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オムツの外し方から話題の出産法・ヒプノバージングまで 「いっしょにママになろう」取材レポート 【後編】

Woman.excite / 2015年12月19日 6時15分

オムツの外し方から話題の出産法・ヒプノバージングまで 「いっしょにママになろう」取材レポート 【後編】


プレママと0歳児ママに楽しいお産と育児のコツを教えてくれるイベント『いっしょに「ママ」になろう』。レポート後編は、オムツはずしや離乳食、出産準備法などのお話です。

前編はこちら

子どもと笑顔で向き合うには、まず生活リズムを整えよう
「本来、オムツは子どもには必要ないものです」と話すのはさくら幼稚園副園長の千野郁子先生。たしかに江戸時代には紙オムツはなかったはず。赤ちゃんにオムツをはかせるのは「外出が大変」「家の中を汚したくない」など文化的生活をしたい大人の事情からです。

最近の紙オムツは高性能なので、汚れてもすぐに変えない人もいます。しかし、敏感な部分に汚物をつけっぱなしにするのは、赤ちゃんの五感を鈍らせかねません。確かに紙オムツは楽なので、親もなかなかとろうとせず、使用年齢は昔に比べて広がる傾向に。近年、ビッグよりも大きい小学生サイズの子ども用も発売しているのだとか。

「最近は、小学生が病院の排泄(はいせつ)外来に通う子どももいます。ずっとオムツをしていたせいで、トイレで排泄ができない子がいるんです。子ども自身も恥ずかしいと思っていて、かわいそうなんですよね」と千野先生。

そんなふうに子どもを悩ませないためには、生後5カ月くらいからオムツはずしをはじめるとスムーズにいくことが多いとのこと。ちなみに、さくらキッズガーデンの保育園では、もれたら子どもが不快感をおぼえる布オムツを使っているそうです。

オムツをはずすには、まず生後4カ月あたりから生活リズムを整えることからはじめます。食事や睡眠の時間が整うと、自然と排泄のタイミングも決まってくるからです。生活リズムは、夜は午後8時までに寝かせ、朝は6時に起こし、昼寝は午後2時半ごろまでに終えるくらいを目安に、子どもの様子をみながら調節。ちなみに生活リズムは2週間ほどで整えられるそうです。

オムツを外す際は、ママが「そろそろかな?」と思うタイミングで、タオルを広げたり、風呂場につれていったりすると、開放感からおしっこをする子が多いようです。

このように早くからオムツはずしに挑戦するのは、紙オムツに比べて時間も手間もかかるので、はじめは面倒に感じるかもしれません。しかし、育児には手間をかけることが必要不可欠。そうやって手をかけたことは必ず子どもに愛情として伝わるのだと千野先生は強調します。

「面倒な事をするという出発点は、“子どもを慈しむ気持ちから”うまれているんです。子どもの生活リズムを整えることは、結果として、健康になる、オムツが取れる、家事の時間や手作りの食事の準備ができるなど、非常に効率的です。しかし、これらは効率的な育児を目指すために行うのではなく、どれも子どもといる時間を豊かに過ごすために自然と必要になっていたことのように思います」と千野先生。

確かに、子どもが泣いているのにご飯の支度をしているから遊んであげられない、オムツを変えてあげられないというのは、大人の事情に子どもを付きあわせていること。ママも泣いている子どもを横目に家事をする毎日が続けば精神的にも辛くなってきます。

それならば、毎日子どもの昼寝の時間に夕ごはんを準備をする、夜寝た後に食器を洗うなど、子どもの生活習慣に合わせていけば、慌ただしく家事をすることもなくなり、より子どもと向き合う時間が充実したものへと変わります。何よりも、子育てで一番大切とも言える、“ママが笑顔で子育てをすること”ができるのです。

ちなみに、参加していたママたちもおまるに挑戦してみたところ、「なんとなくおしっこのタイミングがわかってきた」「初めておまるでキャッチできた」といった報告がたくさんありました。子どものサインがわかり、ママたちもより育児を楽しんでいるようです。


「手づかみ食べは大事!」離乳食のヒント
さくらキッズ栄養士の井上美穂さんからは、離乳食の進め方について話がありました。離乳食はうまく進められないと、イライラしたり、悩んだりしがち。でも、子どもの様子をよく観察しながら進めていくと、子どもたちは「食べることは楽しくて嬉しいな」と思ってくれるようになるそうです。

井上さんのアドバイスのなかから、悩みがちなママのヒントになりそうなポイントをいくつかご紹介します。

手づかみ食べはとっても大事

・中期以降の栄養バランスは、2~3日のなかで取れているくらいでOK。
・離乳食の時期の手づかみ食べは大事。食べる意欲が生まれ、食べ物に興味が出てきたということ。スプーンで食べさせてあげるだけだと、食材の重さや固さを感じられない。
・一度食べなかった食材も、あきらめずに再挑戦を。子どもの気分や体調もあるので。あげるときは「どうせ食べないだろうな」と思いながらあげると子どもに気持ちが伝わってしまうので、ママも気持ちをリセットして「おいしいよ」と声がけしながら。
・ドロドロなものを食べないからといって早く固形物に移行しても、上手に咀嚼(そしゃく)ができていないと本来の食べ物の味がわからないことも。子どもの様子をよく観察することが大切。

キャサリン妃の出産でも話題になった「HypnoBirthing(R)(ヒプノバーシング)」とは?


イベントでは専門家による講座もありました。ハリウッド女優のジェシカ・アルバさんやイギリスのキャサリン妃の出産準備法として話題となった「HypnoBirthing(R)(ヒプノバーシング)」について紹介してくれたのは、ヒプノバーシングジャパン代表公認プラクティショナーの龍野恵里子さんです。

HypnoBirthing(R)(ヒプノバーシング)とは、アメリカ生まれの出産準備メソッド。「催眠=深いリラクゼーション」のテクニックを使って、自然でお母さんと赤ちゃんにやさしく穏やかな出産をするためのプログラムです。

ベースになっているのは、1920年代に活躍した産科医ドクター・グラントリー・ディック・リード氏が提唱したFTP理論。ドクターいわく、「恐れや不安、緊張がなく、ハイリスクな妊娠でもない場合出産は痛みをともなわない」のだそう。つまり「お産は痛くて苦しいもの」という思いが、痛いという現実を作っているというのです。

「さかのぼると2世紀の終わりごろから、ヨーロッパでは女性侮蔑の歴史が始まったといいます。出産が女性を支配する道具になり、抑圧の手段として文化のなかに組み込まれていきました。支配する側からすると、トラウマを作って恐怖で思考停止させると管理統制がしやすい。そのため、トラウマとなるようにお産は痛くて苦しいものに変えられ、人々の意識に深く浸透していったんです」と龍野さん。

現在でもお産に対する恐怖心を持っている人は多いですが、本来は深淵なる命が誕生する宇宙的なもの。そこで、リラクゼーションのスキルを身につけ、痛くないお産ができるよう、出産に向けて心と体を整えていくのが、このHypnoBirthing(R)(ヒプノバーシング)。自然なお産をしたいという妊婦さんから注目を集めているメソッドです。

副作用のないレメディーで心身の不調を整える「ホメオパシー」


第4回目のイベントでは、ホメオパス(ホメオパシーの専門家)の関口裕季子さんから、ホメオパシーの説明がありました。ホメオパシーは、約200年前にドイツの医師サミュエル・ハーネマン氏によって確立された副作用のないやさしい医療です。

ホメオパシーの原理は「似たものが似たものを癒す」というもの。たとえば、一般的にやけどは冷やすのが常識ですが、ホメオパシーだと、なんとお湯につけるそう。関口さんいわく、「やけどは熱のエネルギーが体内に入ってしまって出ていかない状態。やけどの表面が熱をもっているのは熱を外に出そうとしているから」。水につけると、外に出ようとする熱にふたをしてしまうことになるため、ぬるま湯につけるのだそうです。

ホメオパシーは、そのとき問題となっている一部の症状をみるだけでなく、体と心の全体をみるのが特徴。もともとセルフケアとして確立されたものではないものの、用法要領に留意しつつ、風邪やお腹の調子が悪いときなどのセルフケアに活用している人も少なくないそうです。


イベントを終えて ~子育てをもっと楽しもう~
4回のイベントを通して、参加したママたちは、子育てをより楽しいこと、すてきなことだと感じられるようになっていったようです。

参加したママのひとりは「子どもの月齢が低いうちは育児も手探りになりがち。ここで似たような悩みを抱えたママと出会え、そしてプロの先生方の話を聞けて、得たものはたくさんありました。これからの育児に生かしたいです」と話していました。

毎回、イベントの最初に手遊びと絵本の読み聞かせをしてくれた原先生は、最終回に「うまれてきてくれてありがとう」(にしもとよう著/童心社)という絵本を読んでくれました。

わが子が生まれてきた喜びをあらためて感じられるとてもすてきな一冊です。育児には迷いがつきもので、それを解決するヒントはこのイベントでもたくさんもらったけれど、やっぱり一番大事なのはシンプルなこの気持ち。「お子さんがいることの幸せを感じながら、子育てを思いっきり楽しんでくださいね」という原先生の言葉に、みなさんすがすがしい表情でうなずいていました。



育児に自信がもてなかったり、誰にも相談できなかったり……。そんなママたちには必要なのは、ネットに流れる膨大な育児情報ではなく、こうして気持ちを共有できるリアルな場なのでしょう。「いっしょにママになろう」は母としての「心ある子育て」や「世代をつなぐ子育て」を応援する場所です。不定期ですが、今後も開催される予定とのことなので、興味のある方は参加してみてはいかがですか。

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