男の子と女の子は脳のつくりが違う! 脳と性質に合った子育ての方法(「幸せ力」の育て方 Vol.8)

Woman.excite / 2015年12月28日 4時15分

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男の子と女の子では、能力を発揮できる得意分野が違う

生まれた時からすでにある程度、男の子と女の子の性質は決まっているようです。なぜ、違いが生まれるのでしょう。
性差の秘密について、発達心理学が専門の内田伸子先生にお話を伺いました。


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知能テストでも、男の子と女の子に違いが出る
「知能テストを行うと、『アのつく言葉をたくさん言って』というような、言葉の流暢さや言語発達を測定する課題は女の子のほうが好成績です。
棒をひっくり返して反対側の溝に倒さずに並べていくような、指先の器用さを測定する課題でも女の子のほうが高得点が出ます。

男の子が得意なのは、心的回転力検査です。異なった角度から見た図形の中で、同じ図形はどれかを当てる検査のことで、頭の中で図形を回転させて考える必要があります。
また、ダーツのように的を狙うものも男の子のほうが得点が出ます」

男の子と女の子では、能力を発揮できる得意分野が違うのですね。

男女の得意分野が違うのは、脳の性質が違うから
「脳の左側(左脳)は理性の脳と呼ばれ、言語や概念、計算を担っています。
右側(右脳)は感性の脳と呼ばれ、地図を読み取ったり、平面から立体を想像したり、音楽を聴くときなどに使います。

感情や気持ちを感じ取るのは右脳ですが、『あ、ママのご機嫌が斜め』というようにラベルを付けるのは左脳の仕事です。

このように右脳と左脳は違う働きをし、互いに協力しあっています。
右脳と左脳が協力しあえるよう、情報を伝えたり制御したりするのが脳梁(のうりょう)という部分です。

脳梁は、脳の成熟が早い女の子の方が大きくなります」

それはなんと、生まれる前に浴びるホルモンの影響なのだそうです。

「妊娠中、男の子になる受精卵(XY型の性染色体)には男性ホルモンが浴びせられ、将来、男の子になるための準備が始まります。
このとき、男性ホルモンの影響によって、成長ホルモンが抑制されるため、身体と脳の成熟が一時的に抑えられます。
その後、相対的に右脳が発達するため、男の子は図形や空間などの認識が得意だと言われています。


一方、女の子になる受精卵(XX型の性染色体)には男性ホルモンによるストップがかかりませんから、脳が成熟し続けます。特に左脳が早く成熟します。それは、脳も身体も左側が先に成熟するためです。
そして、女の子は左右の脳の成熟度がアンバランスになり、左右をバランスよく使うために脳梁が発達するのです」

なるほど。女の子は言語を司る左脳が発達しているうえ脳梁が太いので、思いを言葉にしたり、物事を同時に処理したりすることが得意なのですね。

男の子は口ベタで甘えん坊
「女の子は3歳くらいで小さなレディになりますが、男の子は小学校6年生くらいまで『ママ、ママ』と甘えん坊です。
また、病気になったとき、保育園を何日も休むのは男の子のほうが多く、女の子は回復が早い傾向があります。熱に弱いのも男の子のほうが多いようですよ」

それは、女の子の染色体XX型に比べて、男の子のXY型は小さくてデリケートなことが影響しているとも言われています。

「ですから、小学校を卒業するまでは『男の子でしょ』なんてプレッシャーをかけずに育ててあげてください。
そうすると、思春期に第二次性徴がやってきて、しっかり自立していきます」

つまり一般的に、女の子は成熟が早くて言葉が達者、一度にいろいろなことをこなせて器用。男の子はひとつのことに集中して取り組み、甘えん坊の傾向があるということのようです。
男女の違いを知ったうえで、その子にあった子育てをしていきたいですね。


(佐々木月子)

今回取材に協力してくださったのは
内田 伸子先生
内田伸子先生

十文字学園女子大学特任教授・お茶の水女子大学名誉教授・学術博士。
専門は発達心理学、認知心理学、保育学。国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)、最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)、文化庁国語審議会委員なども務めるほか、NHK Eテレの「おかあさんといっしょ」の番組開発やコメンテーター、ベネッセの子どもチャレンジの監修、しまじろうパペットの開発、創造力知育玩具「エポンテ」(シャチハタ)の開発なども担当。著書は、『発達心理学―ことばの獲得と教育』(岩波書店)、『よくわかる乳幼児心理学』(ミネルヴァ書房)、『 子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターナショナル)など多数。

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