なんだかおかしい…と思ったら カウンセリングを受けてみよう
Woman.excite / 2016年1月3日 12時0分
悩み事を抱えて座り込んでいる女性
「恋人がいなくて寂しい」「貯金が全くなくて不安だ」「結婚したいかどうかも分からない」「長時間仕事しすぎで体とメンタルが心配だ」など、一見「普通」に楽しい生活を送っているように見える人でも、みんな何らかの悩みを抱えています。
(c)william87 - Fotolia.com
悩んでつらくなったり苦しくなるのは当然のこと。
私たちは1人じゃないのです。つらいと感じたら、すぐにまわりに「助けを求める」ことをしてみてもいいのかもしれません。
今回は30代でプロのサポートを受け始めた、カナコさん(39才独身女性)の体験談をご紹介します。
■心理カウンセリングを受け始めてどのくらいたちますか?
心理カウンセリングを受け始めて、6年ほどたちます。
わたしが10代のころは、カウンセリングなどという言葉も一般的ではなかったし、当時はうつ病なんて言葉も今のように頻繁に目にすることはなかったと思います。
今思えば、わたしは高校生の頃はうつだったと思います。大学受験のために、続けていた大好きな部活を母にやめさせられた頃から、急に涙が突然流れて来たり、何もする気が起きなくなりました。
心がざわざわして、授業もあまり理解できなくなり、毎日が不安と焦りでいっぱいでした。両親は忙しく、わたしの異変に気づく人もおらず、しばらくして体の不調で倒れて入院。
今思えば、心の不調が体に出たのだと思います。当時、心の不調に治療が必要という認識は、とても薄いものだったと思います。
「努力が足りない」「甘えてはいけない」「自己責任」というような言葉が横行していたような時代で、今なら、プロのサポートが必要と分かるのですが、当時は正直思いつきもしませんでしたね。
自分でどうにかしなくては、と思い込んでいたんです。振り返って、当時の自分を思うと、とてもかわいそうになりますね。
■心理カウンセリングを受ける前は、誰に相談していましたか?
30代半ばまでは、恋愛や家族の問題などで悩んだときは、大体ひとりで抱え込んでいましたね。
パートナーとうまく行っているときは、家族の問題はパートナーに聞いてもらっていました。
でも、パートナーとうまく行かなくなると、家族とのつながりが薄いわたしは、仲の良い友だちに相談していました。
友だちは親切に話を聞いてくれて、アドバイスもしてくれましたし、それはそれで心が落ちつくことも多かったです。
とても感謝をしていますが、今振り返って思えば、問題そのものの出口は見つからないことが多かったように思います。
話す事で多少の発散にはなるけれど、解決はしていかなかったですね。
ときどき「力になりたいけれど、カナコの話を聞いていると、こっちも気持ちが重くなるわ」と言われた事があって、それから相談するときも気を使うようになりました。
全部正直に話せる場所というのは、なかったように思います。
それに、当時の友だちは、私と会っていてもあまり楽しい時間を過ごせなかったと思います。うまく行かない日々が何年も続いていましたから、「いつも悩んでるよねー」と言われたりしていました。
■カウンセリングに行き始めたきっかけは何ですか?
カウンセリングに行き始めたのは33才の時です。29才のときにつらい離婚を経験しました。
その後に出会った人との恋愛も、始めは良かったのですが、数年するとうまく行かなくなりました。
どうして、私は「普通」の恋愛や結婚ができないのだろう、自分の何が悪いのだろう、と情けなく感じることが多くなりました。
33才の時、つき合っていたパートナーと大げんかになり、パートナーからカウンセリングに行くべきだと言われました。
口論をしているうちに、私のなかから大きな感情が噴出したからです。
それまでは何があってもほとんどは冷静に対処できていた(と思っていた)私も、自分の大きな感情の噴出を目の当たりにしたことをキッカケに、カウンセリングに行ってみようと思うようになりました。
「もう、ひとりではどうしようもない」という絶望に似た思いと、「何かを変えたい」という強い期待の両方があったと思います。
■心理カウンセラーには最初からうまく話せましたか?
私はカウンセリングの知識もなかったですし、周りにはカウンセリングに行っているという知り合いも居なくて。
当時はまだどこかで「カウンセリングに行くことは、恥ずかしいことだ」という風に思っていたのだと思います。
パートナーがネットで調べて、近くの心理カウンセラーの女性の先生に予約を入れてくれました。
50代後半くらいの方でした。4回ほど通いましたが、あまり相性が良くなかったのか、行くのをやめてしまいました。
その先生は私の話を聴きながらメモをとっていましたが、特に何をするということもなく、「この先生私の話、ちゃんと理解しているのかな?」と懐疑的になってしまったのです。
■それでカウンセラーをかえたのですね。
うまくいかなかった最初の経験を引きずって「カウンセリングなんて、やっぱり意味はない。友だちに聞いてもらった方がよっぽどいい!」とその時は思ってしまいました。
しかし、その話を親しい友だちに話していたら、「知り合いで、同じ心理カウンセラーのところに3年通っている子がいるよ」というので、その先生を紹介してもらうことにしました。
3年という長さに驚き、興味がわきました。その先生のところに行くと、1回目から涙が出て、とても感動的な体験ができました。その先生とは相性が良かったので、今も同じところに6年ほど通っています。
調子が悪くなったときや、あたらしい環境になったときなども、とても良いサポートをしてもらえ、安心できる場所です。
■心理カウンセリングを受けて良かった点は?
プロの人たちの力を借りるというのは、友だちからの助言とはまた違った良さがあります。自分と相性の良いカウンセラーと出会えれば、信頼関係が築かれるので受け止めてもらえる安心感があります。
友だちやパートナー、家族との関係が以前よりももっと楽しくなりました。
プロに悩みを聞いてもらえる場所ができたからこそ、周りの人たちとの関係性も、良い意味で軽く、より楽しめるように自然になっていった気がします。
そんなことも含めて、昔に比べ自分のことを受け入れられるようになり、自分を愛せるようになりました。
■どんな人に心理カウンセリングを勧めたいですか?
みなさんに勧めたいです。人間、悩むと視野が狭くなりがちですよね。ひとりで抱え込んでも、めったに良い解決策には出会えないと思います。
信頼できる人、何でも話せる人がいるということは、本当に心強いですし、相手がプロならなおさらです。
相性もあると思うので、複数のカウンセラーに会ってみるのをおすすめします。生きていればいろんな問題は生じてきますが、カウンセリングのおかげで、問題が起きた時に不安になったり動揺したりする時間もとても少なくなりました。
もちろん多少不安にはなることもありますが、問題に対して「じゃあ、どうすれば良いのかな」という前向きな発想ができるようになったのは、サポートからくる安心感のおかげだと思います。
人に言えない悩みは、知らない間に自分の体をむしばんでいくもの。
解決できない悩みを解決しようとして堂々めぐりになるまえに、「プロに相談する」という選択肢を考えてみるのもいいかもしれません。
悩んだときは、じっと考えるよりも、小さなことでいいから行動を起こしていくこと姿勢が大切です。自分の心に耳を傾け、日々健康的な毎日を過ごしたいですね。
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