ゴッドタン』(テレビ東京系)の「今のバラエティで売れそうな若手芸人」部門第1位に選ばれて話題になり、同年10月からは子ども向けバラエティ番組『おはスタ』(テレビ東京)に出演中。楽曲「ネオチャラ」もリリースした。

 渋谷で遊ぶ若者を思わせるようなビジュアル、そして若者同士の会話を思わせる軽妙な漫才トークが人気のEXITは、一見“チャラさ”がウリで、かつ「実は真面目」というポイントで好感度を急上昇させた。

 ただ、彼らのバラエティ番組やインタビューでの発言を「実は真面目」という一言でくくるのは違和感もある。「真面目」というより、柔軟性に富み、思慮深く、軽やかなのだ。特に注目したいのが兼近大樹の発言だ。

 兼近大樹は常々「お酒が飲めない」ことを公言している。最近ではライブドアニュースのインタビューが非常に話題となったが、それによれば<飲もうと思えば飲める>が、兼近は飲まないそうだ。昔はつきあいで飲んでいたそうだが、<自分が逆の立場だった場合、無理して1杯つきあう人がいたらかわいそうだと思って。そう見えることを俺がするのは相手にも失礼だという考えに至って、一滴も飲まない>ことにしたという。

 社会には「飲みニュケーション」なる文化が存在し、「最近の若い社員は誘っても断る」とネガティブに捉える風潮もある。しかし、兼近は、<それでいいんですよ><無理やり飲みに誘う上司は、人をナメてるんですよ。部下や年下なんだから、自分の考えを押しつけていいと思ってる。それは絶対にダメです>と断言している。



 かといって、兼近は酒や飲み会を全否定しているわけではない。シンプルに”相手の気持ちを尊重しよう”としているだけだ。そして「人をナメない」「他者を尊重する」価値観は、彼のあらゆる発言に通底している。

 お笑い界の古い価値観にも一石を投じている。Yahoo!ニュースのインタビューで兼近は、「お笑い芸人はこうだ」というような凝り固まった感は出したくないと答えている。

<古いトレーニングの「うさぎ跳び」が今や「膝に負担がかかるからダメ」って証明されて、理論に基づいた最新トレーニングをした方がいい身体を作れる…みたいなことです。だから“古きよき”ものに寄りかかりたくないんです>

 『M-1グランプリ』といえば、芸人にとって絶対的なコンクールという印象があるが先月17日に出席した「かっぱ寿司の夏 新商品発表会」の場でも、『M-1グランプリ』について尋ねられた兼近は<おじさんたちがただ見ているだけでしょう。オレたち、令和の芸人だから、そんなのどうだっていいです。漫才を新しく作り変える、それがEXIT>ときっぱり。

 「Smart FLASH」の取材で、「ネオチャラ男とは?」と聞かれた二人の答えは<ネオチャラはルールとモラルの中で遊ぶんですよ>。「ルール」と「モラル」、これは“古きよき”お笑い芸人がもっとも嫌悪し、壊そうとしてきたものではないだろうか。その結果、テレビではモラルも何もないハラスメント満載の「お笑い」も蔓延してしまった。

 「コンプライアンスを気にしていたらお笑いがつまらなくなる」と、今の時代を批判し思考をストップさせてしまう芸人やテレビマンは少なくない。だが他者を尊重することと、笑いを生むことは両立できる。「EXIT」の姿勢から学ぶことは多いのではないだろうか。

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