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「感動を共有したい」 という衝動が、仕事の原動力 / ピエール・エルメ・パリ 近藤清香さん インタビュー

Woman.excite / 2016年4月1日 11時0分

「感動を共有したい」 という衝動が、仕事の原動力 / ピエール・エルメ・パリ 近藤清香さん インタビュー

さまざまな分野を縦横無尽に活躍するエイジレスな女性たち。彼女たちが好きな人・空間・コトには、ずっと探していた「キレイ」のヒントが隠されているはず。 “KIREI interview” では、そんな彼女たちのキレイの秘密を探ります。

近藤清香さん / 「ピエール・エルメ・パリ」プレス


“パリ~東京”を代表するパティスリーブランドのひとつ「ピエール・エルメ・パリ」。洋菓子業界のみならず、さまざまなフードシーンに革命をもたらした無二のブランドとしてご存知の方も多いのでは。今回はそのブランドを約8年間にわたり影で支えてきた近藤清香さんを「KIREIインタビュー」でフューチャー。会うたびに魅力を帯びていくような、同性ですら心をときめかしてしまう彼女の「KIREI」のヒミツを探るべく、じっくりお話をうかがわせていただきました。

近藤清香 Sayaka Kondo
ピエール・エルメ・パリの国内における広報を担当。ピエール・エルメ・パリの『味覚・感性・歓喜の世界』を日本のスイーツファンに伝えるべく、イベントや展覧会等の企画も担当している。ピエール・エルメ・パリはフランス人アーティストのニコラ・ビュフと共に2016年の1年間を通して、愛のものがたりをテーマにしたアートコラボレーションを開催中。https://www.pierreherme.co.jp/


― 「ピエール・エルメ・パリ」に入社される前は「シアタープロダクツ」で営業をご担当されていたという話を以前伺って、そのギャップに衝撃を受けた記憶があります。その転機のきっかけは何でしょう?

実は「シアタープロダクツ」の前はファッション誌の編集部に属していて、他には、読書好きが高じて、約1年程新聞社の書評欄で編集長のアシスタントをしていたこともあるんです。私の前職がアパレルだったことをご存知の方も少なくないのですが、実はもっと前を遡るとさらにそのギャップで驚かれる方も多くて(笑)ちぐはぐに感じられるかもしれませんが、私の中ではどのキャリアもすべて一貫したひとつのキーワードで結ばれているんです。


― そのあたり、もう少し詳しくうかがっても良いですか?

新聞社のお仕事では、隔週ごとに新刊100冊以上を集めて書評する本を選定する委員会を開くんですね。その際に書評委員のみなさんにお弁当をご用意するというのが私に課せられた重要な任務のひとつだったんです。出席されるのは大学教授や著名な作家の方々ですから、皆さん舌が肥えてらっしゃる。下手なお弁当は出せない。ということで、たかがお弁当調達と言えどそのために、老舗の味や歴史、季節ごとの食文化等を学んだり、美味しい店やお弁当をいろいろとリサーチしていました。約1年間でしたけど、それまで食に対してそこまでの情熱がなかった私にとって、このジャンルへの目覚めは貴重な体験だったと思います。



ファッション誌の編集部を経て入社した「シアタープロダクツ」は東京発のかなり実験的なアパレルブランドでしたが、当時彼らが創りだすクリエーションがいちいち斬新で驚きに満ちていて……。ピエール・エルメのミルフィーユを食べた時に感じた衝撃や感動と、自分の中ではイコールで結ばれているんです。何事においても「驚きや感動に突き動かされている状態」が一番心地よくて好きなんですね。「もっとたくさんの人とこの感動を共有したい」という衝動が仕事の原動力になっているんだと思います。


― 見た目とは裏腹に、アーティストの話や職人の話をしている時の近藤さん、確かに目の輝きが違いますよね。ちょっとオタクっぽいというか、逆にそのギャップが魅力なのかも。



私、根暗でオタクなんです。というか、「オタクに憧れている根暗」と言ったほうが正しいのかな?(笑) ジャンルは文学であれ、ファッション(アパレル)であれ、食であれ、違いは “感性を表現する技芸” だけだと思うんです。

どんなジャンルであれ人に感動や驚きを与えるもの裏側にあるストーリーや作り手について「知りたい、それを伝えたい」と感じる衝動の根源にある感覚は同じ。「知らないことを知る」という行為そのものが楽しくて仕方がないんですね。何かにこうやってのめり込む感じが、ちょっとオタクっぽいんですよね(笑)


― 「見た目」というと、ずばり、近藤さんて常にスレンダーで、いつもどうやってスタイルキープしているのか、実はとても気になっていたんです。

30歳を超えるといろいろ体質にも変化が出て来るので、ついに私も重い腰をあげてヨガを始めました(笑)もう始めてから2~3年経つんですが、筋肉の使い方だったり呼吸の仕方を日常生活の中で意識するようになって、そのおかげでここ数年は心身ともに安定してきました。


― 春先はとくに多忙な日々かと思うのですが、未だかつて「今日はお肌の調子があまりよくないな~」と感じたことがない、というのが不思議です。スキンケアで心がけていることや、「これぞ」というキーアイテムはありますか?

本当に申し訳ないことに、元々スキンケアとか美容にそこまでのパッションがないんです。と言うのも、もともと少しアトピーの気があって極度の乾燥肌で。洗顔剤やクレンジングも一般的なものは使えないですし、必然的にメイクもファンデーションはおろか、唯一リップを塗るくらいでとても簡易的なんです。ちょっとトラブルを抱えているというのもあって、いろいろ選ぶのが大変で億劫で……。



なので、今は友人として親しくしている美容エディターの神津まり江さんを頼りにしています。日常に根ざしたナチュラルで上質な彼女のライフスタイルは、コスメ以外にも学ぶことが多いです。なので、ご紹介するアイテムのほとんどは、まり江さんに紹介してもらったものだということを、念のため最初にお伝えしておきますね。



神津まり江さんの『パリジェンヌの薬箱』 (朝日新聞出版)




▼「de Mamiel」のクレンジングバーム


私が最近、ちょっと高いな~と思いつつもその使い心地に感動してリピートしているのが「de Mamiel」のクレンジングバーム。お風呂でバスタブに浸かりながらゆっくり肌にとけこむバームをくるくるしながらマッサージして、最後にタオルや布で蒸して拭き取るだけ、石けんを使わずこれだけでクレンジングが完了するプロセスが、私のような肌質に合ってるんですね。香りもものすごく繊細なブレンドでリラックスできます。とにかく1度使ってからすっかりハマってしまった感動的なアイテムです。

▼「trilogy」のローズヒップオイル


trilogyは安定感のあるブランドですよね。リピートしやすい価格帯も嬉しい。私も定番の「ローズヒップオイル」と「リップバーム」の2アイテムはずっと欠かせないです。

▼「neo natural」のベビーローション


リーズナブルでおすすめなのが「neo natural」のベビーローション。赤ちゃんが使えるくらいとてもやさしい処方で、肌にスーッと溶け込むような使用感も気に入っています。まり江さんに教えてもらって以来、ずっと通販で買っています。

▼「SHIGETA」のBB UVスキンパーフェクト(SPF32 PA+++)


ファンデーションの代わりに、UVも兼ねてBBクリームをパパッと塗っています。最近ずっとリピートしているのは、「SHIGETA」のBB UVスキンパーフェクト(SPF32 PA+++)。ものすごく伸びがよくて、しっかり紫外線もカバーしてくれる。これも使い心地そのものにハマっているアイテムです。仕上げには「MiMC」のパウダーを使ってます。微粒子で仕上がりのタッチがいいですよね。

▼CHANELの42番「BIARRITZ」


「唯一の色味」でもあるリップの定番はCHANELの42番「BIARRITZ」です。あ、でも実はこの色もう廃番で、悲しいことにもう日本では売ってないようです。お店の方が探してくださってまとめ買いしたんですが、もう残りわずか……なくなったらどうしよう。この色味がものすごく絶妙で他にはないんですよね。CHANELさん、ぜひ復刻してほしいです!


― 近藤さんは、纏っている香りも実はとても印象的。いつもどちらの香水を愛用されているんですか?

SERGE LUTENS(セルジュ・ルタンス)の「Fille en Aiguilles」です。いい香りですよね。実は私も人がこの香りを纏っている時にハッとして、思わず何をつけているのか聞き出してしまいました。



あと、スキンケアから少し離れますが、ちょうど今みたいな季節の変わり目によく体調崩しがちで。そんな折にフランス人の友達が教えてくれたのがこのエキナセナ。喉の痛みに効くと言われていますが、「なんとなく体調が悪い」という時にものすごくおすすめです。



これは「A.Vogel」のもので、パリのオーガニックスーパーには大抵売っています。日本ではまだ見かけていないので、パリに出張する際にまとめ買いしたりして、年末やバレンタインの繁忙期にちょっと体調いまひとつだなぁと感じたら必ず飲むようにしています。あと、まり江さんが風邪の引き始めにいいよってお勧めしてくれたのはタイムのティザンヌ。これもいいですよ。日本では「コスメキッチン」とかで入手できるみたいです。


― こういうものって、30代~40代の女性にはものすごく重要ですよね。別段病気ではないはずなのに、なんだか体調がすぐれないって時の “お助けアイテム” 。わたしも常備しておきたいです。

飲料繋がりで続けてしまうと、胃腸が弱いので最近は「chokrane」(シュクラン http://choukrane.ti-da.net/)の酵素ジュースを取り寄せて、毎朝欠かさず飲んでいます。「chokrane」は沖縄の酵素ジュース屋さんで、一度の注文で一か月分を購入できるので便利。私は友達と共同購入してシェアしているので、毎月だいたい3,000円くらいです。これで体調がずっと整うのあれば、決して高くはないですよね?


― そろそろ毎年エルメさんが続けている「パック(イースターのイベント)」ですよね。そんな超多忙期に、スィーツにほとんど触れないインタビューにおつきあいいただきありがとうございました。近藤さんが普段なにげなく漂わせている “独特な魅力” がどこから醸し出されているのか、根幹に触れる興味深いお話も数々でした。本当に貴重なお時間をありがとうございました!

(インタビュー・文:松浦明)

【インフォーション】
「ピエール・エルメ・パリ」(PIERRE HERMÉ PARIS)では、2016年3月15日(火)から4月19日(火)まで、復活祭(イースター)にちなんだ限定メニューを発売中。詳しくはこちらまで https://www.pierreherme.co.jp/



(松浦 明)

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