節税力がスゴい! 確定拠出年金の3つの「おトク」大公開【30代から考える「自分年金」 第4回】
Woman.excite / 2016年12月18日 18時0分
30代がもらえる年金で老後は大丈夫?
毎月いくら足りない? 年老いた自分を養うには
マネー業界大トピック発動! 知っている人だけトクする制度 の続きです。
知っている人だけがトクをする「確定拠出年金」という制度。「どうしてトクをするのか?」を「確定拠出年金相談ねっと」代表の山中伸枝さんに聞いた。
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■国が用意した老後資金貯蓄方法
確定拠出年金とは、税制優遇を受けた国の「老後資金専用貯蓄制度」である。
つまり、確定拠出年金とは、国が用意してくれている老後資金の貯蓄方法で、それを使うメリットは、税金が安くなることだ。
では、どんなときに、どれくらいの税金が安くなるのだろう? これこそが確定拠出年金の「肝」である。
■おトク1 個人年金より上! 所得控除のすごさ
ひとつめのメリットは、積立時の掛け金が全額所得控除となる点。
これは、すごく大きい。なぜなら所得税というものは、収入に課せられるわけではなく、そこから必要経緯、医療保険を引いた額に課税される。その控除できる中に、確定拠出年金も入ってくる。所得控除の額が大きければ、税金で引かれる金額が小さくなる。ようするに、節税になるわけだ。
節税できる具体的な金額をイメージしたい場合は、「個人型確定拠出年金ナビ」でザックリとした計算ができる。
節税できる「老後資金の積立て」という意味では、生命保険会社の個人年金保険がメジャーだ。しかし確定拠出年金とこの金融商品を比べても、差は歴然としている。仮に毎月2万円を1年間24万円積立てしたとして、次の試算表のように、節税メリットは、圧倒的に確定拠出年金の方が上だ。
●個人年金保険と確定拠出年金の節税メリット比較
<年収500万円で所得税率10%、住民税率10%で試算>
※控除額:税金を計算する金額から差し引いてもらえる金額のこと。控除額が大きいほど、税金は安くなる。
出典:『こう変わった確定拠出年金』(山中伸枝/株式会社 税経)より抜粋
■おトク2 元本保証商品も! 運用益も自分のもの
ふたつめのメリットは、運用益(※)が非課税となる点。
投資などを行ったときに得られた利益にも税金はかかってくる。そもそも、いま、運用益にかかる税金は何%かご存じだろうか? 答えは、20%! たとえば10万円の運用益が出たとしたら、2万円が税金として差し引かれてしまう。けれども非課税であれば、この2万円が、まるまる自分のものとなる。
運用益が非課税となる制度として、「NISA(少額投資非課税制度)」もある。NISAとの違いを表にまとめると、次のようになる。確定拠出年金だと、元本確保型の商品も非課税の対象になる点がポイント。投資にアレルギーがあるという人でも元本保証の商品であれば、「とりあえず、預貯金を確定拠出年金で始めてみる」だけでも、節税効果という「実」は受け取ることができるのだ。
※運用益 : 資産の運用によって得られた収益のこと。たとえば預貯金に金利が100円ついた場合、運用益は100円。このうちの20%が税金で差し引かれる計算。2037年までは復興増税が加算され20.315%となっている。
●NISA(少額投資非課税制度)と確定拠出年金の違い比較
出典:『こう変わった確定拠出年金』(山中伸枝/株式会社 税経)より抜粋
■おトク3 年金は受取時に税金が!
でも確定拠出年金は控除みっつめのメリットは、確定拠出年金を受け取るときにある。あまりに未来すぎて、イメージが沸かないと思うが、実際に受け取るときには、これの効果が実感できるはず。
そもそも、年金は支給額をまるまるもらえると思っている人も多いようだが、じつは年金も収入なので、所得税が発生し源泉徴収される。
確定拠出年金は60歳時点で10年以上の加入期間があれば、60歳から70歳までの10年間で、好きなときに引き出すことができる。受け取りかたの選択肢は次の3つ。それぞれにメリットがある。
●確定拠出年金の受け取りかた
出典:『こう変わった確定拠出年金』(山中伸枝/株式会社 税経)より抜粋
長々と解説したが、要するに、下記だけは覚えておいて欲しい。
「老後資金なら、しのごの言わずに、まずは確定拠出年金から始めましょう」(山中さん)
次回は、確定拠出年金制度の「ポイント」3つを解説!
※この記事は2016年11月の取材を基づいて書いています。
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(楢戸ひかる)
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