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多肉植物、流木、鉱物… 見るだけで癒される図鑑 3冊

Woman.excite / 2016年3月17日 12時0分

多肉植物、流木、鉱物… 見るだけで癒される図鑑 3冊

図鑑というと、ちょっと専門的なイメージがあるかもしれませんが、プロフェッショナル向きというより、もっと気軽に楽しめて写真がお洒落な本がたくさんあります。


たとえば、肉厚な葉っぱが愛らしい多肉植物、海や森で拾ってきた“自然の落としもの”である流木やヒトデや木の実、地球の創造物といえる鉱物など、実際にコレクションするにはスペースが限られていて難しくても、図鑑を開けば、そこは自分だけのワンダーランド。

リアルに育てたりコレクションするもよし、見るだけで癒されるもよし、そんな本を3冊ご紹介しましょう。

「多肉植物図鑑」でお気に入りの多肉植物を見つける楽しみ
ガーデニングといえば、花やプランツ類と決まっていたのは昔のこと。今は、苔、盆栽、サボテン、エアープランツなど、多種多様な植物たちが一般的になりました。なかでも、多肉植物の人気は目覚ましいものが…。カフェやインテリアショップなどでもよく見かけるようになり、気がつくと欲しくてたまらなくなっていました。



私はまったくの初心者ですし、本格的にたくさん収集して育てられるわけもなく、恐る恐る購入したのが本書。あまりに専門的だと挫折しそうな自分にはぴったりの、お洒落でカジュアルな図鑑です。コロンとした多肉たちの可愛いこと! 表紙に「ぷっくり可愛い、ちょっとグロテスク」とありますが、まさに、そこが多肉植物の魅力ではないでしょうか。

多肉植物を扱う専門ブランド「sol×sol(ソルバイソル)」のクリエイティブディレクター・松山美紗さんが著者なので、多肉植物の種類や育て方のみならず、寄せ植えの写真ヒントが載っているのも楽しいです。丸い器や長方形の鉢を選んだり、シンボルツリーを中心に置いてサボテンを周囲に配してみたりと、センスが素敵! アンティークの鉢や漆の器を使ってユニークに寄せ植えしてみたい、というのが私の将来のささやかな夢です。


「海と森の標本函」に誘われるイマジネーションの机上旅行
“コーミング”という言葉をご存じですか? 本書の著者である結城伸子さんは、“宝もの探し”と訳しておられますが、海辺や森などに落ちているものを、きれいだなと思って拾いあつめることだと、この本で初めて知りました。海岸に打ち寄せられた漂着物を拾いあつめることは、“beachcombing ビーチコーミング”。comb は髪を梳くという意味があり、“浜辺を梳くように探す”ことだとか。世界中に愛好家がいるそうです。



「なぜこんなかたちなんだろう、うーむおかしい、なんて不気味、謎めいていてすごく変……そんな単純な驚きと喜びをもたらしてくれるもの、この世はなんて驚きに満ちているのだろうと思わせてくれるものに強く惹かれます」と語る結城さんが、海辺や森で拾いあつめてきた自然のかけらたちが、一冊にまとまりました。

持ち帰ったら、不思議なかたちと遊びながら、標本に。洗浄・乾燥など、少し手を加えるだけできれいに長く保存できるとか。ラベルをつけて飾って眺めることも、コーミングする者にとっては至福のひとときだそう。彼女はそれを、 “アナザーワールド” への机上旅行と呼んでいます。なんて素敵な旅でしょう。私はそれを、さらに空想の世界で楽しんでいます。部屋は狭くても、脳内の標本棚にはそれこそ膨大なコレクションが!


「賢治と鉱物」が教えてくれる鉱物のポエティックな佇まい
宮澤賢治は、 “石っこ賢さん” とあだ名されるほど、子供の頃から石に興味を持っていたそうです。彼の文章にはよく鉱物の名前が出てくるなあ、と思ってはいたのですが、まさにぴったりの本を発見! 本書は、賢治作品と鉱物、鉱物写真と鉱物解説の二段構えになっており、それぞれの専門家である加藤禎一さんと青木正博さんが担当されています。



鉱物の美しさには惹かれるものの、詳細な知識を得たいわけでなく、宮澤賢治は好きだけれど、彼の作品を研究しているほどではない、という自分のスタンスに優しく寄り添ってくれる本書は、「鉱物に魅せられた宮澤賢治が見ているものを、彼の肩越しに見るような想い」と、帯に書かれたそのままの気持ちを味わえるのです。ワクワクしますよ。

「その一つの平屋根の上に、目もさめるやうな、青宝石と黄玉の大きな二つのすきとほった球が、輪になってしづかにくるくるとまはってゐました(原文ママ)」という、童話「銀河鉄道の夜」のアルビレオ観測所のシーンが、子供の頃から気になっていましたが、この青はサファイアの描写なのですね。宝石を持つことには関心がないのですけれど、鉱物を知ることで、地球の神秘への畏敬の念がさらに深まりました。お勧めしたい一冊です。

いかがでしたか? 眠る前にめくったらファンタスティックな夢が見られそう。居ながらにして、果てしない未知の世界を体験できるはずです。

「多肉植物図鑑」
「海と森の標本函」
「賢治と鉱物」
(稲木紫織)

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