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保育園だけでなくヌヌやベビーシッターも利用するフランスのワーキングマザー

Woman.excite / 2016年3月28日 6時15分

保育園だけでなくヌヌやベビーシッターも利用するフランスのワーキングマザー


© Ekaterina Pokrovsky - Fotolia.com


今や慢性的な課題となっている保育所の待機児童問題。共働き世帯が増えて保育所の需要が増加した結果、少子化が進んでいるにもかかわらず、保育所に入れない子どもたちが多くいます。

厚生労働省によれば、2015年4月1日時点で、認可保育所などに入れない待機児童は、2万人を超えているそうです。2015年度から始まった子ども・子育て支援新制度によって保育施設の対象が広がり、受け皿は大きくなりましたが、まだ世間のニーズを満たすまでには、なっていません。

待機児童がもっとも多い都道府県は東京で、次いで沖縄、千葉と続きます。一方で待機児童ゼロを実現している自治体も11県あります。年齢別では1、2歳児における要望が高く、育児休暇が終わり仕事に戻る時期に重なります。

最近は意識も変わってきましたが、育児休暇の取得や幼い子どもを預けて働く女性に対して、日本の社会は寛容かというと、まだまだです。子育ては女性の仕事という傾向が強くあります。一方で、女性が家の外で働くことが習慣として根付いた国々では、どのような子育てをしているのでしょうか。


フランスの場合、生後すぐの赤ん坊を預けて、職場復帰する母親は多くいます。そのため保育園は希望者が多く、需要と供給が合っているというわけではありません。ただし保育園の他に、一時託児所や「ヌヌ」と呼ばれる一定時間の研修を受けた保育ママの制度があり、そこで面倒を見てもらうことが浸透しています。子どもが少し大きくなれば、学生などをベビーシッターとして雇う人もいます。育児休暇は母親だけではなく、父親も取ります。

かつてはフランスも、女性は家にいて男は外で働く、という考え方でした。しかし第二次大戦後、特に1970年代前後から「女性の解放」が叫ばれるようになりました。女性の地位確立が高まっていったのです。外で仕事をする女性も増えました。現在では、多くの女性が男性同様に仕事をしています。

ただし、日本のイメージでは「フランスは男女の社会進出が等しく進んでいる」と思われがちですが、(もちろん日本よりは進んでいるものの)職場では、まだ男性優位は残ります。

子どもを幼いころから他人に預け、両親共に仕事に出るということに対して、それぞれ意見はあるでしょう。フランスでもヌヌや学生ベビーシッターはさまざまな人がおり、すべてに問題がないというわけではありません。

しかし、各家庭でどのように仕事と育児に向き合うか、多様な選択肢が用意されることは、決して悪くはないはず。柔軟に対応できる環境が待機児童数を減らしていく第一歩かもしれません。
(加藤亨延)
(加藤亨延)

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