子どもの食育でもっとも大切なこと(子どもの食について、これだけは押さえておきたいこと Vol.6)
Woman.excite / 2015年11月30日 13時0分
子どもに「おいしいな、食べるって楽しいな、幸せだな」という気持ちを味わわせることは、好き嫌いをなくそうと努力するよりも大事なことかもしれません。
子どもの好き嫌いをなくすアイデア・後編 の続きです。
子どもの食においてもっとも大事なこととは
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これまで、子どもに好き嫌いなく食べさせることがなぜいいのか、そして、好き嫌いなく食べさせるためのアイデアについて、さまざま紹介してきました。親として、子どものためにそうした努力を行うのは大切なことです。
しかし同時に、絶対に忘れてはならないことがあります。それは、子どもに「おいしいな、食べるって楽しいな、幸せだな」という気持ちを味わわせることです。このことは、好き嫌いをなくそうと努力するよりも大事なことかもしれません。
食べ物をおいしく食べた時はうれしいものです。また、家族そろって食卓を囲むということは、楽しく幸せなものです。ですから、子どもの食においては、子どもが「おいしいな」と思えるものを作ってあげることと、家族そろって食卓を囲む機会を作ることが、何より大事なことなのです。
好き嫌いをなくすことに躍起になって、このもっとも大事なことを忘れてはなりません。好き嫌いを直してやろうと頑張るのは、確かに必要なことです。しかし、その気持ちが強まりすぎて、無理やりにでも食べさせてしまうようになっては元も子もありません。
最終目標は「食べることの楽しさ」を教えること
「好き嫌いをなくさせよう」という気持ちが大きくなりすぎ、そのための工夫に必死になりすぎると、どうしても「好き嫌いせず何でも食べる」ということが最終目標であると考えるようになっていってしまいます。するとその目標を達成させるために「なぜ食べないの!」と叱ったり、口に無理やり押し込んだりするようになりがちなのです。
とはいえ、好き嫌いの激しい子どもに対して、ただ苦手なものを食卓に並べるだけでは、なかなか食べるようにはならないでしょう。ですから、「一口だけでもいいから食べてごらん」「なめてみるだけでもいいから」などと誘うことは大切です。でもこれも無理強いしてはいけないことです。
なぜ無理やり食べさせるのがいけないかと言えば、無理強いして食べることができたとしても、親が見ていなければ決して食べないからです。それでは好き嫌いが直ったとは言えません。それに無理やり食べさせられたという経験により、苦手感に拍車が書けられることも、往々にしてあるのです。中には食事の時間そのものが苦痛になってしまう子もいるのです。
そもそも、どんなものが好きか、嫌いかということは、誰に決められるものでもありません。ですから「これを好きになりなさい」と強制することはできないのです。また、子どもの頃は絶対に食べられなかったけれど、成長したら自然と食べられるようになったという話もよく聞くではありませんか。
子どもの好き嫌いについて大人ができることは、少しでも苦手なものがなくなるよう、そしてできるだけ子どもが負担を感じずに食べることができるように、いろいろな工夫を凝らす。それだけです。それだけやったら、後は自然に任せましょう。
楽しくおいしく食事をしてきた子どもは、心身ともに健康になる
繰り返しますが、子どもの食において最も大事なことは、「食べることは楽しいこと、幸せなこと」と子どもに感じさせることです。親の深い愛情を感じながら、家族そろって楽しい雰囲気の中、美味しく食事をとることこそが、子どもの心と体をすくすくと成長させるのです。そんな食事をとってきた子どもは、心身共に健康なはずです。
もしも「何としてでも嫌いな食べ物をなくしてやろう」という気持ちばかりが先行してしまうと、食事の時間が冷たく緊張した空気に包まれてしまいます。このような食生活では、決して子どもの心身を健康に育てることはできません。
もっとも大事なことは何か。子どもを育てている時には、どんな場面でもこのことを考え、ぶれないようにしましょう。悩んでしまった時も、何が最も大事なことかを思い出すことで、子育てに迷わなくなるはずです。
(子育ての達人)
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