1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ
  4. ライフ総合

隣席の夫婦にディナーをプレゼント 幸せをおすそわけする「ペイイットフォワード」

Woman.excite / 2016年4月3日 22時0分

隣席の夫婦にディナーをプレゼント 幸せをおすそわけする「ペイイットフォワード」

花を手渡す子ども

先日、アメリカ人の友人からこんな話を聞きました。

友人の誕生日のできごとです。彼女の夫は誕生日を祝うために、ちょっと良いレストランを予約しました。そこでふたりはおいしいワインと料理を堪能し、すてきな時間を過ごしたそう。


© hakase420 - Fotolia.com



夜も深まって、夫が会計をすませようとしたとき、担当のウェイターがこう告げにきました。「お代はお客さまのお隣に座っていた、女性おふたりが支払われました」。

「びっくりして、ハートが開く感覚がしたの。忘れられないバースデーよ! 次は私たちが誰かに同じことをしようと、夫と話しているの。とても楽しみだわ」と、友人は興奮気味に話してくれました。なんともすてきな話ですよね。

■「ペイ イット フォワード」で幸せをおすそわけする
「Pay It Forward(ペイ イット フォワード)」という言葉があります。人から受けた善意を別の人につなぎ、親切の輪を広げるというものです。これには、どのような心理があるのでしょうか。

ハーバード大学とカリフォルニア大学サンディエゴ校で2010年に発表された研究によると、「寛容さは伝染する」ということがわかったといいます。友人が感じたことは、決して特別なことではなく、とても自然な反応であると、この研究で証明されました。

うれしいことが起きたとき、なぜ人は誰かに同じことをしてあげたくなるのでしょうか。ちょっと難しい言葉で言うと、「見返りを求めず優しく寛容にするとき、私たちはその相手の回復力を上げている」ということになるのです。

「癒やされ、回復する」ということは、つまり、より強い生命力を再び得ることにつながるのだそう。



■「お返し」のやりとりに疲れている現代人に必要なもの
特定の人から「お返し」をもらわないペイイットフォワードは、「最後のお金」とも表現できるかもしれません。

もらったらお返しをするという習慣は、私たちを疲れさせる原因でもあります。お返しが半義務化されることで、私たちから自然な寛容さが失われてしまうのです。

ときどき、匿名で多額の寄付をする人のことがニュースで報道されることがあります。彼らは人生における、より大きなよろこびを知っている人でしょう。

では、より大きなよろこびとは、何なのでしょうか。それはきっと、見返りをもとめない「愛と平和」です。

もちろん、金額の問題ではありません。もっと言えば、お金じゃなくてもいいんです。子連れの母親に親切にしたり、お年寄りの手を引いてあげたりすること。泣いてる人の肩にそっと手を置いて、見つめてあげること。

そんな見返りを求めない気持ちが、関わる人々を癒やし、回復し、世界中に寛容さや優しさが広まっていく。それは、誰もが深いところで願っている「愛と平和」が、たったひとりという「個人」から、じょじょに大きくなるということを証明してくれるのかもしれません。
 
 
 

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください