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3つの団体に分かれているフランスのPTA 小1の壁はあるの?

Woman.excite / 2016年3月1日 4時15分

3つの団体に分かれているフランスのPTA 小1の壁はあるの?


© PackShot - Fotolia.com


日本で子育てをしていると、PTAとの関わりは必ずと言っていいほど経験するもの。PTA(Parent-Teacher Association)とは父母と教師の会のことで、教育効果の向上、子どもの健やかな育成を目的として、1897年アメリカで結成。日本では第二次大戦後に設立されました。活動を通して学校と父母、地域を繋ぐ役割を果たしています。

PTAへの参加は「任意」とされていますが、実際は「全員参加」を強いられることがほとんど。また、かつて日本の家庭は、男性が働き女性が家を守る、という形が主流だったため、母親の役割とされてきたPTA活動は、参加者が主婦であるという前提で行われてきました。

ところが現在では共働きの家庭が増え、家族の形も多様化。そのような状況でも、PTA活動の仕組みは以前からそれほど変わっておらず、共働きの場合、PTAの役員仕事のために時間を割くということが困難になっています。ひとり親も同様です。

子育てと仕事を両立しようとする親にとって、保育園までは、なんとかできていたものの、子どもが小学校に上がった途端、そこにPTA活動が加わり、大きな負担としてのしかかることがあります。これが世に言われる「小1の壁」の原因の一つです。

では海外にはPTAのような組織はあるのでしょうか? 例えば男性同様に働く女性が多いフランスでは、どのようにそれらの活動と関わっているのでしょうか? 


フランスには、日本のPTAとまったく同じような組織ではありませんが、学校に子どもを通わせる親により組織された父母団体は存在します。

それらは右派、左派など考え方によって分かれており、主にPEEP、FCPE、UNAAPEという3つの団体があります。どの団体に参加するか、またはどの団体にも参加しないか、すべては任意です。
関わらなくても、学校に子どもを通わせる親として等しく与えられた権利が制限される、ということはありません。ただし参加すれば、教育現場の情報をより得られやすくなります。選挙も行われ、親はどれかの団体に投票し、勝った団体の代表者が、要望や改善など学校側との交渉を担当します。

食事など親睦会も開かれます。それらは仕事をしている人でも参加できるように、出勤前の8時から9時、または仕事後の18時から、といった時間に設定されることが多いです。これも参加は任意。そのため、日本で言う「小1の壁」もありません。

PTA活動は、同じ学校に子どもを通わせる親同士が仲良くなるきっかけになりますし、学校以外に地域とも繋がる機会を提供してくれます。そのため一概に悪い面ばかりではありませんが、本当に必要な活動のみ行うなど、時代に合わせて柔軟に変えていくことも必要かもしれません。
(加藤亨延)

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