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「すべて自然由来の原料」なのに肌荒れするのはなぜ?

Woman.excite / 2016年3月24日 8時30分

「すべて自然由来の原料」なのに肌荒れするのはなぜ?

化粧品も食品のように中身=成分をチェックしてから購入する女性が増えています。「天然成分」「自然由来」といったキーワードにひかれて商品を購入したことはありませんか? 自然のものだから肌にも良さそうですが、意外と「肌に合わない」といった声も聞きます。自然由来の原料を使っているのに、どうして肌荒れするのでしょうか。


©JLPfeifer - Fotolia.com


天然=肌に良いとは限らない
昔から薬草などをスキンケアに取り入れてきた歴史があり、自然由来のものは肌にも良いイメージがあります。しかし、植物由来の成分にアレルギー反応を示す人がいるのも事実。小麦粉アレルギーの人が、たとえオーガニックの小麦粉製品でも食べられないことと同じなのです。自然由来だからといって、万人の肌に合うとは限りません。

また、「石油系原料不使用」とうたう製品もありますが、“石油系=肌に悪い”とも限らないのです。石油系原料の代表格であるミネラルオイルは、「酸化しにくい」といったメリットからベビーオイルやクレンジングオイルの主原料として使われています。皮膚科でも使われるワセリンの原料も石油系です。

なぜ石油系=悪といわれるようになったかといえば、戦後の精製技術が未熟だったころの名残といえます。当時は品質の悪いミネラルオイルによって肌トラブルを起こした人もいて、そのときのイメージがいまもなお残っているのでしょう。そもそも、本当に害悪なものは化粧品成分として認可されないので、過敏になる必要はないのかもしれません。

界面活性剤は本当にNG?
肌に悪い成分としては、「界面活性剤」もよくあげられます。しかし、これを使用しないと乳液やクリームなどは分離してしまうので、一切使わないということは難しいでしょう。また、ナチュラル派には定番の石鹸も界面活性剤の一種。そのため、すべての界面活性剤=悪とは言い切れません。



© chihana - Fotolia.com


防腐剤・保存料も悪者にされやすい成分ですが、市販のものには天然・合成を問わず、何かしらの保存料が入っていることが多いもの。使い切りタイプなら密封することで腐敗やカビを防げますが、多くの化粧品は最低でも1カ月くらいは使いますよね。開封後は空気や手にふれることで雑菌が入ってしまうので、防腐剤がなければ雑菌が繁殖したものを肌につけることになるのです。空気が中に入るのを防ぐエアレス容器も開発されていますが、費用などの問題で一般化するには時間がかかるかもしれません。

アルコールで防腐することもできますが、今度はその刺激が肌にダメージを与えることも。完全無添加を目指すなら、毎日使う分だけ手作りするのが確実かもしれません。

自分に合う化粧品選びのポイント
自然系、石油系ともに、それぞれ長所と短所があります。自然由来の成分は原料がわかる安心感がありますが、品質を一定に保つことが難しいもの。とくに自分で食材から作ろうと思うと、ロットによって色や成分にばらつきが見られます。一方、石油系由来の原料は、品質を一定に保ちやすいメリットがありますが、「肌に悪い」というイメージはまだぬぐえないようです。

こうなると、どのような化粧品を選べばいいか悩んでしまいますが、筆者は自分の肌に合った、コンセプトやデザインが好きな化粧品こそ「いい化粧品」ではないかと考えます。どんなに肌に合っていても、メーカーのこだわりなどに納得できなければ効果も薄れてしまうでしょう。化粧品は肌を健やかに保つだけでなく、女性の心にも作用する嗜好品のような側面もあると思うのです。

自分の肌に合わない成分を知りたいときには、皮膚科でパッチテストを受けることができます。「石油だからダメ」と決め付けたり、成分に対して過剰に気にし出したりすると、それがストレスとなって肌に悪影響を及ぼすことも。肌が弱くなければ、原料だけを見て選ぶよりも、肌質や使用感などにこだわったほうが、自分に合った化粧品を見つけやすくなるでしょう。
(藤井蒼)

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