親の本音は子どもの言葉として表れる…? 固定観念を壊す魔法とは【心屋仁之助 塾】
Woman.excite / 2015年11月10日 12時0分
母親と子どもが寝転がっている
主演のオダギリジョーさんの風貌があまりに実物とそっくりで、公開前から話題となっている日仏合作映画『FOUJITA』が、11月14日(土)よりいよいよ公開されます。
(c)2015「FOUJITA」製作委員会/ユーロワイド・フィルム・プロダクション
主人公のレオナール・フジタこと、画家の藤田嗣治(つぐはる)は、1920年代のパリで「乳白色の肌」の裸婦像によって時代の寵児になると、3度の離婚と死別、戦争協力画、敗戦…と、波乱の人生を歩みました。
そして、この映画でフランス側のプロデューサーを務めたのが、『アメリ』など世界的大ヒットを飛ばしたクローディー・オサールさん。女性プロデューサーの先駆け的存在の方で、70代となったいまでも映画界の第一線で活躍しています。
日仏合作映画『FOUJITA』 左)製作プロデューサー/クローディー・オサール 右)監督/小栗康平
デコルテラインが美しいニットに真っ赤なネイル、ほのかに香るパフィームを身にまとってインタビュー会場に訪れたクローディーさん。
わたしたちがイメージする“いくつになってもカッコイイフランス女性”をまさに体現しているクローディーさんに、仕事でのモチベーションの保ち方や女性として輝く秘訣について伺いました。
■30代は基礎作りの時期 何もしたくない日はしない
――70代になっても働き続ける、仕事のモチベーションはどこにありますか?
一番のモチベーションは、“才能ある映画監督を見つけたい”という気持ちです。誰も作らない、オリジナリティのある映画を作りたいと思っているので、それがやる気につながっています。
才能のある監督に出会うために、何か新しいアイデアはないかと、若手の映画監督や作家、海外の人など、いろいろな人と実際に会って話しをするようにしていますね。
そうはいっても、やる気を持ち続けることは難しいもの。何にもしたくない日は、本当に何もしないこともありますよ(笑)。
――30代のときに、これをやっていてよかったということはありますか?
30代は、プロフェッショナルとして成功するための基礎作りの時期ではないでしょうか。私はそのころ、CMのプロデュースをしていましたが、このときの経験が、いまの長編映画を作ることにつながっていると感じます。
当時のCM業界は今より自由度が高く、クリエイティブでオリジナリティのあるものを作れる時代でした。だから本当に大好きな仕事でした。
あるとき、「大手広告代理店のCM部門のチーフにならないか?」とオファーをいただいたのですが、広告代理店に勤めればたしかにいい役職をもらうことはできますが、実際に作品を制作することはできません。私は作ることが好きだし、ずっとそっち側にいたかったのです。
だからその依頼を断って、長編映画の道に進むことにしました。選択をするべきタイミングは必ず訪れるでしょうね。
■偶然のチャンスを逃さないことが大切
――そもそもキャリアのスタートして、CM業界に入ったのはなぜですか?
正直にいうと、自分から望んだのではなく、当時の恋人が広告業界で働いていたからなの。笑えるでしょう?
でも準備して何かをするよりも、たまたま訪れたチャンスをつかむのは、人生のなかで大事なことですよね。
当時のCM業界では、映画界のスターはCMに出ないという考えがありました。でも私は、「絶対に映画界のスターをCMに出させてやる!」という強い気持ちがありました。だから自分で俳優を説得して、出演してもらいました。
本来であればCMの出演依頼なんてするべきではありません。でも思い切ってやってみたら成功しました。いい方向に進むかどうかはわかりませんが、固定観念から解放されるのは大切だと思います。
■女性らしさを強みに、自分の人生は自分でつくる
――現在、日本ではフランス人女性のライフスタイルや考え方に注目が集まり、多くの書籍が出たり、メディアで特集が組まれたりしています。クローディーさんにとって、フランス人女性のどこが魅力だと思いますか?
日本女性がどういう風に考えているか分からないですが、自立した考え方で、自分の人生を自分で作るところかしら?
――70代になっても美しさを保つ秘訣は?
私はビジネスウーマンなので、見た目はすごく大事だと思っていて、女優さん並みに容姿には気をつかっています。女性として、美しくありたいという気持ちは強いですね。
それに元気でいる姿は、自分だけでなくほかの人にもとってもいい影響を与えます。いまのフランス人の若い女の子たちを見ると、中性的な人が増えてきて、女性らしさがなくなってきていると感じますね。フェミニンであることは大きな強みになるので、もっと活用したほうがいいですよ。
■小栗監督の個性と人間性に惹かれた
――今回の映画『FOUJITA』を手がけようと決めた理由は?
小栗監督の魅力に惹かれたというのが大きかったです。
映画をプロデュースするときに自分のなかで大切にしているのは、監督が誰か、というところ。よく映画で一番大切なのは脚本だといわれるんですが、私はいかにいい脚本であっても、監督がダメであれば、本当に面白くない作品になってしまうと思っています。だから、監督の個性や人間性を重視しているんです。
小栗さんは、映画監督であるいぜんに、芸術家。独特で力強い世界観を持っているので、自然と引き込まれていくというのが、小栗映画です。
これは東京も同じだと思うんですが、パリのような大都会に住んでると、喧噪に囲まれて気持ちがざわざわすることがあるのですが、小栗監督の映画を見るとすごく心が安らいで、静かな気持ちになれます。
――最後に、映画『FOUJITA』の見どころについて教えてください。
主演のオダギリジョーさんがとてもいい雰囲気をつくっていて、仕上がりにはとても満足しています。小栗監督が描く、静ひつな映像美も楽しんでいただけたらうれしいですね。
――ありがとうございました。
日本画家フジタの知られざる世界が現出する映画『FOUJITA』は、2015年11月14日(土)より、角川シネマ有楽町、新宿武蔵野館、渋谷ユーロスペース ほかで、全国ロードショーです。
・映画『FOUJITA』公式サイト
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