1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. カルチャー

穏やかな気持ちに導く “癒しのヴォイス” CD3選

Woman.excite / 2016年3月20日 12時0分

穏やかな気持ちに導く “癒しのヴォイス” CD3選

3月は環境変化の激しい月。転居や職場の異動に限らず、周囲がわさわさしていると、気持ちまで右往左往してしまいがちですよね。そんな時、自分が自分に戻れて穏やかになれるものを、秘密の小箱にいくつ配備しておけるかが、心身の清濁を分けると思います。


© 2mmedia - Fotolia.com


まず、好きな生花を飾ろう! 今だったらミモザ? それともチューリップ? バスタイムに灯すキャンドルはレモンバームの香り。ハードな仕事の後は、バレンタインにしか買わないようなボンボンショコラを2粒だけ買って帰宅したら、さあ、 “癒しのヴォイス” に浸りましょう。どんな時も必ずねぎらってくれる、お薦めのCDを3枚ご紹介します。

ブロッサム・ディアリーの
「ワンス・アポン・ア・サマータイム」で心ほぐれて

いたずらっ子みたいにチャーミングな彼女の声を聴いた途端、バタバタとあわただしかった1日は、どこかへ飛んでいっちゃいます。古きよき時代のスタンダードジャズのナンバーが、彼女のファニーなラブリーヴォイスで、親密なガールズトークみたいにあなたの心に入り込んでくるでしょう。傷つけないように、抜き足差し足で、そっと、そっとね。



1926年、ニューヨーク生まれのジャズシンガーでピアニストのブロッサムは、パリと行き来する生活を送りました。子供っぽさとコケティッシュさが共存する声に、フランスっぽい洗練された雰囲気も漂わせているのが魅力です。囁くように歌う「二人でお茶を」から始まるこのCDの小粋で洒落ていること! 聴くだけでホッと安らげるでしょう。


エンヤの「ザ・ベスト・オブ・エンヤ」は
魂を浄化させてくれる

エンヤを初めて聴いた時は、それこそ雷に打たれたような感動でした。まるで天上から響いてくるような彼女の声こそ、まさに癒し! こんなスピリチュアルで美しい音楽があるのですね。アイルランドに生まれ、かつてこの地に栄えたケルト文化の影響を色濃く感じさせる彼女の音楽は、非常に独特ですが、どこか懐かしさを感じさせるのが魅力です。



ギリシア・ローマと並ぶ、ヨーロッパ文化の源流であるケルトに、一時はまっていました。キリスト教以前に誕生し、後に「アーサー王伝説」につながるケルト神話や、十字架に円が組まれたケルト十字などの不思議な文様……。ケルトのエッセンスに教会音楽やクラシックの要素を加え、多重ダビングにより荘厳で深遠な独自の世界を作り上げたエンヤ。

このベスト盤は、最初に彼女の声と出会った「オリノコ・フロウ」から始まっていて、そこがお気に入りです。2009年、「オールタイム・ベスト」が発表され、デジタルリマスターで音色がびっくりするほど良くなっているそうなので、音質にうるさい方はそちらをどうぞ。エンヤを知るか否かで、癒しの質は、天動説・地動説ほども違ってくるはず。


ニック・ドレイクの
「メイド・トゥ・ラヴ・マジック」が優しい

イギリス人のシンガーソングライターで、1974年26歳で、抗鬱剤を飲み過ぎて亡くなってしまったニックのことを、何と紹介すればよいでしょう。後年、ピアニストのブラッド・メルドーやシンガーのノラ・ジョーンズが、彼の曲をカヴァーしたので知ったのですが、いわゆる売れ線を全く意識しない、あまりにピュアな音楽に心が解き放たれます。



生前は商業的な成功に恵まれず、アルバムを3枚残しただけ。最後の「ピンク・ムーン」も素晴らしいのですが、聴くとせつなくなってしまうので。このCDは、未発表音源とリミックスを収録して2004年に発表され、何と全英チャート27位に。とはいえ、本当に繊細でさりげなく、“幽けき声”とでも表現したいようなナチュラルヴォイスが印象的です。

ストリングスやパーカッションも入っていますが、ギターと歌が基本のシンプルなアレンジ。俺が、俺が…というところが一切ない、内省的で飾らない音楽に優しく包み込まれ、気持ちが落ち着きます。彼がベッドで亡くなっているのを発見したのは母親で、やはりシンガーのモーリー・ドレイクは、彼のターンテーブルに、バッハの「ブランデンブルグ協奏曲」が載っているのを見つけたそうです。悲しいけれど、彼らしさを感じました。

“癒しのヴォイス”というなら、モーリー・ドレイクもそうですし、他に、ラドカ・トネフ、アンヌ・ドゥールト・ミキルセン、ステイシー・ケントなどもお薦めです。自分を癒してくれる音源、映像、香り、食べものなどを知っておくと、いざという時、平常心を取り戻す助けになると思うのです。それらをうまく使いこなせたら、生きることの辛さが少し和らぎ、人生をより深く豊かに味わえるのではないでしょうか。

ブロッサム・ディアリー「ワンス・アポン・ア・サマータイム」
エンヤ「ザ・ベスト・オブ・エンヤ」
ニック・ドレイク「メイド・トゥ・ラヴ・マジック」
(稲木紫織)

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください