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夏、ラテンの熱気でリフレッシュ! 傑作ダンス映画3選

Woman.excite / 2015年7月31日 12時0分

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ギラギラ照りつける真夏の太陽を浴びると、身体の奥底からプリミティブなリズムが湧きあがってきて、本能のままに踊ってみたくなりませんか? えっ、紫外線は気になるし、ただでさえ夏は弱いのにとんでもない? いえいえ、エアコンの効いた涼しいお部屋でお楽しみください。


Xenia-Luise - Fotolia.com


人間が本来、持っている“踊りたい!”という欲求を、余すところなく満たしてくれるダンスシーンが見事な映画たち。特に、狂おしいほど魅力的なラテンのステップが、これでもか!これでもか! と楽しめるマンボ、フラメンコ、タンゴは、ダンスに興味がなくてもその肉体美に目がクギ付けに! お薦めの傑作映画を3本をご紹介します。

セクシー&官能的なダンスで、マンボの魅力に開眼
▼「マンボ・キングス わが心のマリア」
監督:アーネ・グリムシャー
出演:アーマンド・アサンテ, アントニオ・バンデラス, キャシー・モリアーティ

キューバからニューヨークへ、アメリカンドリームを夢見てやってきた歌手のセサール(アーマンド・アサンテ)と、作曲家でトランペッターのネスター(アントニオ・バンデラス)兄弟。彼らが、アメリカのショウビズ界でスターダムに上りつめる様子が、情熱的なラテンのリズムに乗って、スタイリッシュに描かれます。

1950年代、マンボ全盛期のニューヨークを背景に、アメリカの伝説的なコメディ番組「ルーシー・ショー」に二人が出演するシーンも。1992年製作で、これが英語圏の映画初出演となるアントニオ・バンデラスが、恋に悩む初々しくも激しい青年を好演。“最高にセクシーで、狂おしいほど官能的”という謳い文句通り、圧巻なダンスシーンが見物です。

音楽好きにはたまらない、ラテンミュージックのトップスターたち、セリア・クルーズ、ティト・プエンテ、リンダ・ロンシュタット、ロス・ロボスらが、なんと実際に登場! ノリノリで歌い踊るシーンからは、本場の熱気がムンムン伝わり、一緒にステージを囲んでいるような気持ちになることでしょう。思わず腰が動いちゃう1本です。

一流アーティストたちが華麗なる共演を果たした
鳥肌もののドキュメンタリー
▼「フラメンコ・フラメンコ」
監督:カルロス・サウラ
出演:パコ・デ・ルシア, サラ・バラス, マノロ・サンルーカル, ホセ・メルセー, ミゲル・ポペダ


「血の婚礼」「カルメン」「恋は魔術師」のフラメンコ3部作が有名なスペインの巨匠カルロス・サウラ監督と、アカデミー賞撮影賞に輝く“光の魔術師”ヴィットリオ・ストローラが、スペインを代表する一流アーティストたちをドキュメンタリーで描いた傑作。

フラメンコはともかく、ダンスシーンを延々見せられるのはちょっと…という方、ご心配なく! 1曲ずつ独立した21幕で構成され、ダンサーと歌手とバンド、ダンサーとギタリスト、ピアニスト2人、群舞など、それぞれが個性豊かに登場するオムニバス的な演出。美術館で個々の展示室を巡るように優雅に鑑賞でき、決して暑苦しくありません。

フラメンコ界の“神”と称される、ギターのパコ・デ・ルシアを始めとするマエストロたちと、新世代の豪華なダンサーたちの華麗な競演は鳥肌もの。ダイナミックなダンスを最高に美しく見せる美術や衣装も秀逸で、本国スペインで“最高の芸術作品”と讃えられた本作。スペインに次ぐフラメンコ人口を誇る日本でも、きっとロングセラーになるはず。

見事なダンスシーンと望郷のせつなさ…
踊ることは生きること
▼「タンゴ ガルデルの亡命」
監督:フェルナンド・E・ソラナス
出演:マリー・ラフォレ, フィリップ・レオタール


1976年の軍事クーデターで、誘拐、拷問、虐殺が日常化したアルゼンチンから、パリに亡命した女優のマリアナ(マリー・ラフォレ)は、同じく亡命してきたバンドネオン奏者や仲間たちと、音楽劇「ガルデルの亡命」を上演しようと腐心中。ところが、官憲の眼を盗んで祖国から送られてくるはずの台本の結末が、いつまでたっても届かなくて…。

ガルデルとは、不世出のタンゴ歌手、カルロス・ガルデルのこと。人気の絶頂期にあった1935年、アメリカから故郷ブエノスアイレスへ帰る途中、飛行機事故で早逝。この映画では、彼の録音した2曲の音源が使われ、アルゼンチン人の漂白の悲しみが伝わります。本作で新しい音楽を担当したタンゴの革命児、アストル・ピアソラは、試写でガルデルの歌を聴いて泣き出してしまったとか。

音楽劇のリハーサルが進行していくストーリーで、見事なダンスシーンが続き、まるでミュージカルのような展開にワクワクしっぱなし。とはいえ、電話線だけでかろうじて祖国と繋がっている人たちのせつない思いも胸に迫って…。

同じく亡命を体験しているフェルナンド・E・ソラナス監督が、望郷の念、愛、明日への希望をユーモアと詩情を散りばめて描き、数々の映画賞を総なめにした1985年の傑作。ぜひご堪能ください。


美しいだけでなく、生きることと踊ることが一体化した“命のダンス”は、人生を浄化してくれる清流のように、私たちを癒し昂揚させてくれるでしょう。人間ってすごいな! そんな人間賛歌を感じるダンスで、心身を思う存分リフレッシュさせてください。

・「マンボ・キングス」
・「フラメンコ・フラメンコ」
・「タンゴ ガルデルの亡命」
(稲木紫織)

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