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あそび先進国に学ぶ!アウトプットができる子を育てる玩具【ハロー!裏方さん~子どもの笑顔をつくる達人たち~ Vol.2】

Woman.excite / 2017年3月14日 18時0分

あそび先進国に学ぶ!アウトプットができる子を育てる玩具【ハロー!裏方さん~子どもの笑顔をつくる達人たち~ Vol.2】

子どもの暮らしを彩るモノ・コトづくりに愛をもって携わる達人に、その舞台裏を余すところなく語っていただく本連載。前回に続き、子どもの「あそび」にかかわる事業を展開するボーネルンドの「あそび道具」に精通したプロに、子どもの成長におけるあそび道具の役割やその大切さをお聞きしました。

<お話をうかがった達人さん>

新居紀子さん 
株式会社ボーネルンド 商品部次長。入社以降一貫して商品部を担当。海外のメーカーとのやりとり、品質管理、商品開発なども手掛ける。13歳、5歳、4歳の男の子のママ。


<ボーネルンドってどんな企業?>
1977年創業。あそび場づくりから玩具の輸入・開発・販売など、子どもの「あそび」にまつわる事業を展開。全国に89ある店舗には約3,000点ものあそび道具やベビー用品など幅広い商品が並ぶ(2017年現在)。ショップにはあそびのプロが常駐し、さまざまなあそびの提案も行う。

ボーネルンド
https://www.bornelund.co.jp/


■子どもの発想力、思考力をはぐくむ「あそび道具」ってどんなもの?




ボーネルンドは、創業以来子どもの「あそび」に向き合ってきました。デンマークをはじめとするヨーロッパの子育てやあそびの文化に触れ、日本にもその文化を取り入れるべくあそび場づくりに着手したのが、そもそものはじまりです。

あそびの環境を整えるなかで、保育園や幼稚園、児童館などから「遊具だけでなく、あそびの道具も、子どもにとっていいものをそろえたい」との声が聞かれるようになりました。

そこで、遊具と同様に「多様なあそびができる優れた道具」をポイントに、デンマークをはじめとするあそび先進国のあそび道具の輸入をスタートしました。

▲イタリアの教育玩具メーカー、ケルチェッティ社であそび道具が作られている様子

イタリアの教育玩具メーカー、ケルチェッティ社であそび道具が作られている様子



私たちが考える「多様なあそびができる優れた道具」とは、子どもたちの「やりたい!」を引き出せて、ひとつの道具でも工夫次第であそびが広げられるものです。

あそびを通して考える力をはぐくみ、子どもならではの自由な発想力をさまたげない。これは私たちがあそび場づくりで大切にしていることと同じです。

たとえば赤ちゃんのあそび道具であっても、ただあやすものではなくて、赤ちゃんが自分で興味をもって、自然と手を伸ばしたくなる工夫があるかどうか。そんなことをしっかり見極めながら、世界中からすぐれたあそび道具をセレクトしています。

あそび場づくりの達人へのインタビューは※こちらから。


■「やりたがり」「知りたがり」をどれだけ伸ばせるかが、やわらかい思考力をはぐくむカギ
子どもはみんな、「やりたがり」で「知りたがり」です。いろんなことに興味を持って、実際にやってみる。そうした経験を積み重ねて、成長していきます。

どうしたらたくさんの経験をさせてあげられて、子どもに本来そなわる思考力や発想力を伸ばしてあげられるかは、周りの大人の関わり方や環境、道具によっても変わると考えています。

じつは、私たちが提供しているあそび道具は、遊び方がわかりにくいと言われることも多くて(笑)。それは、あえてあそびが限定されないよう、広い振れ幅のあるものを選んでいるからなんです。

いちばん低い木の棒をふたつ重ねると、2番目に低い木の棒と同じ高さに! では、4つ重ねるとどうなる? 遊びながら数の概念が身に付くあそび道具。カラーステップ(4,536円/税込み)

いちばん低い木の棒をふたつ重ねると、2番目に低い木の棒と同じ高さに! では、4つ重ねるとどうなる? 遊びながら数の概念が身に付くあそび道具。カラーステップ(4,536円/税込み)



たとえば、「カラーステップ」というあそび道具。
ぱっと見だけでは、どうやって遊ぶの? と首をかしげちゃいますよね。これは、いちばん低い棒を1とすると、2番目に低い棒はその倍、3番目の棒は3倍、そしていちばん高い棒は5倍の比率になっているブロックです。

カラフルな積み木のように見えるので、子どもを自然とあそびに引き込んでくれる優れたデザインです。手のひらで握った感触や重みで、「1」の棒は「5」の棒より「小さい」「短い」「軽い」と、五感の体験をとおして学んでいくことができます。

実際に積んでみると、5種類に色分けされていることで、「2」の棒は「1」の棒が2つ分と、視覚からもわかりやすく量を認識することができます。 この経験がゆくゆくは足し算や引き算の理解を助けてくれるのです。 

また、付属の木製フレームを使って「大きさ順」「色ごと」に並べる遊びや、「右から2番目の列の、前から3つめの棒の色はなに?」と、位置感覚をやしなう遊び方もできます。 

このような自由度が高いあそび道具を、たくさんではなくていいので成長に応じてバランスよく取りそろえてあげることも、子どものやわらかい思考力をはぐくむ一助になるのではないかなと、私たちは思っています。

ちなみに、ショップにはあそびのプロのインストラクターがいて、いろんな遊び方のご提案もしています。迷われたら、お気軽に声をかけてみてくださいね。


■「男の子」「女の子」と分ける必要なし! ルールもゴールもない自由なあそびを
私たちが、ママ・パパにお伝えしたいのが、「あそびは自由」ということです。

たとえば、男の子はブロックやミニカー、女の子はお人形…というイメージがなんとなくあると思います。でも、乳幼児期のあそびに性別は関係ありません。

お人形遊びは、情緒の発達を助けたり、小さい子への接し方を自然に学べますし、ブロックは遊びながら空間認識力やモノを構成していく力をやしなえます。

これらは、男女問わず伸ばしてあげたい力です。だから、あそび道具も性別は気にせず、子どもが自分から遊びたいと思えるもの、興味を持ちそうなものを選んであげてほしいな、と思います。

最近ボーネルンドで男女問わず人気のアイテムが、正方形や三角形などさまざまな形のピースを自由にくっつけて遊ぶ新感覚のブロック「マグ・フォーマー」です。

磁石でくっつく新感覚ブロックは、つくって、はずして、またつくって、がかんたんにできます。家庭はもちろん、図形の仕組みが学べるとあって教育現場からも支持が。マグ・フォーマー ベーシックセット 62ピース(12,960円/税込み)

磁石でくっつく新感覚ブロックは、つくって、はずして、またつくって、がかんたんにできます。家庭はもちろん、図形の仕組みが学べるとあって教育現場からも支持が。マグ・フォーマー ベーシックセット 62ピース(12,960円/税込み)



 
 

▲子どもたちはマグ・フォーマーで遊びながら、色々な発見をしている。

子どもたちはマグ・フォーマーで遊びながら、色々な発見をしている。



マグ・フォーマーの面白さは、直感で作品がつくれるところ。子どもって、手を動かしながら頭のなかではもう次のアイディアが浮かんでいたりします。

つくりながら、ここはやり直したいな、と思ったら、すぐにはずせて、またすぐにくっつけられる。頭のなかで描いていることに手元が追いつく、そのスピード感が好評なんです。

ピースの色が片面ずつ違うので、配色を考えながら遊んでいる子も多いですよ。また、ご両親はもちろん、おじいちゃんおばあちゃんも楽しんでくださっているとの話も聞きます。性別や世代も超えて遊べて、図形への理解も深められる。まさに「多様なあそびができる道具」なんです。

こういったブロック遊びも含めて、この道具ではこれをつくる、こういうあそびをするもの、といったルールはありません。




子どもが迷ったり困ったりしている姿を見ると、つい、こういうのをつくってみたら? と大人が見本を示すことがあるかもしれません。私も3人の子を育てるなかで、先回りしたくなるシーンがよくあります。

でも、子どもにとっては自分で試行錯誤する課程がとても大切。とくに、あそびは自由なものですから、ルールやゴール、答えを設定せずに見守ってあげられるのが理想です。

これがなかなか難しいのですが(笑)、私も「先回りしない!」と自分自身に言い聞かせながら、子どもとの日々を過ごしています。

■将来、子どもたちに求められる「力」も、あそびのなかではぐくまれる
いま、日本の子どもの教育環境が変わりつつあります。これまでは、先生の話を聞いて知識を得るスタイルの授業がほとんどでしたが、ディスカッションやプレゼンテーションなどを授業に取り入れる学校も増えてきました。

自らが考え、インプットだけでなくアウトプットができる子を育てよう、という流れです。実際2020年の大学入試からは、マーク式だけでなく記述式のテストの導入も検討されています。

つまり、これからの子どもたちには、行動力や発想力、応用力、問題解決力、そしてコミュニケーション力といった、ペーパーテストだけでははかれない力がより求められるようになってきます。

▲オランダの教育現場で実際にあそび道具が使われている。

世界の教育現場で実際にあそび道具が使われている。写真はオランダの小学校の様子。



これらの力は幼いころにあそびを通して身に着けていけるものです。あそび道具は、あくまでも子どもたちの豊かなあそび体験の一助となるツールのひとつ。

それをどう使って、どう体験につなげていくかを広く伝えていくことで、子どもはもちろん、ママ・パパの子育てを少しでもお手伝いできれば、と思っています。



<新居さんレコメンド!>
語彙が増え、会話を楽しめるようになってくる4歳くらいからのお子さんにおすすめなのが、「テルミー・ザ・ピクチャー」です。

これは、子どもたちが対面となって、ひとりが見本カードを見ながら、どこに、どんな人物や動物がいるかを言葉で伝え、もうひとりがそのヒントを聞きながらボードにマグネットを配置していく、いわゆる絵を使った伝言ゲームのようなものです。

対話をしながらコミュニケーション力をはぐくむ新しいタイプのあそび道具として、私も注目しています。
どうしたら上手に伝えられるかな? 大人になってからも必要な「ロジカルに伝える力」をやしなえます。テルミー・ザ・ピクチャー(6,156円/税込み)

どうしたら上手に伝えられるかな? 大人になってからも必要な「ロジカルに伝える力」をやしなえます。テルミー・ザ・ピクチャー(6,156円/税込み)




文:コミヤカホル
 

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