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引っ込み思案な子どものために、親は何をしてあげられる?

Woman.excite / 2015年12月22日 5時15分

引っ込み思案な子どものために、親は何をしてあげられる?

長期的に見ると、ほとんどの引っ込み思案は、「自然と」いつのまにか直ってしまいます。


© hakase420 - Fotolia.com


お子さんが引っ込み思案であることで悩んでいる親御さんは少なくありません。

「うちの子は、なんで自分の考えを言えないんだろう」
「ほかの子は話をよくするのに、なんで、うちの子はしないんだろう」
「このままでは、ほかの子のいいなりになってしまうんじゃないだろうか。9歳くらいから、いじめも増えてくるみたいだし、心配だなぁ。いじめられても、何も言えず、溜め込んでしまうんじゃないかなぁ。つらい思いをするかも」

こんな心配をするのです。親としては、当然ですよね

安心してください、引っ込み思案は直ります
何を隠そう、私自身も、子どもの頃は、相当な引っ込み思案でした。
小学校の頃、授業中に手をあげて発言した記憶がありません。ほとんど、一言も話すことができない子でした。
しかし、大丈夫。ほとんどの引っ込み思案の子は、そのうち、自分の気持ちをちゃんと話せるようになります。私自身も現在、全国で多くの子育てに関する講演などを行っています。次々、いくらでも言葉が出てきます。

ですので、長期的に見ると、ほとんどの引っ込み思案は、「自然と」いつのまにか直ってしまいます。心配はいりません。

でも、やはりそうは言っても、できれば早いうちに、引っ込み思案を直してあげたいものですよね。

では、どうすればいいか。次の3つのポイントを、大切にしてください。


子どもの引っ込み思案を直すポイント(1)責めない
「どうして、自分の気持ちを、ちゃんと言えないの!」などと、責めないこと。
これが一番、大切なことです。
引っ込み思案の子の多くには、「自分は『言えない子』なんだ」と、「気にすれば気にするほど、話せなくなる」という特徴があります。気にすることで、ますますそれができなくなってしまいます。私たち心理士は「神経症状」と呼びますが、これは「気にすれば、気にするほど、ますますそれが強くなってしまう」のです。

引っ込み思案のほかにも、つめかみ、歯ぎしりなど、さまざまなことがこれに当たります。
これに対する親の対応のポイントの一番は、「あまり意識させないこと」です。
そしてそのためには、まず、親御さん自身が、「お子さんの引っ込み思案」を「意識しない」ようにすることです。

親が気にすればするほど、子どももそれを気にするようになる。そして、自分の引っ込み思案を気にすればするほど、ますますそれは強くなってしまうのです。

子どもの引っ込み思案を直すポイント(2)親がモデルを見せる
2つ目は、親が「モデル」を見せることです。
お子さんの引っ込み思案を目の当たりにしていると、親としてはつい、イラッとしてしまいます。
「どうして、自分で言えないの!」となってしまいがちです。
しかし、これは逆効果。子どもはますます言えなくなってしまいます。

そんな時、そっとお子さんの側に寄って言って「○○くんに、『○○』って、言ってみようか」「だいじょうぶだよ、言ってみよう」と声がけしてください。

それでも言えない時は、お母さんがお子さんの後ろに行って、お子さんの代わりに言葉を言ってあげてもいいでしょう。そして、だんだんそれを少なくしていく(お子さん自身に一言でも言ってもらうようにする)のです。


子どもの引っ込み思案を直すポイント(3)言えない言葉を紙に書く
言えない言葉を「紙」に書いてもらう。
自分の考えを「言う」ことはできなくても「紙に書く」ことはできる子がいます。
幼稚園や保育園、小学校の先生方と相談して、ほかの子が言っている場面で、替わりに、「紙に書く」ことを許可してもらいましょう。そして、先生に代わりに読んでもらうのです。
読んでもらった後、クラスのみんなから大きな「拍手」をしてもらうと、さらに効果的です。

私自身の「引っ込み思案」が治るきっかけになったのは、小学校2年生の時の学級担任の先生が、これをやってくれたことです。

「今日の授業で一番、おもしろかったのは、諸富くんの意見でした。先生が読みます」

私の考えたジョークが先生に読んでもらえたその瞬間、学級全体で、ドッとあたたかい笑いがおき、拍手になりました。私は、その時をきっかけに、徐々に人前で話すことができるようになりました。

引っ込み思案の子の多くは、「人からどう思われるか」が気になって、緊張しています。
みんなからあたたかく、受け入れられる体験をすることで、引っ込み思案の多くは直っていきます。

これは先生方の協力なしには、無理なことです。
ぜひ、このページを先生方に見せながら、協力してもらってください!

(諸富祥彦)

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