ありのままに生きる勇気が湧いてくる! 女性の生き様を描く映画 3選
Woman.excite / 2016年1月24日 10時0分
実際に苦難を乗り越え、命の炎をきらめかせた女性たちの映画を観ると、生きる勇気がわいてきます。「もっと好きに生きていいんだ!」と、自由な追い風に身を任せて「がんばろう!」という気分になれるから不思議です。
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安定した穏やかな日々こそ宝物だとわかっていても、埋没してはもったいない。わくわくして感謝したくなる毎日をゲットするために、自分に“喝”を入れてみませんか? おすすめの映画3本をご紹介しましょう。
「ピナ・バウシュ 夢の教室」が
自分を解放して自信を与えてくれる
ピナ・バウシュをご存じですか? ドイツ生まれの世界的なコンテンポラリー・ダンサーで振付家。彼女が主宰する演劇的要素の強いヴッパタール舞踏団には、世界中から気鋭のダンサーが集い、2009年に彼女が68歳で急逝した後も、意欲的な活動を続けています。
▼「ピナ・バウシュ 夢の教室」
監督:アン・リンセル
出演:ピナ・バウシュ, ベネディクト・ビリエ, ジョセフィン=アン・エンディコット
この映画は、ピナの代表的演目「コンタクトホーフ」を演じるため、ダンスは素人の10代の男女40人が集まり、10か月間の猛特訓後に舞台に立つという、無謀とも思えるピナの企画を実現したもので、ピナの生前最後の映像が収められた感動のドキュメンタリー。
「笑いながら全力疾走なんてできない!」と涙目になると、「自分を解放することを楽しみなさい」と言われたり、まだ10代だから男女で身体を近づけることに戸惑ったり、父親の死とダンスが重なったり、ピナに恋バナを聞かれ正直に応えたりしてレッスンを重ねるうちに、彼らは人見知りが消えて心がオープンになり、自分に誇りを持てるように…。
だんだん惹き込まれて、まるで自分がレッスンを受けているような気分になってきます。最後の圧巻の舞台を観て、「みんながんばったわ。愛してる。ミスはいいの。努力が大事なのよ。子どもたちの作品への愛に感謝するわ。私は幸せよ」と静かに語るピナの言葉が胸に染み入ります。自分を内省して、目の前を明るく導いてくれる映画です。
「永遠のマリア・カラス」で
史上最高のディーヴァの生き様に心が揺さぶられる
伝説のオペラ歌手マリア・カラス(1923ー1977)は、移民の子としてニューヨークに生まれ、母国ギリシャで音楽を学び、ヴェローナ野外劇場でイタリア・デビューを飾って以来、世界のディーヴァに。私生活でも、イタリアの実業家メネギーニと結婚後、ギリシャの大富豪オナシスと出会って彼のもとに出奔。夫と離婚し、オナシスがケネディ大統領未亡人ジャッキーと結婚後も愛人関係を続けるなど、美声、美貌、華麗な人生が注目の的に。
▼「永遠のマリア・カラス」
監督:フランコ・ゼフィレッリ
出演:ファニー・アルダン, フランコ・ゼフィレッリ, ジェレミー・アイアンズ
まだ若い53歳で思うように声が出なくなり、愛するオナシスをも亡くした失意の中、引退してパリのアパルトマンで暮らすカラス(ファニー・アルダン)を、かつての仕事仲間ラリー(ジェレミー・アイアンズ)が訪ね、彼女の全盛期の録音を用いて映画を製作しないか、と持ちかけます。
最初は「悪魔に魂を売れというの?」と否定するものの、映像が残っていない「カルメン」ならと心が動き、イケメンの若いテノール、マルコ(ガブリエル・マルコ)とは疑似恋愛も…。彼女の晩年が虚実ないまぜにドラマティックに描かれます。
監督は、カラスの親友で、オペラ演出家としても著名な名匠フランコ・ゼフィレッリ。カラスを演じるフランス女優のファニー・アルダンが、どんな時も毅然とした史上最高の歌姫のプロ根性と悲哀、そして、少女のような恋心をも演じきります。歌声はカラス本人、衣装がシャネルと、聴きどころ、見どころともに満載。心が揺さぶられる映画です。
「フリーダ」の愛に生き、芸術に生きる波乱万丈の生涯が胸を打つ
メキシコの画家フリーダ・カーロ(1907ー1954)を演じるのは、ハリウッドの人気女優サルマ・ハエック。眉毛がつながったエキゾティックな顔とカラフルな民族衣装をまとったフリーダの姿を、どこかで見た方は多いと思うのですが、メキシコ出身のサルマは、157cmと小柄でフリーダにぴったり。まさにフリーダが生きて動いている姿に感動します。
▼「フリーダ」
監督:ジュリー・テイモア
出演:サルマ・ハエック
18歳の時、右半身から膣まで鉄棒が貫通するバス事故に遭い、一生を痛みとともに生きたフリーダにとって、絵を描くことは生きることでした。著名な画家ディエゴ・リベラ(アルフレッド・モリーナ)と出会い、「俺が描いたのは外の世界だ。君のは心の世界だ。素晴らしい」とプロポーズされます。彼の女癖の悪さは有名でしたが、「貞節さが大事か?」と問う彼に、「私に忠実なら」と返し、彼が「それなら永遠に」と誓って結婚。
しかし、彼の浮気癖は治まらず、フリーダの妹とまで関係を持ち、ひどく傷ついた彼女に「セックスは小便と同じ。握手より軽い」とうそぶくリベラ。それが、彼女が実家でロシアの革命家トロツキー夫妻を匿うことになり、トロツキーと関係すると「俺は深く傷ついた」と訴えるダブルスタンダードぶり。
監督のジュリー・テイモアが、「この映画で強調したかったのは、あまりにも有名な存在の二人が、人間臭い人物だったことよ。孤高の画家とかでなく、身近に感じて欲しかったの」と語っているのがうなづけます。どんな悲惨な状況でもユーモアを忘れないフリーダの姿は、私たちに生きることの意味、幸せとは何かを問い直させてくれるでしょう。
実在の女性3人の生き方が鮮烈で、ただ生きていられることに感謝したくなる映画たち。これらの映画を観て、どうぞ日常生活をキラキラさせてください。
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