貯蓄の決壊が起こるとき! 安全な家庭運営とは【貯蓄できる夫婦の家計管理術 Vol.6】
Woman.excite / 2017年2月14日 21時0分
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お金が貯まる夫婦、貯まらない夫婦
貯蓄モードになる正しいステップと間違った貯蓄モード
貯蓄できる鉄板ルール! 最大の"貯め期"を逃すな
わが家の家計の問題点を簡単に暴く
使いすぎなもの、削りすぎなもの の続きです。
本連載も今回が最終回。最後は、貯蓄の「守り方」について考えてみよう。
日々、地道に努力して、貯めた貯蓄。けれども、それを取り崩す瞬間というのは、意外と「アッ」という間にやってくる。そして一度、「決壊」するとナシ崩し的に貯金を使ってしまうこともある。
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そうならないための工夫を、ファイナンシャルプランナーの畠中雅子に聞いてみよう。
■貯蓄を切り崩す理由
結論から先に言えば、貯蓄を切り崩す「原因」となるのは、多くの場合、特別出費だ。
「特別出費とは、毎月支払うわけではないけれど、1年のどこかで発生するお金のことです」(畠中さん)
代表的なのは、家を持っている場合にかかる固定資産税。家の修繕費、車を持っている人は毎年自動車税もかかるし、2年(初回は3年)ごとに車検代もかかる。自動車保険や学資保険などを年払いにしている人は、それらの保険料も特別出費にあたる。
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このほか、夏や冬の帰省費用。スーツやコートなど、少し値のはる洋服代、パソコンや携帯電話などの購入費用。友達の結婚式のお祝い。1万円を超えるようなプレゼント代も、特別出費のカテゴリに入る。こういった特別出費をボーナスで支払っている人も多いだろう。
これらのお金について考えてみると、「確かに、わが家もそれで貯蓄を切り崩した!」と、思い当たる人も多いのではないだろうか?
■日々の出費よりも大事な家計管理
畠中さんは言う。「日々の出費の管理よりも、特別出費の管理のほうが、家計管理の面では重要と言っても過言ではありません」(畠中さん)
なぜなら、日々の出費は大きく変動がない家庭が多いのに対し、特別出費の変動は、どの家庭でも、ものすごく波が大きい。
この記事を書いている私自身、畠中さんに教えていただいて、「日々の出費」と「特別出費」を別に記録するようにしてみた。しばらく記録をとると良くわかるが、「日々の出費」は、意外と変動がないものだ(水光熱費は季節変動があるが、年平均にすると大差ない)。ところが、特別出費については、畠中さんの言う通り、アップダウンの波の高さが年度によって異なる。
■未来の費用が予測できる!
「家計管理の肝は、できるだけ早い段階で特別出費を管理する習慣を身につけておくことです」と畠中さんが言うのも、深くうなずける結果となった。
そこでまずは、 Microsoft® Excel®などで「特別出費の一覧表」を作ることくらいから始めてみてはどうだろう? 一覧表にして眺めてみるだけで、特別出費の「わが家の傾向」が見えてくる。
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たとえば帰省にどれくらいの費用がかかるかは、昨年のものを参考にすれば、今年度分の費用が予測可能だ。ご祝儀など冠婚葬祭も過去の記録があると参考にしやすい。パソコンやスーツ、コートなども、「自分が気にいるラインは、このくらいの費用だ」ということが、あらかたつかめることだろう。
特別出費の記録をつけると、「未来を予測して、お金の準備をする」ということができるようになってくる。この未来の予測をすることで、将来の収入の変化、妻が仕事を辞めたとき、子どもの教育費といった家計の予算修正に着手しやすくなる。
このメンタリティは、「『お金が足りない』と、慌てて貯蓄を切り崩す」という自転車操業的な気分とは、天と地ほどの差! こんな心持ちで暮らしていれば、「貯蓄に手をつけちゃったし、もう、いいや」という貯蓄の防波堤「決壊」も防げる。
■特別出費はわが家の歴史
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また、特別出費の記録は、わが家の歴史となりうる。大きなお金が動いたということは、大きなイベントがあったということ。それは、そのまま家族の歴史の記録でもあるのだ。こうして歴史を重ねていくことは、地道だけれど、けっして悪い気分ではない。
私自身、結婚して10年間、家計管理の方法がわからず、右往左往していた。その頃は、羅針盤がないまま航海をしているような気分だった。けれども、ひとたび家計管理の方法が身についてくると、航海は安定してくる。足元が固まってくると、気分も落ち着いてくるから不思議だ。
今回の連載が、家庭の「安定航海」のキッカケになるとうれしい。
![](http://s.eximg.jp/expub/feed/Woman_woman/2017/E1484543509201/1484794412_5.jpg)
(本体1,200円+税)
●畠中雅子
3人の子ども(成人した長女、大学生の長男、高校生の次男)を育ててきたベテラン主婦であり、ファイナンシャルプランナー。数多くの著作を持ち、新聞、雑誌、ウェブに多数の連載を持つ。
(楢戸ひかる)
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